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2014.01.25 (Sat)

サム&デイヴを聴く



 テレビは最近ほとんど観ないのだが、時折スイッチを入れてみたりする。すると突然CМに使われている曲に耳を傾けていたりする。それらは昔、聴いていて馴染んでいた曲であったものの久しく聴かずにいて忘却の彼方にあったものが、今、再び当時の想い出と同時に呼び戻されるのだ。つまりその頃に聴いていたのだが、長年の間、聴くこともなく過ごしていると、すっかりその曲のことも忘れていたのに「ああこんな曲があったな」と記憶の1頁に入って行けて、当時のことがその曲とともオーバーラップし全て想いだされることが多い。日頃は鬱陶しいだけのCМが、そういった時には有難く感じるのである。そういえばCМの曲の選択はだれがするのかしらないが、少年時代によく聴いた曲が最近、CМで流されることが多い。ということはCМの制作者が私と近い年齢なのか、同じような曲を聴いて育ったのか、それともなんかのきっかけで曲を気にいってCМに使うことにしたのかのどれかだろう。何れにしても最近CМで使われる曲にオッと驚くことが多い。
 つい最近のことであるが、HONDAのCМで流れていた曲に聞き耳をたてたのである。それはサム&デイヴが1967年に歌ってヒットした『ソウル・マン』である。イントロを聴くやすぐにサビの部分の歌詞~アイ・ム・ア・ソウルマン アイ・ム・ア・ソウルマン~が浮かんでくるぐらい覚えていた。だが、サム&デイヴなんて久しく忘れていた。
 彼等が来日した1969年には私はサンケイ・ホールへ友人のT君と聴きに行っているぐらいなのにすっかり忘れていた。サム&デイヴ、実に懐かしい名前だ。サミュエル・デイヴィッド・ムーアとデイヴ・プレイターによるリズム&ブルースのデュオ・グループ。マイアミで結成され1961年デビュー。もともとゴスペルを歌っていた2人が出会いマイナー・レーベルでデビューしたが売れず、アトランティック・レコードの副社長ジェリー・ウェクスラーの目にとまりアトランティックと契約。メンフィスのスタックス・レーベルに紹介し、このスタックス・レーベルで1966年にサム&デイヴは最初のヒット曲『Hold On I’m Coming』を出す。そして1967年『Soul Man』、1968年『I Thank You』、1969年『Soul Sister ,Brown Sugar』等、リズム&ブルース、ソウル部門では確実にヒット曲を出すようになる。その中でも『ソウル・マン』は最もヒットした曲で、金管セクションのをバックに歌う2人。高音のサムと低音のデイヴがソウルフルでパワフルな歌を聴かしてくれるのだ。
 ところで何故、私がこのサム&デイヴの来日ライヴを観に行ったっと言うのは今思えば謎だ。特別にリズム&ブルースが好きだったというのでもない。オーティス・レディングやサム・クック、ウィルソン・ピケット等も頻繁に聴いていたというのでもない。ただ当時、ビートルズを断トツにに聴いていたのだが、それ以外のアーティストだとジャンルを問わずどれも平均的な頻度で聴いていたように思う。ただあの当時は中学生。今のようにアルバムなど買えなかったから、ラジオで流れる曲を聴いていただけで、サム&デイヴのヒット曲といえば『ソウル・マン』しか知らなかった。それでライヴに行ったなんて随分と乱暴な話である。おそらく友人のTがローリング・ストーンズのファンだった関係から黒人音楽も好きだったということで、一緒に行ったのだと思う。ところがステージに現れたサム&デイヴは、自分たちの曲以外の『Dock Of The Bay』『Wonderful World』『You Send Me』『Bring It On Home』『Summertaime』『Let It Be Me』といった馴染みの曲も歌い、聴衆を酔わせたのである。それは当時、多いとは思えない日本のリズム&ブルース・ファンに気を使ってサービス精神でスタンダード曲をライヴに多く取り入れたのであろうが、スタンダード曲でもサム&デイヴ流にアレンジし、さらに2人の絡みが絶妙で実に楽しいライヴであったという記憶がある。
 彼等の曲の大半はアイザック・ヘイズ、デイヴィッド・ポーターが書いていて、曲もさることながら歌詞にも公民権運動が盛り上がっていた時代を象徴する内容が多く、ソウルという言葉が独り歩きした時代でもある。まさにそんな時代の曲が『ソウル・マン』であった。
 ところでサム&デイヴは1981年で実質はデュオを組んでいないが、1988にはデイヴ・プレイターが亡くなってしまい事実上サム&デイヴは消滅してしまった。ただサムことサミュエル・ムーアは最近でも来日してライヴハウスで歌っているから老いてますます盛んというところである。

Hold On I'm Coming


Soul Man

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