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2017.01.22 (Sun)

アメリカ・ファースト

 1月20日、アメリカの第45代大統領にドナルド・トランプが就任した。昨年秋の大統領選に勝利しいよいよ正式に大統領に就任。選挙勝利後、これまで散々言われてきたがいよいよトランプがアメリカ大統領にになったのだ。はたしてこれから世界が上手く回るのか、それともその逆か・・・・。全くもって先が読めなくなってきた。何故ならこれまでの大統領と比較して言ってることが過激すぎるからである。トランプのこれまでの発言から言って色々と問題が起こりそうな予感がしないでもない。かつてないほどの事象がありうるかもしれない。彼の言ってることは一見なるほどとは思うが、果たして可能なのかいささか疑問ばかりが出て来るからである。
 トランプはなんでもかんでもアメリカ第一主義を唱える。しかし、今の時代、アメリカ第一主義で事が運ぶのか。彼は損得勘定だけで考えているのかとしか思えない。この辺りはいかにも政治家というよりもビジネスマンの考えだ。政治家のあるべき理念や信条が一切欠けていて、ただアメリカ保護主義だけを訴える。そこには民主主義の理念もない。ただあるのは古いポピュリズム。これまでのアメリカ大統領の方法論とは随分と違っている。大統領就任演説ではやたらAmerica First. Make America Wealthy Again. Make America Strong Again. Make America Safe Again. Make America Great Again. God Bless You, God Bless America.
 正直に言って難しいことは何も言ってない。これが保守的な白人支持者を鼓舞したのだろうが、一方で有色人種のことは全く無視して、マイノリティを閉め出そうとする。これが大国の大統領の正式な演説なのだろうか。アメリカ第一主義、アメリカ保護主義、全てにおいてアメリカの国益重視。世界の融和無視、貿易の縮小、アメリカの経済最優先、防衛面での修正。これから世界に起こることはどうなるのやら。アメリカというのは世界に及ぼす影響が多大な国家だ。その国の大統領が世界視野で見ずアメリカ第一主義を就任宣言で言いまくる。こんな就任宣言を発する大統領も希有な例だが、これから日本も対アメリカとの方針を考えなくてはならないのかもしれない。なんだか先祖返りしたような考えを持つトランプが大統領に就任したことで世界情勢も変遷期にあるのかもしれない。ただアメリカの影響からきな臭いヨーロッパ諸国の保守化が気になって仕方がない。極右政党の台頭が顕著になりつつある。なんだかこのところ世界中が右傾化に走っているようで嫌な時代になりつつあるのではないだろうか。ただこれまでトランプはツイッターで過激なつぶやきを連発してきたが、これからは公文書扱いされるので迂闊には発言できなくなる。大統領に就任してしまうと公文書として残ってしまうのだ。何時か墓穴を掘りそうな気がしないでもない。韓国のように弾劾が起こり辞任と言うこともありうるんじゃないかとさえ思ってしまう。ドナルド・トランプは果たして8年どころか4年持つのだろうか。これだけ就任直後に心配される大統領は史上初めてだろう。いやはやアメリカ市民は大きな賭けに出たようだ。トランプを選んだことがアメリカ、いや世界にとって吉と出るか凶と出るか知るのは神のみぞ知るところである。

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