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2008.05.07 (Wed)

ミャンマーを襲ったサイクロン被害を憂える

 先日の5月2日夜から3日にかけてミャンマーを直撃したサイクロンの被害は甚大で、ミャンマー国営放送が伝えるところによると、死者22464人、行方不明41054人に達しているという(6日現在)。その中で最も被害が大きかったのは、イラワディ河口デルタ一帯で、3m以上の高波が地域を襲い約1万人以上がのまれて死亡。被災者も全土で数100万人に及び、ライフラインも回復しておらず、今後、死者・行方不明者が増える模様とも言う。

 またまた東南アジアを襲ったサイクロン。1991年にはバングラデシュを襲ったサイクロンで、死者・行方不明14万人という大惨事を思い出すが、東南アジアで起こる天災というのは、とにかく死者が多くて何時も胸が痛む。

 そもそも熱帯低気圧の中で最大風速が34ノット(10分間平均)以上のものを台風と呼ぶが、これは日本だけの分類で、国際分類ではタイフーン(日本名で台風)は最大風速64ノット(1分間平均)以上とされている。だからハリケーンも最大風速64ノット以上のものをそのように呼ぶのだが、それ以下で最大風速34ノット以上だとトロピカル・ストームという呼び方がある。でも国際的には熱帯低気圧の中で最大風速64ノット以上のものを、タイフーン、ハリケーン、サイクロンと呼ぶのであって、どれが1番大きくてどれが1番強いというものではないだろう。とはいえインド洋で発生するサイクロンというのは、何時もアメリカや西インド諸島を襲うハリケーン、日本や東アジアを襲うタイフーンよりも被害が大きいというのは、何時も感じることである。

 今回のサイクロンがどの程度の強大さか詳細は判らないが、おそらく過去の日本の強大な台風と比較しても大きいとはいえないだろう。私が記憶している台風の中で被害が1番大きかったのは、1959年の伊勢湾台風である。私は幼かったので、かすかな記憶でしかないが、浸水した屋根の上に登って救助を待つ被災者の姿がテレビで映し出されていた。この時の伊勢湾台風は名古屋を中心に被害が大きくて、死者・行方不明5098人と、日本の台風史上最大の被害をもたらした台風として知れ渡っている。

 次に伊勢湾台風から2年後のことであるが、関西を第二室戸台風が襲った。この時のことははっきり覚えている。1961年(昭和36年)9月16日の土曜日の朝、西南の方角が薄暗く、台風が接近してることが見て取れた。この時は企業も学校も全て休みで、私の両親も姉も雨戸を閉めローソクの光の中でラジオをつけて、通り過ぎようとする台風が荒れ狂う中を耐えるように潜んでいたことを思い出す。第二室戸台風は勢力も強大だったが、スピードも速く、夕方には通り過ぎて青空が見えていた。私と姉は近所を見て歩き、瓦屋根が飛んだ家や、テラスが崩れている家や、土塀が倒れている家等があって、桂川の堤防までやって来ると、増水で河原がなくなっていて、何時もの何十倍もの水量が大量のゴミを運んでいるのが見てとれた。

 この時の第二室戸台風というのは、死者が194人と伊勢湾台風と比べると被害は少なかった。でも上陸時の中心気圧から言うと伊勢湾台風が929hPa、第二室戸台風が916hPaと1951年に気象台が観測を始めてからの台風としては、最大の勢力を保持していた台風である。しかし、何故、こんなに伊勢湾台風と比較して被害が少なかったかというのは、防潮堤、防波堤、堤防等の設備が名古屋よりも大阪の方が整っていたということで、この被害の差になっているのだった。

 大阪は戦前に室戸台風、戦後にジェーン台風で水害に遭っている。それで防潮堤や防波堤の整備が急務となり、第二室戸台風の頃には、設備が整いつつあったので被害が比較的に少なかったということである。結局、伊勢湾台風も強風よりも水害による死者が大半を占めていて、主に名古屋の南区が概ね浸水し甚大な被害を被ったのである。

 考えるところ今回のミャンマーを襲ったサイクロンも、暴風の被害よりも堤防の決壊とか河川の氾濫とか高潮、高波による水害の方が大きくて、防災体制が整ってないからこのような信じられないような死者・行方不明者の数になって表れるのである。

 こういったミャンマーのような軍事政権下では、サイクロンに対する防災意識も低く、財政的にも苦しくて、防波堤一つ造るのにも簡単に行かないようである。結局、虐げられるのは一般市民であり、食料も飲料水にも困窮する。緊急支援物資が隣国のタイから届けられたというが、耐乏生活を強いられる人民に明日はない。でもこうしてニュースを見るにつけ何もしてあげられない我々、日本人がいて美味い物を食べながら口角泡を飛ばして叫んでいる。地球は狭くなったとはいえ、数1000km離れたところでは、こんな国ばかりだという現実を知ることとなる。でも考えてみれば、50年ほど前の日本なんていうのは、台風が通り過ぎれば、必ず1000人程度の死者は出ていた。それが伊勢湾台風以降は防災意識が高まり、台風で甚大な被害を出すことは少なくなった。結局、生活の智慧で経験が生きるというのか、災害列島日本に住む以上、天災は何時も隣り合わせであることを忘れてはいけないということになるのだろうか。

 でも早くミャンマーの人民に平静が訪れますように・・・・・・・・。 
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