2008.05.10 (Sat)
胡錦濤が帰った・・・・・
今日は1日雨。このところ初夏のような暑さが続いていたと思ったら、この雨のせいで一気に気温が下がりとても肌寒い日であった。でもこんな雨の中でありながら、野暮用で大阪の街の中を歩いていたら、何時もより警察官の数が多かった。それで何事かと思ったら、中国の国家主席・胡錦濤が大阪入りしているので、このような警備体制がとられているとのことだった。それでいっぺんに不愉快になった。ホント、何しに大阪に来ていたのか・・・・・・。ことに宿泊している中之島のリーガ・ロイヤル・ホテル付近はものものしい警備である。
先日から、日中首脳会談とのことで来日していた胡錦濤が、日本の福田首相と会談してみたもののこれといって進展はなく、結局、上野動物園にジャイアント・パンダを借すことだけが決まった。だから東京でおもな用事は終わったと思っていたら、関西入りして奈良の法隆寺、唐招提寺を訪問して帰るという。そして、雨の中、厳重な警備に守られて夕方に無事帰国の途に着いたようだ。
胡錦濤と福田首相との話し合いは、これといって進展せず、日本側は毒入りギョーザの問題もうやむやにされ、東シナ海ガス田開発問題も棚上げにされ、上野動物園からいなくなったパンダをレンタルされることだけが決まったという何ともなさけない結果に終わってしまった。それでいて福田首相は「非常に充実した、有意義な会談を持つことができた」などと暢気なことを言っていた。私は別に中国が嫌いな訳でもなく、愛国精神がみなぎっているのでもないが、今回の日中首脳会談の結果には予想していたとはいえ少々がっかりした。
福田康夫首相は胡錦濤にいきなりパンダ貸し出しの話を持ち出され、先手を打たれてしまったのか、何も強い姿勢で言えなくなってしまい、弱腰外交で終始し、今回の意味のない胡錦濤の来日の露払いをしただけという顛末。そもそも今回の胡錦濤の来日というのは、時期からいっても北京オリンピックを成功させるための一つの戦略であることは見え見えであった。だから日本と友好な関係を結んでおくことも必要であっただろう。しかし、最近、問題視されているチベット問題も、毒入りギョーザの問題も、東シナ海ガス田開発問題もすべて水に流されてしまってはたまらない。ことに、チベット問題に端を発した少数民族弾圧問題も大きく触れることはなく、結局、経済援助と日本の先進技術の協力を受けることだけは取り付けて、得るものだけを得てさっさと帰ってしまった胡錦濤である。
今回、東京だけならともかく、何故、関西入りしたのかというと、どうやら最大の目的に松下電器の本社訪問があったという。だから奈良の法隆寺、唐招提寺訪問はついでと言ってはなんだが、中国と関係の深い寺院の訪問に留まっている。
法隆寺というのは聖徳太子にかかわりのある寺だが、聖徳太子は日本仏教興隆の祖として崇仏派の蘇我馬子と協力して排仏派の物部守屋を没落させ、隋と強い関係を持ったことなどもあり、また、唐招提寺は唐の僧侶・鑑真が開基した寺である。何れも中国とは深い繋がりがあるということで、今回の訪問先に選ばれたのであろうが・・・・・・・。今回の関西入りの目的は松下電器であるといわれる。
松下電器は社名が10月からパナソニックに変更されるが、中国だけはこれまで通り松下電器、ナショナルで通すという。それは松下電器が日本の企業でいち早く中国に進出し、中国で実績を上げて来たからでもあるが、それ以上に松下電器がオリンピックの巨大スポンサーとして出費しているので、是非とも友好関係を築いていないといけないからでもあり、また1989年の天安門事件の時に松下電器は民主化問題に対して抗議もせず、中国から撤退しなかったから中国政府の中では受けが良いのである。だから今回、訪日に対しても松下電器本社訪問は念頭にあったようで、胡錦濤は帰国前の最後の訪問地として大阪府門真市の松下電器産業本社を訪ねている。松下電器は中国各地に工場を持ち、中国人を9万人も雇用している。多大な貢献を中国に対して行なっているから、それに対するお礼の訪問ということになるのだろうか。でも考えてみれば、結局は中国にとって有益なところばかり訪問していて、自国の利益にならないものには背を向け、それでいてチベット仏教には弾圧を加える。まことにもって不愉快である。
これまで日本に対しても靖国問題や南京大虐殺等で何かにつけ日本叩きを繰り返していた。そして、中国の若者に一方的に戦前、戦中の両国の歴史史実を植え付けて中国人民の怒りを日本に向けさせてきた中国政府。それでいて一方では日本企業を巻き込んで先進諸国の仲間入りを果たそうというのが中国首脳部の思惑かもしれない。とどのつまりは、中国にとって突かれると痛い問題には目をそらし、都合の良いところだけには積極的になる胡錦濤。結局、今回の来日は何の意味もないただの外遊だったので、何も成果は上がらなかったというところだろう。しかし、一言、言わせてくれ・・・パンダなんかいらないし、北京オリンピックなんかやめてしまえ!!
先日から、日中首脳会談とのことで来日していた胡錦濤が、日本の福田首相と会談してみたもののこれといって進展はなく、結局、上野動物園にジャイアント・パンダを借すことだけが決まった。だから東京でおもな用事は終わったと思っていたら、関西入りして奈良の法隆寺、唐招提寺を訪問して帰るという。そして、雨の中、厳重な警備に守られて夕方に無事帰国の途に着いたようだ。
胡錦濤と福田首相との話し合いは、これといって進展せず、日本側は毒入りギョーザの問題もうやむやにされ、東シナ海ガス田開発問題も棚上げにされ、上野動物園からいなくなったパンダをレンタルされることだけが決まったという何ともなさけない結果に終わってしまった。それでいて福田首相は「非常に充実した、有意義な会談を持つことができた」などと暢気なことを言っていた。私は別に中国が嫌いな訳でもなく、愛国精神がみなぎっているのでもないが、今回の日中首脳会談の結果には予想していたとはいえ少々がっかりした。
福田康夫首相は胡錦濤にいきなりパンダ貸し出しの話を持ち出され、先手を打たれてしまったのか、何も強い姿勢で言えなくなってしまい、弱腰外交で終始し、今回の意味のない胡錦濤の来日の露払いをしただけという顛末。そもそも今回の胡錦濤の来日というのは、時期からいっても北京オリンピックを成功させるための一つの戦略であることは見え見えであった。だから日本と友好な関係を結んでおくことも必要であっただろう。しかし、最近、問題視されているチベット問題も、毒入りギョーザの問題も、東シナ海ガス田開発問題もすべて水に流されてしまってはたまらない。ことに、チベット問題に端を発した少数民族弾圧問題も大きく触れることはなく、結局、経済援助と日本の先進技術の協力を受けることだけは取り付けて、得るものだけを得てさっさと帰ってしまった胡錦濤である。
今回、東京だけならともかく、何故、関西入りしたのかというと、どうやら最大の目的に松下電器の本社訪問があったという。だから奈良の法隆寺、唐招提寺訪問はついでと言ってはなんだが、中国と関係の深い寺院の訪問に留まっている。
法隆寺というのは聖徳太子にかかわりのある寺だが、聖徳太子は日本仏教興隆の祖として崇仏派の蘇我馬子と協力して排仏派の物部守屋を没落させ、隋と強い関係を持ったことなどもあり、また、唐招提寺は唐の僧侶・鑑真が開基した寺である。何れも中国とは深い繋がりがあるということで、今回の訪問先に選ばれたのであろうが・・・・・・・。今回の関西入りの目的は松下電器であるといわれる。
松下電器は社名が10月からパナソニックに変更されるが、中国だけはこれまで通り松下電器、ナショナルで通すという。それは松下電器が日本の企業でいち早く中国に進出し、中国で実績を上げて来たからでもあるが、それ以上に松下電器がオリンピックの巨大スポンサーとして出費しているので、是非とも友好関係を築いていないといけないからでもあり、また1989年の天安門事件の時に松下電器は民主化問題に対して抗議もせず、中国から撤退しなかったから中国政府の中では受けが良いのである。だから今回、訪日に対しても松下電器本社訪問は念頭にあったようで、胡錦濤は帰国前の最後の訪問地として大阪府門真市の松下電器産業本社を訪ねている。松下電器は中国各地に工場を持ち、中国人を9万人も雇用している。多大な貢献を中国に対して行なっているから、それに対するお礼の訪問ということになるのだろうか。でも考えてみれば、結局は中国にとって有益なところばかり訪問していて、自国の利益にならないものには背を向け、それでいてチベット仏教には弾圧を加える。まことにもって不愉快である。
これまで日本に対しても靖国問題や南京大虐殺等で何かにつけ日本叩きを繰り返していた。そして、中国の若者に一方的に戦前、戦中の両国の歴史史実を植え付けて中国人民の怒りを日本に向けさせてきた中国政府。それでいて一方では日本企業を巻き込んで先進諸国の仲間入りを果たそうというのが中国首脳部の思惑かもしれない。とどのつまりは、中国にとって突かれると痛い問題には目をそらし、都合の良いところだけには積極的になる胡錦濤。結局、今回の来日は何の意味もないただの外遊だったので、何も成果は上がらなかったというところだろう。しかし、一言、言わせてくれ・・・パンダなんかいらないし、北京オリンピックなんかやめてしまえ!!
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