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2009.06.01 (Mon)

タイタニック号最後の生存者死去

 タイタニック号に乗船していた最後の生存者が死去したという。昨日の5月31日、イギリスのサウサンプトンにある高齢者介護施設でタイタニックに乗って遭難事故に遭い、ただ1人生き残っていたミルビナ・ディーンさんが死去したというニュースが伝わった。

 ミルビナ・ディーンという97歳になる女性は1912年4月、イギリスからアメリカのカンザスへ移住するため一家で乗船したという。タイタニックとは映画『タイタニック』で有名になったので、大方の人は名前ぐらい聞いたことがあるだろうと思うが、処女航海で沈没してしまった当時としては世界最大級の豪華客船である。

 ところでタイタニックはよく世界最大の客船で沈まないといわれていたというが、この話は勘違いで伝えられているのでは・・・・。タイタニックは確かに完成当時の大きさが全長269.1m(戦艦大和より6m長い)、幅員28.2m、46328総トンと巨大である。でもタイタニックの悲劇が世界中に伝わった時、世界最大の客船で、かつて例がないほどの豪華さを誇るなんていわれるが、この話は少々大袈裟であろう。何故なら、タイタニックはホワイト・スター・ライン社所有の客船であるが、タイタニックよりも一年先に完成した同型船オリンピックがすでに航行していたから、タイタニックが処女航海に出るからといって、あれほど騒がれたとは思えない。

 ホワイト・スター・ライン社は当時のドル箱航路だったヨーロッパ、アメリカの北大西洋航路で稼ぐために3隻の巨大豪華客船の建造を計画していて、それらは同型の姉妹船であり、それぞれオリンピック、タイタニック、ブリタニックと命名されたのである。そして、1911年にオリンピック号が完成し、この時に世界最大の豪華客船といわれ、花形航路に華々しくデビューしたと伝わっている。だから、所詮は2番船のタイタニック号がデビューするからといってオリンピック号の時ほど騒がれなかったのでは・・・・と私は勘繰っているのだが・・・・。ただ、オリンピック号が航海に出始めてから、タイタニックに改良が見られ、オリンピック号よりも客室が増えたため総トンで1004トン重くなっているという。

 つまりタイタニックの遭難事故後に、世界最大の客船が処女航海で氷山にぶつかって沈んだという悲劇性が大きな話になり、それらは弱冠、歪曲されて伝わったのではないかと思うのである。だが、現実に1500人以上の人が犠牲になり、海難史上最大の事故であることには間違いがない。とはいうものの、当時のことを覚えている生き証人が、これで誰もいなくなった訳であるが、亡くなったミルビナ・ビーンさんもタイタニックに乗船していた時は生後9ヶ月というから、当然、記憶にある筈も無い。だから。現実問題として、タイタニックの悲劇を伝えられる人はとっくの昔に皆無だったのだ。それにしても大変な海難事故で現場の状況は凄まじいものだったことは予想できる。それにしても97年前の話が、未だにエピソードとして伝わるのは、如何に衝撃的な海難事故であったということなのだろう。
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