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2010.01.25 (Mon)

映画『ロッキー』を観る

『ロッキー』1976年製作、アメリカ映画

 監督 ジョン・G・アヴィルドセン

 出演 シルヴェスター・スタローン
    タリア・シャイア
    バート・ヤング
    カール・ウィザース
    バージェス・メレディス
    ジョー・スピネル

 【あらすじ】アメリカのかつての首都であったフィラデルフィアでしがない場末のボクサーであるイタリアン・スタリオン(イタリアの種馬)の異名を持つロッキー・バルボアは、リングに上がる合間はチンピラやくざの使い走りで日銭を稼ぐという情けなさである。だが、そんなロッキーにチャンスが訪れた。世界ヘビー級チャンピオンであるアポロが強すぎて挑戦者がいないことに窮し、人気取りのために無名のボクサーと闘う事を宣言したのであるが、アポロが選んだのは何とイタリアン・スタリオンことロッキー・バルボアであった。かくして薄汚れた下町のリングに上がっていた三流ボクサー、ロッキー・バルボアはトレーニングを開始。そこで付き合い始めた恋人エイドリアンのためにも頑張ろうとする・・・・・。

 この映画をどう形容すればいいのだろうか。最初、ロードショーで観た時つまらない映画だと思った。よくある月並みなサクセスストーリーで、いわばアメリカンドリームの定番映画にしか過ぎないと感じたのである。私の姉は当時、この映画がアカデミー作品賞を貰ったことに対して、こんな映画が作品賞を獲るなんてアカデミー賞も価値がなくなったと憤慨していたが、いわばこの作品はアメリカン・ドリームを象徴する典型的な作品として、アメリカ人の郷愁を誘う映画として考えれば作品賞は貰ってもいいのかもしれないと思う。

 よく知られているように主演をしたシルヴェスター・スタローンはこの映画で一躍有名になったし、事実としてそれまで彼はポルノ映画の出演や用心棒などで生活費を稼いでいた。でも彼は一応は俳優の端くれであり、それまでも映画のオーディションに参加するものの何十回も落選していたのである。そんな彼が、当時の世界ヘビー級チャンピオン、モハメド・アリ対チャック・ウェプナーの試合を観戦し、そこからヒントを得て、たった3日で脚本を書き上げたという。あの試合は私もテレビで観戦したが、無名のボクサーであるチャック・ウェプナーが予想外の善戦をし判定で敗れたのであった。その試合にスタローンが自分を照らし合わせていたのかもしれないが、出来上がった脚本を持ってプロダクションを訪れた。プロダクションは気に入って早速、映画化の話が出た。でも主演は有名な俳優で映画を撮るというものだった。だがスタローンは自分が主演することを条件にプロダクションと交渉した。それで結局、彼自身の脚本と主演で映画化されることとなり、映画は大ヒット、興行収益も好調、おまけにアカデミー賞の作品賞まで受賞するという。まさにアメリカン・ドリームそのものの具現化であった。

 今、この映画を観てみると確かにベタで在り来たりのストーリーのような気がしないでもない。でも日本人には理解しがたいサクセス・ストーリーの典型的な映画として、映画を観た当時のアメリカ人は感動を覚えたのかもしれない。夢が実現する国、それがアメリカなんだと、かつてアメリカ人がベトナム戦争で失いかけた自信というものが、この映画によって再び成せばなる。アメリカ復興の狼煙を上げるきっかけになったような機運があったのも確かである。そういった意味では理屈っぽい映画ではなく、この『ロッキー』のような判り易い映画を時代は求めていたのかもしれない。なにしろ、それ以前の10年間は、『ロッキー』と相反するアメリカン・ニューシネマが幅を利かしていたのだから・・・・・。


 映画『ロッキー』トレイラー
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