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2007.12.06 (Thu)

エスカレーターでの歩行について

 朝、出勤前にテレビを観ていたら、横浜の地下鉄では先月からエスレーターでの歩行禁止を伝えるビラを、駅構内に貼り付けて協力を求めているという。そういえば名古屋の地下鉄は2004年の夏頃から、同様のことを実施している筈だか、どうなったのだろうか・・・・。

 私は、この報道を聞いてしょうがないかなあと思ったのである。そもそも、エスカレーターは本来、ステップ上に立ち止まって利用することを前提にして造られているので、歩くのは危険なのである。それに歩くと負荷がかかり安全装置が自動的に働き、緊急停止することもあるそうだ。また、エスカレーターで片側ばかり人が立つと、荷重バランスを長時間に亘って崩すことになるので不具合が生じる可能性があるそうだ。だから、エスカレーターで歩行するのは危険も伴うし、構造的にいっても良いことはないそうだ。でも日本の都市部において、駅などに設置してあるエスカレーターでは、ほとんど片側を空けて、急ぐ人が歩いている。だから、エスカレーターは歩くのが当然だと考えてるいる人が多い。

 でも何故、日本人は片側を空けて立ち、空いた側を急ぐ人が歩くようになっているのだろうか・・・・という疑問が擡げてくるが、それは一言で言って急いでいる人が多いからと結論できるが、都会の人はせっかちの人が多く、出来る限り早く目的地に到着したいと考えているからだろう。つまり時間に追われて余裕がないのだ。しかし、どうもこれは日本だけの現象ではないだろう。欧米では、昔からエスカレーターの右側に立つのが当たり前とされていたようだ。だから空いた左側をトントンと歩いている光景をロンドンでもパリでもニューヨークでも見かけられる筈だ。

 ところが日本で、エスカレーターの上を歩くのか、止まるのかといった定義づけは私の子供の頃はなかったと思うのだが・・・・。適当に各自、歩く人、立ち止まっている人がそれぞれいて、歩く人は合間を縫って歩いていたように思う。それが、1969年だと思うが、大阪の阪急梅田駅に100mほどある動く歩道が何本か設置された。この時、構内のアナウンスでは「立ち止まらず歩いて下さい」と言ってたのを思い出す。私は京都に定住している人間なので、たまに大阪へやって来ると、子供心にも大阪の人は誰もが速足で歩き、たいへんせっかちに思えたものである。今はこのテンポにすっかり慣れてしまったが・・・・。

 さて、1970年の大阪万国博覧会の会場のお膝元だった阪急電車は、万国博開幕の一年前から、駅構内のエスカレーターで、停止している人と歩く人を混乱させないようにエスカレーターの左側を空けるように呼びかけていた。これも梅田駅である。確か「お急ぎの方のために左側をあけましょう」と録音したテープを構内に流していた。

 結局、これが大阪でのエスカレーターの左空けになるのだが、阪急電車は万国博で、大勢の外国人が来ることを想定して、先進国の多い欧米の方式を踏襲したに過ぎないのだ。だからこの時に決められたルールが何時の間にか、大阪の習慣として残っている。それが、東京を始めとした他の都市では、1970年の段階で、まだエスカレーターのどちら側を空けるのか決めていなかったように思う。私の記憶だが、1968年に東京に行った時は、みんな今のように左側に立っておらず、漠然とどちらかに立っていたと思う。

 やがて、エスカレーターでどちらかを空けようという話になり、東京では追い越しの時は右側に立つという習慣が取り入れられたように聞いている。そして、1970年代前半に、東京ではエスカレーターの右側を空けるということになったと私は記憶している。

 以上のような理由で、東京の右空け、大阪の左空けが現代まで続いているのだが、日本の他の都市は東京がスタンダードだと考え、東京方式が採用されたのだろう。それで大阪以外は全てエスカレーターの右空けが当たり前となり、大阪の常識は日本の非常識という人まで現れたりするぐらいだから、エスカレーターのどちら側を空けるかといった話については、ずいぶんと昔からネタにされてきたのである。でも大阪が日本の非常識というなら、日本は世界の非常識と言えるのであって、グローバルスタンダードは大阪のように左空け方式といえるのだ。だから、何でも東京にライバル心を大阪人は持つから、東京と反対のことをするのだろうという人が私の周囲にいたが、これは当ってないことになる。東京がエスカレーターの右空けを実施する前に、大阪は既に左空けが定着していたのだ。だから東京の反対を行ったのではないと、これだけは言えるだろう。

 それでややこしいからといって、全て東京に従えという人もいるが、それもおかしな話だろう。郷は郷に従えじゃないけれど、土地土地によって習慣や風習が違うように、土地土地で決められたルールがあってもよいと思う。だから、行く先々で自分がその土地の習慣に慣れればいいだけの話である。なんでも東京スタイルに真似るのはいかがなもんだろうかと思う。でも、エスカレーターの歩行をするな!!・・・となると話は違ってくる。こうなると左空けも右空けも関係なくなるが、はたしてエスカレーターを歩くなと言っても守る人がどれだけいることだろうか・・・。私は、とても大阪の人が守るとは思えない。朝なんか、エスカレーターの上を走って降りていく人が何人もいるぐらいだから・・。

ロンドンのチューブではエスカレーターの左を空ける。


 パリのポンピドー・センターのエスカレーター。観光客が多いので必ずしも左空けが徹底している訳ではない。


 モスクワではみんな右側に立っているが、誰も歩いてない。


 東京は右を空けるのは常識だが・・・。渋谷の109で。


大阪の阪急梅田駅であるが、当然のように右側に立つ。そして、動く歩道では誰も止まってなく歩いている。

                               
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