2010.12.25 (Sat)
巨大書店
先日の12月22日、大阪梅田の茶屋町に売り場面積2060坪、書籍数200万冊を数える日本最大の書店『MARUZEn&ジュンク堂書店』がオープンした。面白いのは書店の老舗である丸善と新興書店のジュンク堂が共同で出店したということである。丸善は東京に本店があり古くからの老舗。一方、ジュンク堂は神戸に本店がある新興書店だからよくぞ共同で出店に踏みきったなあと思う。だが、出版不況で本が売れない時代にはたしてニーズがあるのだろうかと思ってしまうがどうなんだろうか。ことにジュンク堂書店は大型店をこの20年ほど前から全国に増やしてきた。この書店が開店するまでは東京・池袋のジュンク堂書店が日本最大だったのであるから、まだまだ出店する計画があるのではないだろうか。
ジュンク堂は、そもそも創業者の工藤恭孝が1963年に神戸元町で大同書房を開店させたことに端を発す。それが1976年、父・工藤淳の名前をもじって書店名にし、神戸の三宮センター街の地下に大きな書店をオープンした。ここからジュンク堂がスタートするのだが、1988年に京都・四条富小路に神戸の本店を上回る巨大店を店開きした。そして、ここから全国展開を開始するのである。
1996年、座り込みコーナーを設置して本を立ち読みではなく座って読んでもらおうと新しい巨大店を大阪の難波にオープン。さらに近畿を離れ仙台、東京池袋にも巨大店をオープン。1999年、ジュンク堂大阪本店を堂島に開店。この店舗は1480坪の売り場があり、当時では日本最大であった。それが、その後もジュンク堂は全国各地に巨大店をオープンし続け、所謂、書店の老舗である紀伊国屋、丸善、三省堂といったところの店舗よりも大きさでは凌駕していったのである。
そういえば今から30年少し前、東京駅八重洲口から近い所に八重洲ブックセンターがオープンして話題になったことがある。40万冊を売り場に並べ、超巨大書店と騒がれた。でも今回、オープンしたMARUZEN&ジュンク堂はその5倍の規模である。それもジュンク堂ばかりが大きい店舗をオープンさせているから面白い。狙いがどこにあるのか判らないが、巨大書店は立ち読みするのに都合がいいから、出店は本好きにとっては有り難い。でも赤字経営にならないか他人事ながら心配になってくる。
ところで、この大阪の梅田地区は、今回オープンしたMARUZEN&ジュンク堂書店以外にも5店舗の巨大店がある。この店から僅か300m行った所に紀伊国屋梅田本店が或る。ここは1969年に東京の新宿にある紀伊国屋が満を持してオープンさせた巨大店である。この当時、大阪にこんなに大きな本屋はなかったので驚いた。今も阪急梅田駅の真下という立地の良さもあり、何時も人でごった返している書店である。また、紀伊国屋が大阪に店舗を出したことに影響され、その数年後に地元の老舗書店である旭屋書店が御堂筋の曽根崎警察署のすぐ南側に巨大店をオープンさせた。こうして梅田は暫くの間、紀伊国屋と旭屋の2大店舗の時代が続いていたものである。それが何時の間にか、三省堂書店が東京からやってきて地下街に巨大店舗を出した。ところが数年で撤退。理由はよく判らない。その代わりといったら何だが、阪急電鉄がブックファースト梅田店をよりによって御堂筋を挟んだ旭屋のすぐ近くにオープンさせる。そして、1999年、神戸のジュンク堂が梅田から程近い堂島。かつて毎日新聞大阪本社のあったところにオープンさせる。さらにジュンク堂は梅田のヒルトンホテル大阪のショッピングゾーンにジュンク堂ヒルトンプラザ店をオープン。そこへ今回の開店。これでこの付近の半径600m以内に巨大書店が6店舗も存在することになる。またこれだけではない。来年には一度、撤退したはずの三省堂書店が梅田に巨大店舗を再び開店させるという。
ただでさえ本が売れない時代に、これだけ巨大店ばかりオープンさせる意味は何処のあるのだろうか・・・・。ペーパーレスが叫ばれ、事務所からは紙が消えつつあり、各自の机にはパソコンが一台づつ置いてあるだけ。また電子書籍がこれから躍進するといわれ。ますます紙に印刷された本は店頭から無くなっていくという人もいる。つまり時代とは逆行していると思われる中での開店なのである。でも、まだまだ電子書籍よりも紙に印刷された文字や絵、写真の方が温か味があっていいとは思うけど、これから数10年後を見越した場合、どうなんだろうかとは
考えてしまう。でも、それだけ需要があるということなのだろう。さらに、この巨大店に入って売り場に並ぶ人の行列を見るや日本人には本好きが多いことを再認識する。これを見れば書籍が簡単には廃らないなあと思い安心したまでである。
この度、オープンした『MARUZEN&ジュンク堂書店』。この建物の地下1階と7階までが書店。
ジュンク堂は、そもそも創業者の工藤恭孝が1963年に神戸元町で大同書房を開店させたことに端を発す。それが1976年、父・工藤淳の名前をもじって書店名にし、神戸の三宮センター街の地下に大きな書店をオープンした。ここからジュンク堂がスタートするのだが、1988年に京都・四条富小路に神戸の本店を上回る巨大店を店開きした。そして、ここから全国展開を開始するのである。
1996年、座り込みコーナーを設置して本を立ち読みではなく座って読んでもらおうと新しい巨大店を大阪の難波にオープン。さらに近畿を離れ仙台、東京池袋にも巨大店をオープン。1999年、ジュンク堂大阪本店を堂島に開店。この店舗は1480坪の売り場があり、当時では日本最大であった。それが、その後もジュンク堂は全国各地に巨大店をオープンし続け、所謂、書店の老舗である紀伊国屋、丸善、三省堂といったところの店舗よりも大きさでは凌駕していったのである。
そういえば今から30年少し前、東京駅八重洲口から近い所に八重洲ブックセンターがオープンして話題になったことがある。40万冊を売り場に並べ、超巨大書店と騒がれた。でも今回、オープンしたMARUZEN&ジュンク堂はその5倍の規模である。それもジュンク堂ばかりが大きい店舗をオープンさせているから面白い。狙いがどこにあるのか判らないが、巨大書店は立ち読みするのに都合がいいから、出店は本好きにとっては有り難い。でも赤字経営にならないか他人事ながら心配になってくる。
ところで、この大阪の梅田地区は、今回オープンしたMARUZEN&ジュンク堂書店以外にも5店舗の巨大店がある。この店から僅か300m行った所に紀伊国屋梅田本店が或る。ここは1969年に東京の新宿にある紀伊国屋が満を持してオープンさせた巨大店である。この当時、大阪にこんなに大きな本屋はなかったので驚いた。今も阪急梅田駅の真下という立地の良さもあり、何時も人でごった返している書店である。また、紀伊国屋が大阪に店舗を出したことに影響され、その数年後に地元の老舗書店である旭屋書店が御堂筋の曽根崎警察署のすぐ南側に巨大店をオープンさせた。こうして梅田は暫くの間、紀伊国屋と旭屋の2大店舗の時代が続いていたものである。それが何時の間にか、三省堂書店が東京からやってきて地下街に巨大店舗を出した。ところが数年で撤退。理由はよく判らない。その代わりといったら何だが、阪急電鉄がブックファースト梅田店をよりによって御堂筋を挟んだ旭屋のすぐ近くにオープンさせる。そして、1999年、神戸のジュンク堂が梅田から程近い堂島。かつて毎日新聞大阪本社のあったところにオープンさせる。さらにジュンク堂は梅田のヒルトンホテル大阪のショッピングゾーンにジュンク堂ヒルトンプラザ店をオープン。そこへ今回の開店。これでこの付近の半径600m以内に巨大書店が6店舗も存在することになる。またこれだけではない。来年には一度、撤退したはずの三省堂書店が梅田に巨大店舗を再び開店させるという。
ただでさえ本が売れない時代に、これだけ巨大店ばかりオープンさせる意味は何処のあるのだろうか・・・・。ペーパーレスが叫ばれ、事務所からは紙が消えつつあり、各自の机にはパソコンが一台づつ置いてあるだけ。また電子書籍がこれから躍進するといわれ。ますます紙に印刷された本は店頭から無くなっていくという人もいる。つまり時代とは逆行していると思われる中での開店なのである。でも、まだまだ電子書籍よりも紙に印刷された文字や絵、写真の方が温か味があっていいとは思うけど、これから数10年後を見越した場合、どうなんだろうかとは
考えてしまう。でも、それだけ需要があるということなのだろう。さらに、この巨大店に入って売り場に並ぶ人の行列を見るや日本人には本好きが多いことを再認識する。これを見れば書籍が簡単には廃らないなあと思い安心したまでである。
この度、オープンした『MARUZEN&ジュンク堂書店』。この建物の地下1階と7階までが書店。
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