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2011.03.12 (Sat)

東北地方太平洋沖地震②

 昨日に続いて暗い記事になるがいたしかたない。宮城沖で地震が起こってまる1日以上になる。それで夜が明け、その全貌が見えるに従って被害の甚大さが明らかになってくる。これまで情報の入らなかった地域の情報が入ってくるや暗いニュースばかりだ。これは16年前の阪神淡路大震災の時にもいえたが、ヘリコプターが飛んで空から被害状況の映像を見るたびに恐ろしさがこみ上げてくる。見ていて唖然とするのみでまさに言葉がない。

 既に死者・不明者1500人ほどになるといわれ、この先、救援が進むにつれこの数字は増していく。本当に言葉がない。ただ言えることは、今回の地震は規模の大きさもさることながら、被害の多くは巨大津波によるものだということ。ここが都市直下型地震だった阪神淡路大震災と異なっている。いわゆるプレート型地震で、それが近海の浅いところで起こったから未曾有の巨大津波が発生したことになる。それにしても日本の観測史上最大の地震と言われるマグニチュード8.8で、それが日本海溝沿いにその後も大きな地震が起こった。南北400kmにも及んでプレートの境界に破壊が起こったらしい。それも最初の午後2時46分の地震から、破壊が連動しとてつもない巨大地震になったようである。それで巨大津波が発生し、運悪くリアス式海岸の入り江に片っ端から大波が襲ったのだろう。映像だと陸前高田市が壊滅状態で、街が消えたといわれる。その昔、西暦79年、ベスビオ火山の噴火によって近くのポンペイの街が全滅したことがある。街が一瞬に壊滅したというとすぐにポンペイの事例を思い出すが、それが今現在、現実に起こってしまったというからこれはただ事ではないだろう。

 また陸前高田以外にも、岩手県から宮城県、福島県、茨城県の太平洋側の街はどこも大津波ですさまじい被害を被っているではないか。そこへ今度は原子力発電所で放射能漏れした可能性が高いという。福島の原子力発電所で緊急事態宣言が発せられ、政府は福島第1原子力発電所からの避難範囲を半径10kmに、第2原子力発電所でも半径3㎞の住民に避難を指示したというではないか。前代未聞の原発危機といってもいいだろう。

 ところで多くの住民が避難をしているが、ライフラインはズタズタでおそらく被害地域の人達は情報が何も入ってないだろう。我々のような被害に関係のない地域の者が地震全体の状況を把握しているのに、被災地の人が何の情報も齎されていないというのは皮肉である。今回は広い範囲にわたって被害甚大だから、おそらく復興には長い月日がかかるだろう。テレビや新聞で地震被害の物凄さばかりが取り上げられるが、残念がら我々は何も出来ないでいる。歯痒いといえば歯痒いが、大自然の猛威には人間の叡智なんて実に非力である。ただ1人でも多くの人が救助されることを祈るのみである。
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