2008.01.05 (Sat)
ブランデーを飲む・・・・・サントリーVO
正月からアルコールばかり口にしているが、今日は昼間からルチアーノ・パヴァロッティの歌を聴きながらブランデーを飲んでいた。あんまり褒められた生活ではないが、滅多に洋酒は飲まないからいいだろう。
・・・とは言っても安物のブランデーである。サントリーのVOなんて1000円程度で買える一番価格の低いブランデーなのである。ブランデーなんて、貯蔵年数で幾らでも高価になるのだから、ピンからキリまでるあるのだが、これはそういった意味においてキリのブランデーということになるだろう。
昔、日本人の親父達で、フランス土産に高級ブランデーを買って来ては、よくナポレオンは美味いなんて言う西洋かぶれの輩が大勢いた。今時の人は、みんな海外旅行慣れしているせいか、ナポレオンなんて名称で呼ぶような愚かな人は当然の如くいなくなってしまった。みんな目利きが利く様になって、知識も昔の人間と比較できないほど豊富になったから、外国の酒だというと何が何でもナポレオンという人は流石にいない。
今から30年以上前は、渡航する人も金のある小父さんに限られていたので、よくカミュ、ヘネシー、マーテル等のナポレオンを買って来ては美味い美味いと連発している年輩の人がいた。私は馬鹿じゃないのかと思ったが、小父さん達は悦に入ってた。
そもそも昔の小父さん連中は、ナポレオンが何だということも知ら無い人が多かった。つまりナポレオンという種類の酒だと思っていたのだ。私がナポレオンというのは、コニャックの中で最も熟成期間の長い物をそのように読んでいるのだと簡単に説明したが、今度はコニャックって何だときた・・。それでコニャックとはフランスのコニャック地方で産出されるブランデーのことだと言うと、ナポレオンてブランデーのことかと聞く・・・・。要するに何も知らないのだった・・・・。だからナポレオンが美味いだとか言っているものの、ブランデー自体飲んだこともない親父達が言い放っていたのだった。要するに30年前の親父連中の洋酒の知識なんて、その程度のものだったのである。
そもそもブランデーというのは、ワインを蒸留したものの総称で、昔、コニャックでワインを蒸留したものをヴァン・ブリュレ(焼いたワイン)と称したことに由来し、それをオランダの貿易商がオランダ語で直訳し「ブランデ・ウェイン」として輸出したのである。さらに、その商品をイギリス人はブランデーと読んだのが始まりだったのである。
でもコニャックは、高級ブランデーというイメージがあるが、コニッャク以外にも産地としてはアルマニャックもあるし、それぞれが等級をつけている。熟成の年数でVO、VSO、VSOP、VVSOP、XO、EXTRA、NAPOLEONとブランデーを等級で分けているが、これはコニャックの分け方であってアルマニャックでは少し違っているようだ。さて、その意味であるが、VOはvery oldで、VSOはvery superior old、VSOPはvery superior old paleの略になる。しかし、これだって明確なものではなく、銘柄によって微妙に違ってくるという。昔はカミュ、レミー・マルタン、ヘネシー、マーテル等のコニャックの銘柄が幅を利かしていたもので、親父達は銘柄よりもナポレオンに拘っている人が多かったからお笑い草である。今はこんな舶来帰りを自慢するような人はいなくなったが、それだけ日本人が国際化してきたという証拠であろう。
何かブランデーだのコニャックだのナポレオンだのと説明が長くなったが、私が飲んだサントリーのブランデーは一番価格の安いものだから、飲んだ感想も何もない。やはり高級ブランデーと比べると、口に含んだ時のまろやかさや芳醇な香りは少ないといえるであろう。でも、そんなことよりも、小さな六畳のタタミの間でコタツに入って飲むのだから、ウン万円の高級コニャックなんて飲むのは何処か馬鹿っぽいし、安酒で十分と思えばそれなりに満足できるものなのだ。そして、ついでにロッテやグリコや森永のチョコレートを舐めながら、パヴァロッティでもプラシド・ドミンゴでもホセ・カレーラスでもいいし、時には藤山一郎でも岡晴夫でも三橋美智也でも聴くのもいいものである。・・・・・こんな事を書くと・・・・・夕焼け空が 真っかっか トンビがくるりと輪をかいた ホーイノホイ・・・・・と唄を唄いながらブランデーを飲んでるのかと錯覚されそうだが、日頃は焼酎しか飲んでないのだ。焼酎を飲みながらシャンソンも聴くし、ジャズも聴く、ロックも聴く、ボサノヴァも聴く、クラシックも聴く、まあ何を飲んでもいいのではないだろうか・・・・。
*Comment
uncleyie |
2008.01.06(日) 09:37 | URL |
【コメント編集】
Uncleyieさん、こんばんは。
ブランデーには、高級酒というイメージが強いですね。香りを生かしてお菓子にも使われますが、高級店に置かれる酒という印象もあります。
1ドル360円で輸入され、更に高率の関税、物品税、酒税などが課せられていた時代の名残りでしょうか。滅多に飲まないけれど、高級品の味や香りがわかりやすいせいかもしれません。
下町のナポレオン、電気ブランなど、ブランデーに因んで名付けられた庶民のお酒もあります。高級酒への強い憧れと、品質に対する自信を感じます。
酒=宴会=音楽ということもあり、名曲を聴きながらの一杯は格別です。私には、演歌=日本酒、ウイスキー=ジャズ&ブルース、ビール=ロックなどの図式があるので、これにオペラ=ブランデーを追加しましょう。
飲みながらアバラマソング、シャンパンポルカ、酒とバラの日々、悲しい酒、チャンチキおけさ、スーダラ節、帰って来たヨッパライなどの名曲を堪能するのもいいです。
おっとマーラーの、大地の哀愁を歌う酒の歌を忘れてはいけません。
もうすぐ成人の日です。新成人の門出を☆祝う☆とともに、若者が酔って暴走して、騒動を起こすことがありませんように。
ブランデーには、高級酒というイメージが強いですね。香りを生かしてお菓子にも使われますが、高級店に置かれる酒という印象もあります。
1ドル360円で輸入され、更に高率の関税、物品税、酒税などが課せられていた時代の名残りでしょうか。滅多に飲まないけれど、高級品の味や香りがわかりやすいせいかもしれません。
下町のナポレオン、電気ブランなど、ブランデーに因んで名付けられた庶民のお酒もあります。高級酒への強い憧れと、品質に対する自信を感じます。
酒=宴会=音楽ということもあり、名曲を聴きながらの一杯は格別です。私には、演歌=日本酒、ウイスキー=ジャズ&ブルース、ビール=ロックなどの図式があるので、これにオペラ=ブランデーを追加しましょう。
飲みながらアバラマソング、シャンパンポルカ、酒とバラの日々、悲しい酒、チャンチキおけさ、スーダラ節、帰って来たヨッパライなどの名曲を堪能するのもいいです。
おっとマーラーの、大地の哀愁を歌う酒の歌を忘れてはいけません。
もうすぐ成人の日です。新成人の門出を☆祝う☆とともに、若者が酔って暴走して、騒動を起こすことがありませんように。
JACK |
2008.01.05(土) 19:02 | URL |
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お酒というのは、食前酒や宴会の席での一杯も含めて、場を盛り上げるのにはいいですが、ハメを外す人が最近は多すぎますね、ましてや飲酒運転なんてもってのほかです。
酒は飲み方の上手い人と飲むと、楽しくなりますが、その資格のない人が多いので、私は最近、外で飲まなくなりました。それで家で飲むことことが多くなってしまいました。
酒を飲むときの音楽というのは人によって違うでしょうが、大概は演歌が多いようです。若い子はJ-ポップでしょうね・・・。ところで最も酒に適した曲があります。それは、やはりヴェルディのオペラ『椿姫』の第一幕の最初の方に出てくる『乾杯の歌』でしょう。
Libiam, amour fra' calici
Piu caldi baci avra.
Tra voi sapro dividere
Il tempo mio giocondo
Tutto e follia nel mondo
Cio che non e piacer.・・・・・・もうお解かりでしょう。