2010.11.06 (Sat)
恒例の高校生ビッグバンドだが・・・
一昨年、たまたま見た高校生のビッグバンドの演奏。それ以来、この時期に毎年、神戸の元町界隈で中高生のビッグバンドが同時に演奏会を繰り広げる催しが行なわれていることを知る。そして昨年、中高生のバッグバンドを聴きに行ったのだが、飽きもせず今年も行ってきた。まあ、プロの奏者でもないジャズ演奏に必死になるほどのことでもないが、彼等、彼女等のひたむきな演奏に心を奪われることは或る。それでもお目出度い奴だと思う人は思ってくれて結構である。つまり、筆者はそれだけジャズが好きだということである。でも、今年も暇がない。この季節、毎年、仕事が忙しく土曜出勤、休日出勤が多い。したがってたまにある土曜日に溜まっている雑用をすまさなければならない。それで今日は、神戸まで出かけていったものの、長居は出来ず小1時間ほど聴いて、すぐに京都へとんぼ返りである。でも、各校(といっても4校だけだが)の演奏は数曲ずつだが聴かしてもらった。そして、若い息吹を吸って明日への活力に・・・・・というわけにはいかないが、未成年が演奏するジャズは瑞々しさがあってパワーを感じる。それでは4校の説明と共に、演奏をどうぞ・・・・・・でも残念ながら動画は撮ってないし貼り付けられない。音が鳴らないというのは寂しいね。もっとも高砂高校はyou tubeのサイトでいくらでも演奏を聴くことが出来るが・・・・・・・。あとの高校は聴くことは難しいかな。
さて、今日、演奏していた4校はというと、まずは兵庫県立高砂高校。

兵庫県の片田舎、播州は高砂市にある県立高校。もともとは高砂実科高等女学校といったが、戦後、共学になった。この高校、私なんかはジャズよりも阪神タイガースにいた往年の大投手・小山正明(320勝投手)や近鉄バファローズで70年代に活躍した左腕投手・神部年男の母校といった方が馴染みがある。それが今では野球よりも元祖女子高生ビッグバンドのある高校として有名になってしまった。成り行きは1970年代の中頃、吹奏楽の部員が減り続け、吹奏楽が出来なくなったことからジャズのビッグバンドが生まれたと聞いている。でもそれが幸いし、テレビでも採り上げられ、映画『ウォーターボーイズ』の監督だった矢口史靖が、高砂高校を訪れた際、女子高生が大人顔負けのジャズ演奏をしていることに感動し、映画『スィングガールズ』を撮ることにしたという。だから高砂高校が映画のモデルというのではないが、映画のヒントになったことは確かである。今時、珍しい古典的セーラー服で長いスカートを穿いて腕まくりをやり、そしてジャズを演奏する。この光景が定番になってしまった感がある。でも昨年あたりから男生徒が加わりはじめ、全てが女性というわけには行かなくなった。しかし、ここは何時も楽しそうに演奏するけど、おそらくОBを含め部活を支える人が温かいのだろう。高校生ビッグバンドの老舗らしくファンも多いようだ。

芦屋市の山の手に或る甲南高校。甲南大学の附属高校である。所謂、お坊ちゃん学校。戦前からお金持ちの子息が多く、この高校の卒業生の名を連ねると驚かずにはいられない。松岡功(東宝社長)、江副浩正(リクルート創業者)、武田國男(武田薬品会長)、石黒修(戦後初のプロテニス・プレーヤーで石黒賢の父)、上島達司(UCC上島珈琲社長)、水野正人(ミズノ会長)、ヒロ松下(松下幸之助の孫でレーサー)、市川典男(象印社長)、小西新太郎(小西酒造社長)、竹中純一(竹中工務店社長)・・・・・これで一部である。なんか書いていてむかっ腹が立ちそうだ。つまり親の七光りどもの学校か・・・・・・というと嫉むな嫉むなと宥められそうだ。これだけお金持ちのボンボンだらけだと、貧乏人の感覚は判らないだろう。それで彼らも、ほとんどが中学からジャズをやっている。ジャズ演奏歴が長いのだ。そのせいか大人びた演奏をするが、何か演奏が見事すぎて面白くない。機械的に聴こえるというのはやはり貧乏人の嫉妬かな。

大阪府堺市にある泉陽高校。大阪の府立高校である。創設は1900年と古く、旧制の堺高女(堺高等女学校)というと名門である。戦後に共学となり府立泉陽高校に名称が変った。旧制時の卒業生にはあの与謝野晶子や橋田壽賀子が名を連ね、戦後の卒業生としてはソウル・シンガーの大上留利子、女優の沢口靖子がいる。この高校のビッグバンドははじめて見るが、如何にも大阪の真面目な高校生のバンドといった風で爽やかな演奏をする。でもこの学校は進学校らしく、部員は早目に引退するので残念という声もチラホラ。白いブラウスにネクタイ、紺色のスカート。スカートは膝位で、清楚な雰囲気が漂う。この娘らを見ていると、女子高生が女子高生らしかった昔を思い出してしまった。今のコギャル達に見てほしい。ちゃらちゃらした女子高生など、昔はいなかったものだ。

この学校は大阪市東淀川区にある関西大学北陽高校。図らずも3日前の高校駅伝大阪予選で優勝した高校とダブってしまった。もともとはバンカラな校風のスポーツが強い男子校だった。それが関西の名門私大である関西大学に吸収され共学の併設校となるや人気上昇、偏差値も急上昇。数年でスクールカラーがすっかり変わってしまった。ただしジャズバンドは20年以上の歴史があるらしい。そもそも私が高校生のビッグバンドを聴くようになったのも、2008年の春、御堂筋オープンフェスタという催しでこの学校のビッグバンドの演奏を聴いてからである。あの時は、女生徒が初めて入った年で、バンドの中心は男生徒だった。その時の1年生女子部員はこの夏で引退してしまい、とうとう生徒が入れ替ってしまった。今は女生徒だらけ。おそらく4校の中では1番練習量は少ないだろう。それは演奏にも現れている。無理もない。聞くところによると平常の7時間授業に加え選択授業などがあって8時間授業の後での部活となると、ほとんど基礎練習とパート部の練習だけで終わり、合奏練習はさっぱり出来ないらしい。可哀想ではあるが上手くなりようがない。それに私立だから遠方から通っている子も多いだろう。夏休みも20日間は講習があり、冬休みも春休も同様で、部活づけとはいかないらしい。それに加えて宿題が山のように出され勉強に追いまくられると聞いている。それだと有名大学の併設校(附属校と同じ扱い)の意味があるのかと思ってしまうが、それなりに頑張っているようではある。でも2年前の方がいい演奏をしていたことは確かである。
なんだかジャズの話ではなく、学校の説明になってしまったが、これらの学校は来年も、この場所で演奏するだろうし、彼等が彼女等がどのように成長するのか見るのも楽しいものである。最後に高砂南高校の演奏が聴けなかったのは残念である。
さて、今日、演奏していた4校はというと、まずは兵庫県立高砂高校。

兵庫県の片田舎、播州は高砂市にある県立高校。もともとは高砂実科高等女学校といったが、戦後、共学になった。この高校、私なんかはジャズよりも阪神タイガースにいた往年の大投手・小山正明(320勝投手)や近鉄バファローズで70年代に活躍した左腕投手・神部年男の母校といった方が馴染みがある。それが今では野球よりも元祖女子高生ビッグバンドのある高校として有名になってしまった。成り行きは1970年代の中頃、吹奏楽の部員が減り続け、吹奏楽が出来なくなったことからジャズのビッグバンドが生まれたと聞いている。でもそれが幸いし、テレビでも採り上げられ、映画『ウォーターボーイズ』の監督だった矢口史靖が、高砂高校を訪れた際、女子高生が大人顔負けのジャズ演奏をしていることに感動し、映画『スィングガールズ』を撮ることにしたという。だから高砂高校が映画のモデルというのではないが、映画のヒントになったことは確かである。今時、珍しい古典的セーラー服で長いスカートを穿いて腕まくりをやり、そしてジャズを演奏する。この光景が定番になってしまった感がある。でも昨年あたりから男生徒が加わりはじめ、全てが女性というわけには行かなくなった。しかし、ここは何時も楽しそうに演奏するけど、おそらくОBを含め部活を支える人が温かいのだろう。高校生ビッグバンドの老舗らしくファンも多いようだ。

芦屋市の山の手に或る甲南高校。甲南大学の附属高校である。所謂、お坊ちゃん学校。戦前からお金持ちの子息が多く、この高校の卒業生の名を連ねると驚かずにはいられない。松岡功(東宝社長)、江副浩正(リクルート創業者)、武田國男(武田薬品会長)、石黒修(戦後初のプロテニス・プレーヤーで石黒賢の父)、上島達司(UCC上島珈琲社長)、水野正人(ミズノ会長)、ヒロ松下(松下幸之助の孫でレーサー)、市川典男(象印社長)、小西新太郎(小西酒造社長)、竹中純一(竹中工務店社長)・・・・・これで一部である。なんか書いていてむかっ腹が立ちそうだ。つまり親の七光りどもの学校か・・・・・・というと嫉むな嫉むなと宥められそうだ。これだけお金持ちのボンボンだらけだと、貧乏人の感覚は判らないだろう。それで彼らも、ほとんどが中学からジャズをやっている。ジャズ演奏歴が長いのだ。そのせいか大人びた演奏をするが、何か演奏が見事すぎて面白くない。機械的に聴こえるというのはやはり貧乏人の嫉妬かな。

大阪府堺市にある泉陽高校。大阪の府立高校である。創設は1900年と古く、旧制の堺高女(堺高等女学校)というと名門である。戦後に共学となり府立泉陽高校に名称が変った。旧制時の卒業生にはあの与謝野晶子や橋田壽賀子が名を連ね、戦後の卒業生としてはソウル・シンガーの大上留利子、女優の沢口靖子がいる。この高校のビッグバンドははじめて見るが、如何にも大阪の真面目な高校生のバンドといった風で爽やかな演奏をする。でもこの学校は進学校らしく、部員は早目に引退するので残念という声もチラホラ。白いブラウスにネクタイ、紺色のスカート。スカートは膝位で、清楚な雰囲気が漂う。この娘らを見ていると、女子高生が女子高生らしかった昔を思い出してしまった。今のコギャル達に見てほしい。ちゃらちゃらした女子高生など、昔はいなかったものだ。

この学校は大阪市東淀川区にある関西大学北陽高校。図らずも3日前の高校駅伝大阪予選で優勝した高校とダブってしまった。もともとはバンカラな校風のスポーツが強い男子校だった。それが関西の名門私大である関西大学に吸収され共学の併設校となるや人気上昇、偏差値も急上昇。数年でスクールカラーがすっかり変わってしまった。ただしジャズバンドは20年以上の歴史があるらしい。そもそも私が高校生のビッグバンドを聴くようになったのも、2008年の春、御堂筋オープンフェスタという催しでこの学校のビッグバンドの演奏を聴いてからである。あの時は、女生徒が初めて入った年で、バンドの中心は男生徒だった。その時の1年生女子部員はこの夏で引退してしまい、とうとう生徒が入れ替ってしまった。今は女生徒だらけ。おそらく4校の中では1番練習量は少ないだろう。それは演奏にも現れている。無理もない。聞くところによると平常の7時間授業に加え選択授業などがあって8時間授業の後での部活となると、ほとんど基礎練習とパート部の練習だけで終わり、合奏練習はさっぱり出来ないらしい。可哀想ではあるが上手くなりようがない。それに私立だから遠方から通っている子も多いだろう。夏休みも20日間は講習があり、冬休みも春休も同様で、部活づけとはいかないらしい。それに加えて宿題が山のように出され勉強に追いまくられると聞いている。それだと有名大学の併設校(附属校と同じ扱い)の意味があるのかと思ってしまうが、それなりに頑張っているようではある。でも2年前の方がいい演奏をしていたことは確かである。
なんだかジャズの話ではなく、学校の説明になってしまったが、これらの学校は来年も、この場所で演奏するだろうし、彼等が彼女等がどのように成長するのか見るのも楽しいものである。最後に高砂南高校の演奏が聴けなかったのは残念である。
*Comment
こちらこそ有難うございます。
uncleyie |
2010.11.09(火) 22:03 | URL |
【コメント編集】
偶然に拝見しました。
ご覧になったのは、『神戸・元町イーストジャズピクニック2010』ですね。
各学校の様子がとても良くわかりました。ありがとうございます。
ご覧になったのは、『神戸・元町イーストジャズピクニック2010』ですね。
各学校の様子がとても良くわかりました。ありがとうございます。
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