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2012.04.29 (Sun)

第145回天皇賞

 今日、第145回天皇賞が行われたが、その京都競馬場へ行って来た。久々に競馬場へ行った。最近は年齢を重ね競馬場で人混みに揉まれると翌日に疲れが残るので皆目、競馬場へ行かなかった。なので競馬場に足を運んだのは数年ぶりのこととなる。春の天皇賞に関してはメイショウサムソンが勝った時以来である。でも過去を振りかえると私は京都競馬場で行われた春の天皇賞に何度来たか数えられないほど来ている。初めて来たのが昭和41年だから今から46年前のことである。ただしこのときは自転車に乗って競馬場の向こう正面にある宇治川堤でラジオを聴きながら観ていたのである。このときはキーストン、ダイコーター、ウメノチカラ、ハクズイコウ、ブルタカチホ、チトセオー、ハツライオー、ミハルカス、エイトクラウン、ヤマドリ、カブトシロー、タニノライジングといった夢のようなメンバーだったが、勝ったのは尾形厩舎のハクズイコウだった。このときは3分19秒4のレコード勝ちだったが、当時の京都はダートコースがなく、全レース芝で行っていたから馬場が禿げあがっていて今のように馬場が整備されていないので、内ラチいっぱいを走る馬が少なくそれでいて、このタイムは立派である。でもこのメンバーはほとんどシンザンの後塵を拝した馬ばかりだった。今思えばシンザンというのは時代を超越した強さがあったと思う。実際に現場で見たことがないが、みんなが思っている以上に底力があったのではないだろうか。ただ時代が古すぎるので今とは比較ができないが、今の調教技術で鍛えて今の馬場で走れば名ステイヤーだったシンザンならば、現在の馬に混じってもそん色ないような気がしないでもない。ただ今の競馬は時計が当時より格段に速くなってはいるが・・・・・。

 今日は昨日に続いて暑かった。阪急の水無瀬駅からバスに乗る。意外と早く競馬場に着いた。久々に来て驚いたことが一つ。京阪電車が全面高架になっていたこと。高架の淀駅から直接競馬場の正門へ繋がっている連絡歩道橋が出来ていた。もう淀駅から住宅街の狭い道路をトロトロと歩いて競馬場へたどり着くといった光景はなくなってしまったようだ。なんだか寂しいね。今年の春の天皇賞は4冠馬オルフェーヴルが注目で、どのような競馬をするかに興味が注がれていた。前走で大ポカを演じ2着に敗れて以来、色々といわれるオルフェーヴルである。潜在能力は歴代屈指なのに気性が悪く、それがレース中に出てしまわないか。これさえなければ化け物のような馬であると評価が定まりつつある。それで今日の京都競馬場は高速馬場であり、それがオルフェーブルにどのように出るか。それが取捨選択の大きな要因でもあった。・・・・しかし、人が多い。ぞっとする。昨今は競馬の人気も下火で売り上げも年年低下していると聞くが、今日は子供連れが多く女性も非常に多い。20年前のオグリキャップがいたころの競馬場のような雰囲気であった。それもオルフェーヴルが出走するからだろう。もしこの馬がいない天皇賞だったら、これほど人も来なかっただろうと推測出来る。だが、この人の多さはちょっと疲れる。飯を食うにも一苦労だ。私はどうせ食堂やレストランは行列が出来るし、弁当を買うにも並ぶことになるだろうからと思い、バスに乗る前にコンビニでおにぎりとサンドウィッチとお茶を買ってきたのだが、食べようと思っても座るとことが何処にもない。ベンチは全て埋まっている。芝の上も人だらけ。しょうがないから階段のところの隅に腰掛けて小さくなりながら昼飯を食べた次第である。ああ情けない。

 暑くて疲れたが、写真を撮りに10レースの前からパドックに行くが人が多すぎて前に行けない。それで10レースに出走の各馬が出ていったらパドックから幾分人が減るだろうと考えていたが甘かった。一向に人が減らない。何時までもパドックに居座っている人ばかり。目的は同じだろう。かのオルフェーヴルを見るためなのだ。それで2時半を回り、10分かそれ以上待っていたら、天皇賞に出走の18頭が現れた。パドックに詰めかけた人がカメラを持ってシャッターを一斉に押す。携帯で撮っている者も多い。凄い人気だ。オルフェーヴルは460kg。単勝は1.3倍とは圧倒的人気だ。各馬がパドックを何周かすると止まれの声で騎手が騎乗する。

 これは騎乗を待っている武豊騎手。
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 昨秋の天皇賞馬トーセンジョーダンと岩田騎手。
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 断然1番人気のオルフェーヴルと池添騎手。
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 一昨年の覇者ジャガーメイルと四位騎手。
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 前走の阪神大賞典でオルフェーヴルに土をつけたギュスターヴクライと蛯名騎手。
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 打倒オルフェーヴルに燃えるウインバリアシオンと武豊騎手。
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 最近は冴えないがGⅠホースのローズキングダムと後藤浩騎手。
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 ディフェンディング・チャンピオンのヒルノダムールと藤田騎手。
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 各馬がパドックを出て行った。それでこちらも馬場前の立ち見に向かうが人、人、人で溢れていて、入れない。これは大変だ。レースを現場に来てテレビで観るほどバカなことはない。なんとか人混みをかき分けて中に入る。が、予想以上に人が多い。これで競馬人気が下火とは・・・・・・今日は特別か。返し馬が終わっても人が去らない。何時もなら馬券を買いに多くの人が立ち見から立ち去るのだが。みんな既に馬券を買っているのか、それとも馬券を買わず観戦だけなのか。予想以上に女性が多いから意外と俄オルフェーヴル・ファンか???

 人気はオルフェーヴル、ウインバリアシオン、トーセンジョーダン、ギュスターヴクライ、ヒルノダムールの順で、いよいよファンファーレが・・・すると手拍子を打ち出す。なんでこんなに騒ぐのかね。興奮を押し殺せないみたいだ。超満員の中で、私の前にいた小さい若い女性は大声を出して、ファンファーレと同時に手拍子をするのはいいが、手を上げて手拍子をするから私の顔の前がパチパチと喧しくてしょうがないし目障りだ。まだレースも始まっていないのに熱くなり過ぎ。もっとも20年前から、G-Ⅰレースはこのような光景が当たり前になってはいるが、私のような古い競馬ファンはついていけないな。

 さて、レースが始まった。第145回天皇賞(G-Ⅰ・4歳以上、芝3200m、18頭)がスタートした。オルフェーヴルは後方から行くようだ。向こう正面からのスタートで1周半する。ゴールデンハインドとビートブラックの2頭が行く。3番手はナムラクレセント。馬場が高速なのでペースは速目である。1000m通過がちょうど1分。正面スタンド前を通過して1、2コーナーを回る。2周目のバックストレート。前の2頭が後続を大きく引き離す。単騎3番手はナムラクレセント、さらに大きく離れて4番以降は集団である。その先頭にユニバーサルバンク、その後からケイアイドウソジン、トウカイトリック、トーセンジョーダン、ギュスターヴクライ、フェイトフルウォー、モンテクリスエス、トウカイパラダイス、ウインバリアシオン、ジャガーメイル、クレスコグランド、ヒルノダムール、オルフェーヴル、コスモロビン、ローズキングダムと続くのであるが、このあたりから行かないといけないのにオルフェーヴルが上がっていかない。どうしたのか。前の2頭は遥か前だ。2006年のディープインパクトはここから一気に外をついて上がって行ったがオルフェーヴルはどうしたのだ・・・・・。いくら瞬発力があるといっても前が離れすぎている。3コーナー下りからビートブラックが先頭に立った。後続も仕掛けに入るが、オルフェーヴルはまだ後方だ。どうした池添。ビートブラックは早くも4コーナーから直線に入る。大きくリード。後続が迫るもまだまだ大きくリード。オルフェーヴルは大外を通って仕掛けるが行きっぷりが悪い。これはピンチだ。4コーナーから直線に入る時、1頭大きく外に膨らんだオルフェーヴル。いよいよピンチ。ここから届いたら奇跡に近い。どんどんビートブラックはゴールに向かう。もう逃げ込みは確実だ。2番手争いはトーセンジョーダンが伸びてきた。ウインバリアシオンも伸びてきた。オルフェーヴルは大外から懸命に脚色を延ばすが何時もの脚色がない。はじけてこない。その間にビートブラックは逃げ込んでしまった。

 1着ビートブラック 3分13秒8、2着トーセンジョーダン 4馬身、3着ウインバリアシオン 2馬身、4着ジャガーメイル クビ、5着ギュスターヴクライ 1馬身1/2。

 オルフェーヴルは信じられない11着。どうしたオルフェーヴル。惨敗の敗因が判らない。何時もははじける末脚がジリ脚で終わってしまった。オルフェーヴルガ何時もの脚を直線で使ったならば、勝つのは無理でも2着には上がれた筈だ。オルフェーヴル自身の上がり3Fタイムは34秒0。しかしウインバリアシオンは33秒5で3着に入っている。それよりも後ろにいたのに末脚が冴えなかったというのは他に敗因がありそうだ。これで凱旋門賞挑戦は消えてしまったかも・・・・・。

 勝ったビートブラックはG-1どころか初の重賞制覇。騎手の石橋修もG-Ⅰ初制覇である。ビートブラックはこれまで菊花賞3着というのはあるが、過去重賞でもいいところはなかった馬で今日は14番人気。単勝も万馬券である。今日は高速馬場で前残りが多いのは判っていたことだ。それでいてオルフェーヴルは終始、後方のままで最後の直線で4、5頭追いぬいただけ。誠に解せない惨敗であった。本当に競馬は判らない。競馬に絶対はないということだ。


 レースが終了後の優勝記念写真。ビートブラック陣営勢ぞろい。
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 天皇賞馬ビートブラック。父がミスキャストというのも地味で、予想外といえば失礼であるが、来場のファンは溜息、焦燥感でしらけてしまった。
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 今後、オルフェーヴルが復活するのか、それとも負けが続くのか、それは判らない。でも突然、強かった馬が勝てなくなることもある。そうなると評価は下がる一方なのである。でも、オルフェーヴルは史上最強だ。そういった声を今日は至る所で聞いた。それほど近走の勝ち方は際立っていたし、前走は負けてより一層、強さだけが印象に残った馬だ。たった一つの敗戦が今後の戦いに影響を及ぼすのか、これからのオルフェーヴルこそ、大いに注目されることになりそうだ。でも今日の敗戦は原因が判らない。
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