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2013.12.06 (Fri)

プーシキン美術館展に行く



 フランス絵画300年と題しられたプーシキン美術館展に先日、行ってきた。会場は神戸市立博物館。所謂、神戸の中心部。外国人の旧居留地の中にある博物館だが、ほとんど絵画展を中心に催しているところである。それというのも神戸は意外にも美術館や博物館が少ないから博物館で美術展を頻繁に開催するのだろうが、それにしても朝の早い時間に行ったのに長蛇の列。これは驚いた。やはり三宮から近いという利便性もあるだろうが、フランス絵画の美術展と言うのが大きいということだろう。ところでプーシキン美術館って何だと言うことなのだが、名前で理解出来ると思うがロシアにある美術館である。モスクワにあり開設は1912年と言うから100年の歴史のある美術館である。当初はロマノフ王朝の皇帝であるアレクサンドル3世芸術博物館という名称だったそうな。それがロシア革命後にモスクワ美術館となり、さらにロシアの詩人アレクサンドル・プーシキン没後100年を記念して1937年に国立A.S.プーシキン造形美術館という現在の名称になったという。また驚くことに数あるヨーロッパの美術館の中でも最大級の美術館と言うではないか。収蔵品の数でも同じロシア内のサンクトペテルベルグにあるエルミタージュ美術館に次ぐ数だという。そういえば昔、エルミタージュ美術館展に行った時も大勢の人で溢れていたが、ロシアの美術館展が催されると多数の人がつめかける何故だろう。偶然なのか、それとも日が悪かったのか・・・・・。

 取り敢えず中に入るが人垣が二重、三重になっている。やれやれ、疲れるなあ。美術館において人が多いのだけは何時もウンザリする。少ない時を狙っていったのに誰しも考えることは同じか。開館の前から並んでいる人がいるぐらいだからどうしようもないな。さて今回の催しはフランス絵画の300年と言うことだから特に人気がある。今時、おフランス帰りと言っても珍しくはないが、それこそ40年ぐらい前はそれを気取る輩が多くて対応に困ったものだった。それだけ日本人はフランスが好きなようでといっても拙者が好きなのは、フランス文化(映画、絵画、文学、音楽)だけでフランス料理よりも和食の方が好きだし、ルイ・ヴィトンもエルメスもシャネルも興味がないし、自由、平等、博愛(フランス国旗のトリコロールはそれを表現している)といいながら自尊心だけが強く博愛精神に欠けているフランス人(パリに行ったことのある人なら一度は感じるだろう)はあまり好きになれない。まあ、それは人それぞれの考えがあるから、これ以上は言うまいが・・・・。

 今回の展覧会は17世~18世紀の古典主義、ロココから、19世紀前半の新古典主義、ロマン主義、自然主義、19世紀後半の印象主義、ポスト印象主義、20世紀のフォーヴィズム、キューヴィズム、エコール・ド・パリに至るまでのフランス絵画を網羅した美術展であると言ってもプーシキン美術館が所蔵している美術品の中からの展示なので、当然、ルーブルやオランジェリー、オルセー、マルモッタンといった美術の殿堂が数多くあるパリには劣るのだが、ロシアの一つの美術館でこれだけの物を揃えているというのも驚くしかない。でもプーシキン美術館はロマノフ朝の歴代の皇帝等がコレクターの中心だった訳で、その内容も豊富である。最初はニコラ・プッサン、クロード・ロラン、ジャン=パティスト・シャルパンティエ、フランソワ・ブーシェ、ジャック=ルイ・ダヴィッド・・・・美術史に名を残す多くの画家の油彩画がそれこそ時代順に展示してあるが、ほとんどが写実絵画でこれと言って特徴はない。それが19世紀になって次第と絵画も変遷していく。ドラクロワ、アングルといったフランス絵画の巨匠がいて、その後にコローやミレーといったバルビゾン派の絵画があって、印象派と言われる大勢の画家が登場した。ドガ、マネ、モネ、ルノワール、ゴッホ、そしてゴーギャン、セザンヌ。そして20世紀、マティス、ピカソ、ルソー、ローランサン、キスリング、ローランサン、シャガール・・・・・・つまりフランス人かフランス人ではないが、パリやフランス国内を拠点にしていた画家ばかりだ。それだけフランスと言うのは今も昔も芸術が煌びやかでパリは芸術の都、花の都と言われただけはある。過去にこれだけの芸術家が集まってそれこそ街の至る所に屯していたことが窺える。もしタイムマシンがあるとするならば19世紀中頃のパリに行ってみたいと思うのは小生だけではないだろう。それほど19世紀のフランス絵画と言うのは凄まじいものがるほど円熟期だったのである。こうして絵を堪能したのはいいが、もっと人が少ない時に来ないとゆっくり観れたものではない。来月、この同じ所でターナー展が開催されるが、またまた同様に人が多いのだろうなあ。

 会場を出てみるとすぐ横の通りでは神戸の年末恒例のイベントであるルミナリエの準備が既に整っていた。昼間に見るとなんだか板に電球を無数に貼り付けているだけで知らないと通り過ぎてしまいそうだが、点灯されあたりが暗くなると見事なイルミネーションとなって浮かび上がるから不思議なものだな。一度、来てみてもいいがあの人ゴミだけは勘弁だ。だから行かないのだが・・・・・・。

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