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2008.08.13 (Wed)

墓参り

 お盆だというので墓参りに行ってきた。でも京都の盆は基本的には旧暦で行なうところが多かったのだが、最近はそうでもないようだ。だがそれも宗派によってしきたりは違うので、一概に言えないだろうが、私の家系は代々から九州なので京都の古いしきたりはよく判らない。

 お盆とは先祖の霊を家に迎えて供養する行事で、これも中国からの伝来だといわれ、飛鳥時代から行なわれているというが、現代の若い人は墓参りなどするのだろうか・・・・・・。この習慣も徐々に薄れていくような気がするが、ご先祖様を供養するというしきたりは風化させないで、未来永劫受け継がれていってもいいとは思う。そうでもしないと自分のご先祖様のことを考える機会さえだんだんと失っていく。

 自分自身のことで言うならば、私の両親の親。つまり私からすれば父方の祖父、祖母、母方の祖父、祖母、いずれも私が生まれる前に4人ともこの世の人ではなかった。だから祖父や祖母のいる人が羨ましかった。だから両親のいない父や母が田舎に帰るという習慣も無くて、私は九州にいる大勢の従兄弟や伯父、伯母,叔父、叔母の顔も高校の頃まで知らなかった。最近はこちらに住んでいる従兄弟も何人かいるが、お互い滅多に交友がないので、親類だといわれても疎遠な関係ではある。だから私の父が亡くなって、墓を建てたときでも結局、九州ではなくてこちらに建てたという次第である。要するに墓は頻繁に供養する人が定住しているところに建てるのが一番良いのであって、滅多に行けないような遠方に墓を建ててしまうと、それこそ17回忌だとか33回忌だとかといった区切りの時でしか墓参りに行けなくなってしまう。だから都会で働いている多くの人が、このような盆の休みを利用して帰省し、墓参りをするのだろうが、墓が近くにある私などは、毎月1回は墓参りしているので、盆休みに墓参りだと特別なことをやらなくてもいいのだろうが、古くからのしきたりなどで習慣を途切れさす訳にも行かず、今日、墓参りと相成ったのだが・・・・・・・・・。とにかくこの暑さである。墓というのは大概、山の上にある。だから炎天下であるにも係わらず、急な山道を登って行った。

 標高で言うと100m以上あるところの山道を登って行く。暑くて暑くてめまいがする。全身汗だくになりながら、墓地までなんとか到着する。しかし、この日ばかりは墓参りの人が多くて、流石に盆だと認識するが、みんな車が一台通るのが精一杯の狭い山道を車で乗り付けて来るから困ってしまう。これだと汗もかかずにやって来る人ばかりで、墓地の狭い空き地は車で埋まってしまっている。時代の流れとはいえ、如何なものかと思ってしまう。歩行がおぼつかない老齢者や身体障害者ならいざ知らず、意外にも堂々たる体躯の若い人が大勢、車でやって来る。

 うーん、祖先の霊を弔ったり、供養するのもいいが、この盆の墓参りも形式ばかりでだんだんと心が伴わなくなってきているというのが、今日の墓参りで感じたことである。町から遠い墓地なら仕方が無いが、駅から歩いても15分以内でこれるような墓地なのに、車でやって来る人があまりに多いのには驚いた。こんなことでご先祖様を供養できるのであろうか・・・・・・老婆心ながら一言、言いたくなった。みんな汗をかきたくないのだな・・・・・。
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