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2010.04.29 (Thu)

薬師寺に行く

 平城遷都1300年祭で盛り上がる奈良の街といいいたいが、さほど盛り上がってない・・・・・。平城遷都から1300年目に当る2010年は何かと奈良の街がクローズアップされることが多いと思う。もっとも日本の古代史を紐解けば飛鳥の宮から、藤原京の時代も含め、ずうっと狭い大和盆地の中で都が移っていただけなのだから(難波京、大津京というのもあったが)平城遷都といっても大きな意味は無いと思うけども、所謂、藤原京(今の橿原市付近)から北へ20kmほど都を移したのが710年。女帝である元明天皇の時代である。

 中国は長安、洛陽の街をモデルにして本格的な都を造営していったのだが、その頃の都の面影は今の奈良にはない。とにかく784年に私が住んでいる近くの長岡京に都を移してから、その後、1200年の間にかつての平城京はすっかり寂れてしまったということになるのかどうか、昔の平城京というと今の奈良市街地を含め、大和郡山市まで含んでいたから、かなり広大な都であったことが窺えるものの、今では全国の県庁所在地がある市の中でも奈良市はけして大きいとはいえない街になってしまっている。でも、その風情といい格式といい今でも街の各所に見られることがあり、その点に関しては全国各地の県庁所在地とは少し違うなといった趣はある。でも近鉄の西大寺駅から新大宮駅に向う途中に広大な平原があり、その付近一帯がかつての平城宮跡であることを思わせるが、現在、この平城宮跡で平城遷都1300年祭が行なわれて、大勢の人がつめかけ活気に満ち溢れている。でも小生はブームや流行に流されるのも嫌だが、とにかく人並みが凄いので行く気も起こらない。でも奈良は何も平城宮だけが奈良ではない。かつて平城京という広大な都を偲ばすお寺や神社はいくらでもある。奈良市街地近くには東大寺、興福寺、春日大社もあるが、かつての都の西の端にあたる西ノ京というところがある。ここには薬師寺と唐招提寺がある。

 それで本日は薬師寺に行ったので、その報告を兼ねて記事にしてみたのであるが・・・・・。薬師寺ていうのは東塔といわれる美しい三重塔で有名であるが、あまり訪れる人はいない。場所が中途半端なところなので、おそらく奈良の観光といえば東大寺、興福寺、奈良公園、あとは法隆寺か飛鳥というパターンなのだろう。でも東大寺からそれほど離れているのでもなく、それでいて観光客が少ないことに驚かされる。

 薬師寺は古いお寺で玄奘三蔵で馴染み深い法相宗の大本山である。そもそも天武天皇の時代の680年に発願され、持統天皇によって本尊開眼されたのが697年、文武天皇の御代により堂宇の完成にいたるが、その場所は飛鳥。つまり平城京が出来る前からあった寺院である。それが、平城遷都と共に現在地へ移ってきたのである。

 当時は南都7大寺の一つで、東西の塔が並び立つ大伽藍は壮麗であり絢爛である。が、幾多の災難にあい東塔を除く諸堂が灰燼に帰し、昭和42年から失われた多くの諸堂の復興が始まり、現在は見事に甦っている。


 近鉄西ノ京駅のすぐ近くに薬師寺はあるが、薬師寺を撮るのには駅の西側方向に向って20分ほど歩いたところに、大池というため池がある。この池から薬師寺を撮るのが一般的である。左から金堂、西塔、東塔が聳え、背景には若草山が見える。
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 この写真の左端であるが東大寺大仏殿が望める。
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 西塔である。1981年、453年ぶりに再建され東塔よりも高く造られた。。それは500年後、東塔と同じ高さに落ち着くであろうという計算から導き出された高さである。
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 こちらは国宝の東塔である。なんともいえない見事な塔である。三重の塔だが裳階(もこし)があるので、六重の塔に見える。この日は東塔の中を公開していた。東塔は今秋から解体修理に入る。今後、10年間は東塔を拝めないから、見に行けるのも今の間だけである。
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 西塔の側から金堂と東塔を眺める。
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 手前が金堂で奥が大講堂。金堂は1976年に復興、大講堂は2003年に復興。薬師寺式大伽藍という見事な形式が見られる。
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 金堂に安置されているご本尊。薬師如来を中央に、両側に月光菩薩、日光菩薩が並んでいるが、あわせて薬師三尊像といい、この写真は薬師如来像で国宝である。なんとも神々しい。・・・・・この写真は望遠で金堂の外から撮ったものであって、金堂の中では撮影禁止である。
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 今回、久々に訪れた薬師寺である。そういえば私が学生の時には東塔以外なかったが、あの頃には薬師寺名物・高田好胤管主が健在で、面白い説法を聞くのが楽しみだったが、時代も流れているのだと痛感した。
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