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2011.01.22 (Sat)

GDPが中国に抜かれる

 このほど日本のGDPが中国に抜かれることが確実になった。先ほど中国の国家統計局が発表した内容によると2010年の国内総生産(GDP)は前年比16.7%増の39兆7983億元(514兆9959億円)で、2月に発表される日本の名目GDPを超えることが確実となり、事実上、中国が日本を追い抜き世界第2位の経済大国となった。これで日本は1968年以来、42年間守り続けた世界第2位の経済大国の地位をとうとう明け渡したことになる。

 ところで国内総生産って何だ? ということになるが、国内総生産とは国内で1年間に行われた生産活動によって産み出された価値額の合計ということになる。つまり経済を統計的に把握するのに用いられる指標で、国内で産み出された付加価値の総額のことといえばいいのだろうか。またこの国内総生産の伸び率が経済成長率ということになる。

 このように書くと、いよいよ日本は落ちぶれる経済大国だといった印象が強まっていきそうだが、そもそも考えてみるとこれまでGDPが世界第2位だったという方が不思議なぐらいだ。国土は狭くアメリカや中国の20数分の1。それでいて人口は1億2700万人。それもどんどんと労働人口が減りつつあり老人が増加の一途。アメリカは人口が3億1千万人、中国に至っては何と日本の10倍強の人口を誇る。こんな超大国と肩を並べてきた方が奇跡に近いのだ。だから中国に追い抜かれたからってどうなんだということになるが、これまで日本人の意識の中にあった自負、自信というものが徐々に薄らいでくるのかもしれない。

 日本という国は敗戦の痛手から奇跡的に立ち直り、戦後はなりふり構わず前進してきた。その結果、世界第2位という経済大国になり、いつしか世界の中で先進国として認めれれるようになり、これまでアジアの最先端国としての誇りを持ってきたのである。それが中国にGDPで抜かれることが確実になると、世界の注目はアジアでも中国に目がいくことになる。そういった意味では斜陽国家といわれることになるかもしれないが、これも考えようではないだろうか。

 今まで中国は近代化が遅れていただけである。毛沢東の時代に文化大革命があり、共産党一党独裁の統制下で資本主義を遠ざけていた。それが結局は近代化に遅れたことを悟り、資本主義を導入するようになり、急速に経済発展を為してきた。つまり毎年、10%前後の経済発展を達成している。一方、日本はというとバブル崩壊以降、ほとんど足踏み状態といってもいい。これだと追い抜かれるのは当然である。だが、我々にとっての問題は、そんな名目上のことよりも国民の生活が向上したかどうかの方が大事なのであって、中国に抜かれたからって失望している人がどれだけいるのか・・・・。それに昔から世界一の人口を誇る中国のことである。その原動力は膨大な人口に支えられているところが多く、マーケットとしても大きいのが一因しているし、中国が本気で経済発展を進めるといずれは世界1になるであろうということはとっくの昔に言われていた。これまで眠れる獅子だったのである。でも、中国は数字の上では確かに世界2位の経済大国になったかもしれないが、所得格差も激しく1人当たりのGDPは日本の10分の1以下というお粗末さである。また漢民族以外は虐げられている部分もあり、民主化の動きも封じられ、国民のストレスはどうなっているのか。近くの国でありながら、まだまだ不可解なことが多く、GDPが世界第2位なら第2位である国らしく、論理的で文化的である真に豊かな大国に成長してほしいものだ。また日本は日本で中国に臆することなく、近代化の先進国として揺るぎない自信を保ちつつ、内需拡大はもちろんであるが、もっと大人の国になってほしいと思う。とにかくGDPというのはその国の経済力を窺う意味ではいいが、その国の豊かさな指標とは関係ない。日本人が住みたいと思うような豊かな国は、必ずしもGDPの指標で判断したりしないでしょう。これからの日本に求められるのはもっと違う意味での豊かな国ということになると思うけど。
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