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2014.10.19 (Sun)

ステッペンウルフを聴く



 ステッペンウルフというバンド名をいったところで50歳より下の人はほとんど聞いたこともない名前だろう。でも『ワイルドで行こう(Born To Be Wild)』と言う曲はほとんどの人が何処かで必ず聴いたことがあるだろう。謂わば一発屋に近いバンドである。でも『ワイルドで行こう』は1968年8月24日から3週連続でビルボードのヒットチャートでベスト2になっているので大ヒットしている(この時の1位はラスカルズの『自由への讃歌』)。ちなみにこのころに流行ってい主な曲はローリング・ストーンズの『ジャンピン・ジャック・フラッシュ』、クリームの『サンシャイン・オブ・ユア・ラヴ』、ドアーズの『ハロー・アイ・ラヴ・ユー』、ビートルズの『ヘイ・ジュード』と時代が偲ばれる。古き良き時代かな・・・・。
 ところがアメリカでヒットした『ワイルドで行こう』は日本ではさほどヒットしなかった。知っている人はいただろうが、この曲がもっと注目されるようになったのは翌年に公開された映画『イージー・ライダー!』のオープニングに挿入されてからである。それ以来、単車や車が走行するシーンでは必ず流される曲となった。それほど曲が有名になり独り歩きしたものの、肝心なバンド名の方は知られていないというから面白い。
 『ワイルドで行こう』を演奏していたバンドはステッペンウルフと言うカナダ出身のバンドである。そもそもドイツのティルシット出身のJoachim Krauledat(1944年生まれ)が結成したバンドである。Joachim Krauledatことジョン・ケイが母と共にカナダのトロントへ移住した(父は戦死)のは1958年。ドイツ時代にチャック・ベリーやビル・ヘイリー等を聴きこんでいたジョン・ケイ少年はカナダでブルースと出会い、やがてプロ・デビューする。高校卒業後はクラブ・シンガーとなり、カナダ各地を転々とする生活を送るのである。そして1965年にトロントでブルースの5人組バンド『スパローズ』を結成。66年にテレビ出演がきっかけとなりCBSコロンビアと契約。レコードもリリースするが、あまり注目もされず67年に解散。その後、ジョン・ケイはアメリカのロサンジェルスへ移り、スパローズ時代の仲間ゴールディ・マックジョン、ジェリー・エドモントンの2人にジョン・ラッセル・モーガン、マイケル・モナークを加えて文学者ヘルマン・ヘッセの『荒野の狼』にちなんでスッテペンウルフと名付けたのである。そして67年7月ダンヒル・レコードと契約し、早速レコーディング。翌年の68年2月に『スキー・スキー』デシングル・デビーュする。さらに『ステッペンウルフ』のシングル第2弾が『ワイルドで行こう』で、これが大ヒットしたのであった。でもこのデビュー・アルバム『ステッペンウルフ』をリリースした後、71年までに8枚出すなど積極的だったが突然に解散した。その後、何度か再結成されたが華々しい活躍はない。
 ところでこのステッペンウルフが元祖ヘビーメタル・バンドと言われている。もっともステッペンウルフが活躍していた時にはヘビー・メタルという言い方はなかった。あの当時、重いサウンドのバンドが数多く登場し、新しいロックンロールだということでニュー・ロックなんて言われ出していて、それ以前のビート・グループから色々と進化したバンドが生まれ、その中でも激しいサウンドのグループをハード・ロックだとかヘビー・ロックだとかいわれるようになった。たとえばヴァニラ・ファッジがそうだし、クリームなんかもそうだろう。もっともレッド・ツェッエペリンが代表格で、ディープ・パープル、ブラック・サバス等もそのように言われていた。そしてアメリカではグランド・ファンク・レイルドード、そしてステッペンウルフが挙げられる。でもヘビー・メタルと言い方はしなかった。これは後の時代になって言われ出したのである。その一因はステッペンウルフが歌う『ワイルドで行こう』の中の歌詞にI like smoke and lightnin’ heavy metal thunderというのがあって、ここからヘビー・メタルという形容がされるようになったと言われるからである。しかし、このヘビー・メタル・サンダーというのは音楽のことを言ってるのではなく、エンジン音のことを言ってるのである。でもそれが音楽用語となり現在にいたっている。それで、そのステッペンウルフがヘビー・メタルの元祖と言われるのはそういった理由があるからである。今はハード・ロック、ヘビー・ロックと言う言い方はしない。つまり昔のハード・ロック、ヘビー・ロックとヘビー・メタルは同義語と言ってもいいだろう。でもステッペンウルフの名は次第と消えてしまった。『ワイルドで行こう』の重いサウンドだけを残して。
 


 さて最近ヘビー・メタルをもじってBABYMETALという日本の少女3人組が海外で凄い人気が出ているという。バックバンドは明らかにヘビー・メタルなのだが、踊って歌う少女3人はダンスユニットであり、アイドルであり、Jポップである。また日本の民謡風な要素も加味され、風変わりなサウンドを作りだしている。もっとも賛否両論あって、メタルではないという声もあるが、音楽なんて絶えず変わっていくものだ。それにしても面白いものが流行るものである。しかし小生、アイドルもJポップもメタルも興味ないのだが、不思議とこのBABYMETALだけは繰り返し動画を観てしまう。どうも中毒性があるようだ。何故だかわからないが・・・・・・・・・。

BABYMETAL 『イジメ、ダメ、ゼッタイ』 

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