2013.01.01 (Tue)
ウィンナー・ワルツを聴きながら
元日も瞬く間に夜になってしまった。今、恒例のウィーン・フィル・ニューイヤー・コンサートを観ながら書いている。ウィンナー・ワルツってあんまり好きじゃないのだが、何故かウィーンからの生中継を観るのが自分の中で恒例になってしまっている。このコンサートが日本でも生中継されるようになったのは1980年頃だったと思う。その7、8年前から録画が遅れて放映されていたが、当コンサート自体は歴史が古く第1回は1939年だという。ということは昭和14年・・・・戦前である。ウィーン出身の著名な指揮者クレメンス・クラウスが始めたという。演奏するのはウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、会場は伝統のウィーン楽友協会大ホール(黄金のホール)。私は個人的にムジークフェラインザールという方がピンとくるが、とにかく音響が世界屈指で過去のレコード録音にも度々使用されたホールである。そして演奏される曲がウィーン出身のシュトラウス親子というからまさにウィーンナー・ワルツ尽くしである。シュトラウス親子と言ったが、勿論、中心になるのはヨハン・シュトラウス二世、つまり息子の方であり、その弟ヨゼーフ・シュトラウスの曲も演奏はするし、父のヨハン・シュトラウスは何時もコンサートの最後を飾る『ラデツキー行進曲』が演奏されるのである。
ところでこのコンサートをテレビで観るようになった頃は指揮者が何時も同じで面白くなかった。第1回の1939年から亡くなる1954年までをクレメンス・クラウスが指揮を担当していた(終戦直後の2回だけはヨーゼフ・クリップス)。それでクレメンス・クラウスが亡くなったので、1955年からは急遽ウィーン・フィルのコンサート・マスターだったウィリー・ボスコフスキーがタクトを握ることとなった。それ以来実に1979年までニューイヤー・コンサートの指揮を振り続けた。私がテレビで観た頃はまだ録画の時代だったがやはりボスコフスキーだった。それが生中継されるようになり指揮者がロリン・マゼールに代わったのである。でも個人的にはあまり好きではないマゼールだったので真剣に観ていなかったと思う。それが1987年から毎年入れ替わりで指揮者がタクトを振るようになり、このウィーン・フィルのニューイヤー・コンサートがより注目されるようになったのである。その最初の年が帝王ヘルベルト・フォン・カラヤンだった。そして翌年がクラウディオ・アバードで、さらにその翌年がカルロス・クライバーと話題の指揮者が続々登場するようになり、このコンサートから目が離せなくなったのである。それで今から10年前には日本人の小澤征爾が指揮台に登場したことは記憶に新しい。しかし最近はフランツ・ヴェルザー=メストのように私よりも若い指揮者が登場するようになり時代も変わったことを痛感する。
演奏する曲も最近は必ずしもシュトラウス親子に限らず色々な作曲者の曲が加わるようになっているが、今年は何とイタリアのジュゼッペ・ヴェルディの歌劇『ドン・カルロ』~第三幕のバレエとリヒャルト・ワーグナーの歌劇『ローエングリン』~第三幕の前奏曲を演奏するという。あの保守的なウィーンの伝統行事も変わりつつあるのだな。オーストリアを挟んで北のドイツと南のイタリアのそれぞれのオペラの巨匠の曲を一つずつ入れたではないか。もっともこのワーグナーとヴェルディは同じ年に生まれていて、今年2013年が2人の生誕200年というのもある。毎年、ワルツやポルカばかり聴いている耳には、ヴェルディはともかく勇壮なワーグナーはちょと異色に感じるだろうなあ。
さて、まだこれからこのコンサートが佳境に入るところである。それではこれからゆっくりと演奏を聴くことにするのでいざ、さらば。
ところでこのコンサートをテレビで観るようになった頃は指揮者が何時も同じで面白くなかった。第1回の1939年から亡くなる1954年までをクレメンス・クラウスが指揮を担当していた(終戦直後の2回だけはヨーゼフ・クリップス)。それでクレメンス・クラウスが亡くなったので、1955年からは急遽ウィーン・フィルのコンサート・マスターだったウィリー・ボスコフスキーがタクトを握ることとなった。それ以来実に1979年までニューイヤー・コンサートの指揮を振り続けた。私がテレビで観た頃はまだ録画の時代だったがやはりボスコフスキーだった。それが生中継されるようになり指揮者がロリン・マゼールに代わったのである。でも個人的にはあまり好きではないマゼールだったので真剣に観ていなかったと思う。それが1987年から毎年入れ替わりで指揮者がタクトを振るようになり、このウィーン・フィルのニューイヤー・コンサートがより注目されるようになったのである。その最初の年が帝王ヘルベルト・フォン・カラヤンだった。そして翌年がクラウディオ・アバードで、さらにその翌年がカルロス・クライバーと話題の指揮者が続々登場するようになり、このコンサートから目が離せなくなったのである。それで今から10年前には日本人の小澤征爾が指揮台に登場したことは記憶に新しい。しかし最近はフランツ・ヴェルザー=メストのように私よりも若い指揮者が登場するようになり時代も変わったことを痛感する。
演奏する曲も最近は必ずしもシュトラウス親子に限らず色々な作曲者の曲が加わるようになっているが、今年は何とイタリアのジュゼッペ・ヴェルディの歌劇『ドン・カルロ』~第三幕のバレエとリヒャルト・ワーグナーの歌劇『ローエングリン』~第三幕の前奏曲を演奏するという。あの保守的なウィーンの伝統行事も変わりつつあるのだな。オーストリアを挟んで北のドイツと南のイタリアのそれぞれのオペラの巨匠の曲を一つずつ入れたではないか。もっともこのワーグナーとヴェルディは同じ年に生まれていて、今年2013年が2人の生誕200年というのもある。毎年、ワルツやポルカばかり聴いている耳には、ヴェルディはともかく勇壮なワーグナーはちょと異色に感じるだろうなあ。
さて、まだこれからこのコンサートが佳境に入るところである。それではこれからゆっくりと演奏を聴くことにするのでいざ、さらば。
*Trackback
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
| BLOGTOP |