2ntブログ
2024年09月 / 08月≪ 123456789101112131415161718192021222324252627282930≫10月

--.--.-- (--)

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
EDIT  |  --:--  |  スポンサー広告  |  Top↑

2013.11.27 (Wed)

映画『エデンの東』を観る

『エデンの東』1954年制作、アメリカ映画

監督 エリア・カザン

出演 ジェームズ・ディーン
   ジュリー・ハリス
   レイモンド・マッセイ
   リチャード・ダヴァロス
   ジョー・ヴァン・フリート

【あらすじ】第一次世界大戦がヨーロッパで繰り広げられている1917年、カリフォルニア州北部の田舎町サリナスに住む少年キャルは中年女性を尾行していた。その女性は父から亡くなったと聞かされていた母親らしき人だった。しかし無下なく追い返される。その女性はモントレーで酒場を経営しているケイトという女性だった。父のアダム・トラスクは生真面目で農場を営んでいた。またキャルには温厚な性格の双子の兄アロンがいた。キャルは兄のアロンと違って反抗的な性格で父から邪険にされていた。アロンには恋人アブラがいて、2人で冷凍保存に使う氷倉庫で逢い引きしていた。その2人をキャルは隠れて覗いていた。それを知らぬアブラはキャルが不気味だとアロンに告げたいた。父からの愛情を受けていないキャルは突然、父がレタスの冷凍保存に使う氷を倉庫から打ち砕く。父アダムは聖書の一説を引用して叱責をするが、逆に死んだ母のことを問いただす。父は母との不仲をキャルに話すが生きてはいないという。キャルは再びケイトの店に向かい対面に臨むがまたも追い返される。本当の母なのか謎は深まるが、アダムの旧友である保安官サムから両親の新婚当時の写真を見せられケイトが実の母であると確信を持つ。

 そんな或る日、キャルはアロンの恋人アブラに父から愛されてないと悩みを打ち明けると、アブラも同じ悩みを抱えていたときがあると言い2人は急接近する。まもなくしてアダムが冷凍保存したレタスを使った取引を実行に移すが、列車が立ち往生した関係で氷が溶けてしまい損害を受ける。それでも善人アブラは憔悴していたが冷静であった。それを見たキャルは損失を補おうと取引に先見の目があるウィルに相談する。すると戦争に伴う特需で大豆が高騰するであろうと言われるが、その資金に5000ドルが必要と言われ、再三ケイトのところにお金を借りに訪れる。そこでケイトと接見することが出来、父との不仲だった話を聞かされる。つまり母とキャルはアダムの正直すぎる堅物さに嫌気がさしていたということで同調し上手く金を借りることに成功する。すると、まもなくしてアメリカがドイツに宣戦布告し青年たちが戦争に駆り出される。アダムは徴兵の委員をやらされ清廉潔白なアダムは心が痛んでいた。戦争は思ったより長引き大豆は高騰しキャルは5000ドルをウィルから受け取り、父アダムの誕生日にプレゼントとして渡そうと誕生日パーティーをアブラと計画した。その日に兄のアロンはアブラとの婚約を父に発表してアダムを歓喜させるが、その後でキャルはアダムが損失した同額の5000ドルの札束をプレゼントする。するとアダムに、戦争特需の相場で設けた大金は徴兵の委員をやっている手前受け取れないから返して来いと逆に諭される・・・・・・。

 この映画は若い頃に何度も観た。今でもジェームス・ディーンの熱演と共に小生の心の残っている良い映画だ。原作はジョン・スタインベックの小説だが、原作を読んだ人は判ると思うが、映画は小説の最後の方の僅かな部分だけを映画にしているのだ。でも、それだけで十分に親子愛をいうものを表現した作品となっている。物語の原典は旧約聖書のカインとアベルにあることは一般的に知られている通りである。アダムとイブの息子たちカインとアベルの兄弟の葛藤の話を頻繁に例として持ち出されるが、多少、例えとは違ってもジョン・スタインベックは現在風にアレンジして小説化している。それを基にエリア・カザンが脚本をポール・オズボーンに書かせ、そこへ新人ジェームズ・ディーンの演技があって秀作となったことは言うまでもない。ジェームズ・ディーン以外にもケイトを演じたジョー・ヴァン・フリートといい、懐かしくもあるレナード・ローゼンマンの主題曲の名旋律。最も撮影中はジェームズ・ディーンの勝手気ままな性格が周りを困惑させたと言い、台詞を覚えてこないジェームズ・ディーンに父親アダム役のレイモンド・マッセイが手を焼いたという逸話も残っている。それでいて最後の方のシーンで、5000ドルを父アダムに渡して返して来いと言われた後の演技は即興で行ったものだというから、ジェームス・ディーンは天から授かった役者の申し子かも知れず、24歳での突然の事故死を惜しまずにはいられない。まさに映画も現実もジェームズ・ディーンであって、彼は永遠の若者であるべきだったのだ。まさに反抗的若者そのものであり、それこそ理由なき反抗であり、大人になってはいけなかったのかも・・・・・・・・。もし今も生きていたら82歳の筈。しかし、82歳のジェームズ・ディーンなんて皆目、想像も出来ない。デームズ・ディーンは子供の頃に母と死別。その後は色々とあったことを故エリザベス・テイラー(映画『ジャイアンツ』で共演)が晩年にジェームズ・ディーンとの想い出話として残しているが、今は2人ともこの世の人ではない。死人に口なしで何処までが事実なのかは疑わしい。やはりジェームス・ディーンは永遠の若者で在り続けてほしい。


EDIT  |  19:39  |  映画  |  TB(0)  |  CM(0)  |  Top↑

*Comment

コメントを投稿する

URL
COMMENT
PASS  編集・削除するのに必要
SECRET  管理者だけにコメントを表示
 

*Trackback

この記事のトラックバックURL

この記事へのトラックバック

 | BLOGTOP |