2007.11.17 (Sat)
紅葉というには物足りなくて
京都の紅葉というのは、20年、30年ほど前は11月中旬が見頃となっていたが、最近は地球温暖化の影響か11月下旬が当たり前のようになってしまったようだ。そして、今年は夏が暑く、残暑も厳しく、10月も高温だったせいか、紅葉が例年以上に遅くなりそうなということを聞いた。それで実際はどうなっているのか、今日、嵐山から嵯峨野、御室、衣笠付近を歩いてみた。
最初は嵐山である。流石に11月ともなると渡月橋は人で溢れている。大堰川に架かる渡月橋の向こうに嵐山があり、山全体はなんとなく紅葉が進んでいる。でも7分くらいかな・・・。嵐山の中腹に法輪寺の多宝塔が見える。京都では『十三詣り』という習慣があり、数えで13歳になった男女が、4月13日に法輪寺の虚空蔵さんへお詣りするのである。法輪寺は知恵、芸事の上達、丑寅生まれの守り本尊として信仰を集めているので、13歳になった年に知恵詣りする慣わしである。
お詣りがすんでから帰路、渡月橋を渡るまで振り返ると知恵が本堂に帰ってしまうという言い伝えがあり、京都では渡月橋は重要な橋なのである。橋の下を流れる川は、通称では桂川だが、これより上流は保津川といったり大堰川といったり別名が幾つかある。
この池は大沢の池である。嵯峨の大覚寺の境内にある大沢の池は、日本最古の庭池とされ、中国の『洞庭湖』を模して造られたという。奈良の猿沢の池、大津の石山寺と並んで日本の3大名月観賞地として知られている。また時代劇のロケ地としても有名で、よく撮影をしている。池の辺には、百人一首で有名な藤原公任が詠んだ歌・・・・・
瀧の音は 絶えて久しくなりぬれど 名こそ流れて なほ聞こえけれ
で有名な名古曽の滝跡もある。
大沢の池には多くの鴨と鯉がいる。
この池は広沢の池である。大覚寺から田園地帯を少し東に歩くと広沢の池がある。この池も人工の池で、寛朝僧正が遍照寺を建立した際に造られたとも、8世紀頃、秦氏によって造られたともいわれる。また松尾芭蕉がこの池で一句詠んだ。
名月や 池をめぐりて 夜もすがら
嵯峨野を抜けて、御室まで歩くと仁和寺がある。真言宗御室派の総本山で、宇多天皇により888年開基される。ここの桜は御室桜といって、京都では1番遅く咲く桜として有名であるが、紅葉の名所でもある。下の写真は仁和寺の五重塔と紅葉した木々である。
仁和寺の五重塔を見上げる。
仁和寺から少し北へ歩くと枯山水の庭で有名な『龍安寺』があるが、『龍安寺』は何度も来ているので、その前を抜けて某大学の前の道路を歩く。今は学園祭をやっているのか構内がずいぶんと賑やかである。誰かも僅かの間だがお世話になったが、知らん振りして通り過ぎる。そして、やって来た所は、誰でも知っている金閣寺。京都に観光に来る人は、間違いなく清水寺とここへはやって来るという。実は、私は金閣寺の境内に入るのは、1969年以来である。昔、九州から親類がやって来て、姉と2人で案内した時に1度訪れただけだ。あの時は、金箔が剥げていて、こんなに鮮やかな金色ではなかった。でも、ここの紅葉もいまひとつというところであった。
下の小さな写真をクリックすると拡大します。
別のところから、もう一枚。
金閣寺は正式には鹿苑寺といって、足利義満が建てた山荘であった。でも1950年7月2日未明、同寺の修行僧が放火して焼失。現在の舎利殿(金閣)は1955年に再建されたものである。
この金閣寺炎上の事件を参考に三島由紀夫が小説『金閣寺』を書いたことは有名である。この写真は尾根の天辺にある鳳凰・・・・。
金閣寺の境内にある楓の木であるが、陽のあたるところは赤くて、あまりあたらないところは青々としているのだ。この調子だと、今年の紅葉はみすぼらしい紅葉となりそうな予感がする。最早、昭和時代の見事な紅葉は、京都の平地では見れなくなるのだろうか・・・・。
最初は嵐山である。流石に11月ともなると渡月橋は人で溢れている。大堰川に架かる渡月橋の向こうに嵐山があり、山全体はなんとなく紅葉が進んでいる。でも7分くらいかな・・・。嵐山の中腹に法輪寺の多宝塔が見える。京都では『十三詣り』という習慣があり、数えで13歳になった男女が、4月13日に法輪寺の虚空蔵さんへお詣りするのである。法輪寺は知恵、芸事の上達、丑寅生まれの守り本尊として信仰を集めているので、13歳になった年に知恵詣りする慣わしである。
お詣りがすんでから帰路、渡月橋を渡るまで振り返ると知恵が本堂に帰ってしまうという言い伝えがあり、京都では渡月橋は重要な橋なのである。橋の下を流れる川は、通称では桂川だが、これより上流は保津川といったり大堰川といったり別名が幾つかある。
この池は大沢の池である。嵯峨の大覚寺の境内にある大沢の池は、日本最古の庭池とされ、中国の『洞庭湖』を模して造られたという。奈良の猿沢の池、大津の石山寺と並んで日本の3大名月観賞地として知られている。また時代劇のロケ地としても有名で、よく撮影をしている。池の辺には、百人一首で有名な藤原公任が詠んだ歌・・・・・
瀧の音は 絶えて久しくなりぬれど 名こそ流れて なほ聞こえけれ
で有名な名古曽の滝跡もある。
大沢の池には多くの鴨と鯉がいる。
この池は広沢の池である。大覚寺から田園地帯を少し東に歩くと広沢の池がある。この池も人工の池で、寛朝僧正が遍照寺を建立した際に造られたとも、8世紀頃、秦氏によって造られたともいわれる。また松尾芭蕉がこの池で一句詠んだ。
名月や 池をめぐりて 夜もすがら
嵯峨野を抜けて、御室まで歩くと仁和寺がある。真言宗御室派の総本山で、宇多天皇により888年開基される。ここの桜は御室桜といって、京都では1番遅く咲く桜として有名であるが、紅葉の名所でもある。下の写真は仁和寺の五重塔と紅葉した木々である。
仁和寺の五重塔を見上げる。
仁和寺から少し北へ歩くと枯山水の庭で有名な『龍安寺』があるが、『龍安寺』は何度も来ているので、その前を抜けて某大学の前の道路を歩く。今は学園祭をやっているのか構内がずいぶんと賑やかである。誰かも僅かの間だがお世話になったが、知らん振りして通り過ぎる。そして、やって来た所は、誰でも知っている金閣寺。京都に観光に来る人は、間違いなく清水寺とここへはやって来るという。実は、私は金閣寺の境内に入るのは、1969年以来である。昔、九州から親類がやって来て、姉と2人で案内した時に1度訪れただけだ。あの時は、金箔が剥げていて、こんなに鮮やかな金色ではなかった。でも、ここの紅葉もいまひとつというところであった。
下の小さな写真をクリックすると拡大します。
別のところから、もう一枚。
金閣寺は正式には鹿苑寺といって、足利義満が建てた山荘であった。でも1950年7月2日未明、同寺の修行僧が放火して焼失。現在の舎利殿(金閣)は1955年に再建されたものである。
この金閣寺炎上の事件を参考に三島由紀夫が小説『金閣寺』を書いたことは有名である。この写真は尾根の天辺にある鳳凰・・・・。
金閣寺の境内にある楓の木であるが、陽のあたるところは赤くて、あまりあたらないところは青々としているのだ。この調子だと、今年の紅葉はみすぼらしい紅葉となりそうな予感がする。最早、昭和時代の見事な紅葉は、京都の平地では見れなくなるのだろうか・・・・。
*Comment
たくさん行かれたのですね。
実家へ行く時、いつも渡月橋を通ります。いつの間にか左側通行の看板がありましたね。(^-^)
紅葉はイマイチでしたが、昨日今日の冷え込みで紅くなったでしょうか?
実家へ行く時、いつも渡月橋を通ります。いつの間にか左側通行の看板がありましたね。(^-^)
紅葉はイマイチでしたが、昨日今日の冷え込みで紅くなったでしょうか?
こんばんはJACKさん。
今年の紅葉が見栄えしないのでは・・・・というのは、今年にはじまったことではありません。昨年も、一昨年も、見栄えのしない紅葉でした。3年前に訪れた同じ場所で、写真を撮って比較するのですが、やはり年々、葉の色づきや葉の量感が乏しく、昔と比べると見劣りします。山間部までは行ってないので゜判りませんが、年々、異常気象が顕著になり、それが紅葉にまで影響しているとしたら、まことに残念です。あと100年もしたら、紅葉というものが。もしかすると現象としてはなくなってしまうかもしれませんね。
今年の紅葉が見栄えしないのでは・・・・というのは、今年にはじまったことではありません。昨年も、一昨年も、見栄えのしない紅葉でした。3年前に訪れた同じ場所で、写真を撮って比較するのですが、やはり年々、葉の色づきや葉の量感が乏しく、昔と比べると見劣りします。山間部までは行ってないので゜判りませんが、年々、異常気象が顕著になり、それが紅葉にまで影響しているとしたら、まことに残念です。あと100年もしたら、紅葉というものが。もしかすると現象としてはなくなってしまうかもしれませんね。
こんにちは。
紅葉を見に嵐山まで出かける観光客は多いですね。
でも、今年も例年より見劣りするのがよくわかりました。
今年は桜の開花も例年より早く、猛暑、大雨もありました。気候の変動はこれからも続くのが、正直不安を感じます。
紅葉を見に嵐山まで出かける観光客は多いですね。
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突然のコメント失礼いたします。
私マイネイル編集部の広瀬と申します。
この度新たに、日本全国のネイルサロンが探せる
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お得なクーポンもございますので宜しければご利用下さい。
今後もよりみなさまに使っていただけるよう
がんばりますので応援、宜しくお願いいたします。
【ネイルサロン検索サイト マイネイル】
http://my-nail.jp/
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渡月橋を渡って実家に帰るって言うのは・・・・。実家は西京区でしょうか?
渡月橋は何時の間にか、左側通行になっていますね。たぶん観光客の多い、秋と春だけだと思いますが・・・・。今年の紅葉はあまり期待していないですが、高雄、貴船、鞍馬、大原のような山間部や寒いところなら、もっと紅葉が鮮やかなのかもしれませんね。