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2013.10.07 (Mon)

第92回凱旋門賞

 凱旋門賞の記事を書こうにも時間がなく日時をを経てからの記事となった。何しろ凱旋門賞が行われた時間が6日の日曜日の午後11時過ぎ。翌日が休みならいいが、残念ながら翌日の朝5時には起床しなくてはならない身分なので何時までも起きてられない。従って凱旋門賞が終わるなりすぐに床に就いた。それで記事が直後に書けなかったのである。その上、遠距離通勤の立場から帰宅が遅くなる。それで、ようやく今頃になって記事を書くこととなった。

 今年は前哨戦でオルフェーヴルが圧勝。キズナも接戦ながら勝ったので、日本馬初の凱旋門賞制覇かと騒がれ期待の中、行われたのであるが・・・・・。結果は既に報道されているとおりであるが、44年目の悲願達成とはならなかった。勝ったのは3歳牝馬のトレヴ。オルフェーヴルはそれなりに走っているが、5馬身も千切られてしまった。キズナも4着だった。それにしてもトレヴの強さはどうだ。オルフェーヴルの前に位置して先にスパートしたが簡単にオルフェーヴルを置き去りにしてしまったではないか。これで5戦5勝か。やはり昨年に勝っていなければならなかったのだ。逃した魚は大きいということだ。でもヴェルメイユ賞を観た限り、これほど強いとは思えなかった。

 3歳牝馬がよく勝つ凱旋門賞であるが、オルフェーヴルの59.5kgに比べると3歳牝馬の54.5kgは確かに軽い。それが実力のある3歳牝馬には有利に働くのかな。最後の最後の追い比べで5kgの負担重量差は大きいかもしれない。それ故に昨年、勝てるチャンスあっただけに、肝心なところで内にもたれラチに接触。その間にソレミアという名のない古馬牝馬に差し返されてしまった。昨年、勝てていた筈が・・・・・・・。だから今年はリベンジというものではない。凱旋門賞ほどになると相手もそろう。チャンスは一度しかないものだ。人間と比べると馬の場合の1年は大きいのである。昨年ほどのパーフォーマンスが出来なかったオルフェーヴルである。昨年がピークとすると今年はやや力強さがなかったか。それならフォア賞の勝ちっぷりはと言われるかもしれないが、あのレースは相手が軽すぎるし時計も遅すぎた。今回の凱旋門賞は相手も強化されたしペースも速かった。今のオルフェーヴルなりのレースは行えたと思う。でもトレヴという強力な3歳牝馬がいたから勝てなかった。ただそれだけのことである。つまり日本の超一流馬がが毎年、凱旋門賞に出走すればいつかは勝てるところまで来ている。ただ相手関係があって、今年は最高のパフォーマンスを見せたトレヴがいたという現実の壁に負けたとしか言いようがない。でも日本の馬場で走れば、テレヴはあのパフォーマンスが出来るであろうか・・・・・。たぶん日本の高速馬場では勝てないと思う。それが海外競馬の難しさであろう。フランス牝馬というのはほとんど海外に遠征せず、フランス国内のみで走るから強いのは当然だ。でもそれらを倒して日本馬が勝つという快感を何れ味わいたいものだが・・・・・。

 ただ救いは日本馬2頭とも英ダービー馬のルーラーオブザワールド、パリ大賞典馬のフリントシャーよりも先着しているということ。スピードシンボリが凱旋門賞に初挑戦した44年前に比べると、間違いなく日本馬は強くなっている。日本馬は今年も勝てなかったが、それでも挑戦し続けること。それが大事である。


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2013.06.02 (Sun)

第234回英国ダービー

 伝統の第234回ダービーS(G-Ⅰ・3歳、12f10yd、12頭)が6月1日にロンドン郊外のエプソムダウンズ競馬場で行われた。今年は何と3歳クラシック緒戦の2000ギニーを圧勝しこれまで7戦全勝のDawn Approachが出てきたので大いに注目されたのだが・・・・・・・。
 
 一昨年Frankelがはやり2000ギニーを圧勝し動向が注目されたが、ダービーには出てこずマイル路線を進むこととなり結局は14戦全勝というとんでもない記録を残すこととなったが、それとは対照的にDawn Approachはダービーに出走してきた。

 スタートからDawn Approachは7、8番手の外につけていたが道中はかかっているようなぎこちない走りっぷり。徐々に前に上がって行きタッテナムコーナーの手前で先頭にたった。だが、そこからが長い。直線に入り外から並ばれると勢いがなくなり失速していった。早くも脱落。ここからは後方に待機していた3番人気Ruler of the Worldが外から進出。脚色を延ばしてあと300mで先頭。一気に後続を突き放し、ゴール直前で勢いよく迫ってきたLIbertarianを抑えて1着でゴールイン。

 1着Ruler of the World 2分39秒05、2着Libertarian 1馬身1/2、3着Galileo Rock 短頭、4着Battle of Marengo 短頭、5着Ocovango 1/2馬身。

 7戦全勝で圧倒的な1番人気だったDawn Approachには距離が長かったとしか言いようがない。これまでマイルまでの経験しかなく、長いエプソムの直線入り口でもう脚色がなかった。やっぱりダービーに出ずマイル路線を走らせるべきだったのか・・・・。

 勝ったRuler of the World はこれで3戦3勝だが、デビューは今年の4月7日なのでまだ2ヶ月も経っていないことに驚く。でも英国では何度かこういったことがあるので特筆すべきことではないが日本では考えられない。日本ならおそらく日本ダービーに間に合わないだろう。でもイギリスではこのようなことがあるから面白い。

 Ruler of the worldは父がGalileo(Northern Dancer系)で母がLove Me True(父Kingmambo---Raise a Native系)という血統。今後は王道路線を進むのかな。もしかして凱旋門賞でオルフェーヴル、キズナなどの日本勢と走っているかもしれない。一方、最下位の12着に沈んだDawn Approachは、この惨敗でマイル路線に活路を見出すことは確実となったな。



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2012.10.08 (Mon)

第91回凱旋門賞

 昨日の10月7日、フランスのロンシャン競馬場で恒例の第91回凱旋門賞(G-Ⅰ・3歳以上、240m、18頭)が行われた。今年は日本からオルフェーヴルが出走することで大いに興味をもたれ、そこへイギリスのクラシック3冠こそ逃したが2000ギニー、ダービーを制した2冠馬Camelot、フランス・ダービー馬のSaonois、ヴェルメイユ賞を勝ち、昨年の凱旋門賞2着のShareta、コロネーションCを連覇しているSt.Nicholas Abbey等の18頭が顔を揃えたものの、昨年の覇者DanedreamやSnow Fairy、So You Thinkの顔がなく、 ややメンバー的には物足りないところもあるが面白いレースになるだろうと予想された。馬場は前日に雨が降り幾分重く成った分、これが各馬にどのような影響を与えるのかというところであったが、1番人気は日本のオルフェーヴル。2番人気がCamelot、3番人気はSaonoisという順だった。

 全馬がゲートインしてスタートが切られた。オルフェーヴルは大外からのスタートである。鞍上はフランスのクリストフ・スミヨン。スタートから明らかにスローペースである。先頭はオブライエン陣営のラビットErnest Heminway、2番手に外からスーとRobinhood、そのあとにMikhail Glinka、内にSolemiaといったところが先行集団である。人気のCamelotは中団の内、その前後にSt.Nicholas Abbey、Saonois、Shareta、外側にアヴェンティーノ、オルフェーヴルは後方から2番手の外側。スローペースは相変わらずだが、徐々にErnest Hemingwayが2番手との差を拡げフォルスストレートで4馬身、5馬身ほどリード。2馬手以降は17頭が固まったままだが、最後の直線に入るあたりでオルフェーヴルは外からやや前に出る。そしてロンシャンの直線に入る。ここで人気薄の牝馬Solemiaが先頭に出る。Meandreもいい位置。オルフェーヴルも好位置に上がってくるが、Camelotは行き脚が悪い。Saonoisも伸びそうもない。あと300m、ここでオルフェーヴルがSolemiaに並びかける。そして先頭に出る。オルフェーヴルガ出た。オルフェーヴル先頭。あと200m、オルフェーヴル完全に先頭、オルフェーヴルが先頭。でも内によれていきながらも2馬身から3馬身リード。あと100m、オルフェーヴル先頭。内ラチ沿いまでよれてやや走りにくそうだが先頭。しかし、またSolemiaが迫ってきた。かわしたはずのSolemiaが迫ってきた。あと50m、オルフェーヴル先頭、オルフェーヴル先頭。Solemiaが接近。3番手以降は千切れた千切れた。Solemiaが来た。あと10m、Solemiaが出た。オルフェーヴルは2着。

 1着Solemia 2分37秒68、2着オルフェーヴル 1/2馬身、3着Masterstroke 7馬身、4着Haya Landa 1馬身、5着Yellow and Green 18馬身。

 またしても日本馬の凱旋門制覇はならなかった。でも大外からオルフェーヴルはライバルたちを尻目に置き去りにした。そして後続を千切りだしたが、1頭の伏兵に足元を掬われた形となった。それも12番人気のノーマークの牝馬。先行していたSolemiaをオルフェーヴルはかわし切った筈だったが、内によれている間に一気に迫ってきて最後にかわされてしまった。本当に競馬はわからない。もしSolemiaの勝因を上げるのなら重い馬場ということになるだろうか。3着のMasterstrokeも先行していた馬だし、Solemiaも先行して好位置で競馬をしていた。後方から伸びて来たのはオルフェーヴルだけで、間違いなく一番見応えのある末脚を見せていた。ただし肝心なところで内にもたれていき、差し返されての2着は惜しいすぎる。そういえば英国3冠馬のNijinskyが最後の競り合いでいったんは先頭に立ちながら、外によれている間にSassafrasに差し返されて2着に終わったことを思い出した。オルフェーヴルは肝心のところで悪い癖が出てしまったのか、それとも苦しがってよれたのか判らないが、逃がした魚は大きかった。

 それにしても勝ったSolemiaの快走だけは予想外だった。今までG-Ⅰの勝ちもない平凡な牝馬だったのに、大一番でこの勝ち方。時計のかかる馬場だと強いみたいだ。通算で13戦5勝2着2回3着3回着外3回。血統は父がPoliglote-----Sadller's Wells系、母Brllklyn's Dance(Shirley Heights-----Mill Reef系)とスタミナが勝っている血統のようだ。それにしても凱旋門賞は本当に牝馬がよく勝つレ-スだ。

 日本馬の凱旋門賞制覇の悲願はまたもならなかったが、来年以降も挑戦し続けなくてはならないだろう。あと何年かかるか判らないが・・・・・・。



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2012.09.17 (Mon)

フォア賞、第236回セントレジャーS

 凱旋門賞を目指して日本の三冠馬オルフェーヴルが渡仏したが、昨日、パリのロンシャン競馬場で行われた前哨戦の一つであるフォア賞(G-Ⅱ・4歳以上、2400m、5頭)に出走した。レースは日本からラビットとして出走した1600万下の条件馬アヴェンティーノが逃げ、オルフェーヴルは最後方からの競馬となった。超スローペースで折り合いに難があるオルフェーヴルであり、気性の悪さも定評があったが、スミヨンが上手く乗り、直線で追いすがるMeandre、Joshua Treeを退けてインコースから伸びて勝った。このレースの日本馬の勝利はエルコンドルパサー以来である。これで本番がいよいよ注目されることとなった。

 1着オルフェーヴル 2分34秒26、2着Meandre 1馬身、3着Joshua Tree クビ、4着Fiorente 6馬身、5着アヴェンティーノ 3馬身1/2。


 

 フォア賞の前の日にイギリス競馬のクラシック三冠レース最後の第236回セントレジャーS(G-Ⅰ・3歳、14f132yd、9頭)がイングランドの中部にあるドンカスター競馬場で行われた。最も英国三冠といっても最近は質の低下が進み形骸化しているので、ここで記事にするまでもないのだが、今年ばかりは2000ギニー、ダービーと二冠を無敗で制してきたCamelotが何とNijinsky以来、42年ぶりに三冠をかけて出走してきたので大いに注目されたのである。このところ世界の競馬は長距離が嫌われセントレジャーに一流馬が出走してこなくなったので、ダービーが出走することもリファレンスポイントいらいのことで、ましてや三冠をかけてとなると久々に競馬界に大ニュースかっというところだったのだが・・・・・・。

 レースは大本命のCamelotが後方の7番手の内ラチを走り虎視眈眈と狙っていた。それでドンカスターの長い直線に入る。ここの競馬場の直線は約900mはある。仕掛けはゆっくりでいいが、しかし前が開かない。徐々に各馬が仕掛けに入る。でもCamelotoは前が壁になり仕掛けられない。ようやくあと400mで外に持ち出し、前を追うがなかなか前もバテない。そして最後の1ファロンで先に抜けだし逃げ込みをはかるEnckeを懸命に追うが、僅かに3/4馬身届かず2着に敗れた。やっぱり英国の三冠は難しいのかな。とはいうものの、その前にダービー馬や2000ギニー馬が出てこないから、三冠馬が誕生するはずもないが・・・・・・。

 1着Encke 3分03秒81、2着Camelot 3/4馬身、3着Michelangelo 3馬身、4着Usa Major 1馬身1/2、5着Main Sequesce アタマ。
 


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2012.07.22 (Sun)

第62回キング・ジョージⅥ世&クイーン・エリザベスS

 7月21日(現地時間)にヨーロッパ競馬前半の大レースである第62回キング・ジョージⅥ世&クイーン・エリザベスS(G-Ⅰ・3歳、12F、10頭)が、ロンドンの西方にあるアスコット競馬場で行われた。

 今年は今年の日本ダービー馬ディープブリランテが急遽出走することとなり、2週間前にイギリス入りして調整を行ってきて、いよいよ出走となった。今年は残念ながら2000ギニー、ダービー、愛ダービーと勝ち続けているCamelotが出てこずメンバー的に面白くなくなったが、それでも昨年の覇者Nathariel、昨年の凱旋門賞馬Danedream、昨年の仏ダービー馬Reliable Man、昨年のメルボルンCと香港ヴァーズを勝ったDunaden等が顔をそろえ興味深い一戦となった。人気はSea Moonが1番人気でNatharielが2番人気、St.Nicholas Abbeyが3番人気、結局ディープブリランテは6番人気だった。

 レースの方はおそらくペースメーカーとしての出走と思えるRobin Hoodが逃げて、それをDunadenが2番手につける展開。ディープブリランテは6番手の外側につける、その内にはDanedream。淡々とレースは進み3角形の形をしているアスコット競馬場の最後のコーナーを回る直前にRobin Hoodは大きく後退。そして直線に入る。あと2ファロンの標識あたりから残りの9頭が仕掛けに入るが日本のディープブリランテだけが取り残されにかかる。早くも脱落か・・・・・。ここから各馬スパート。追い比べだが、最後の1ファロン、ここでディープブリランテは9番手。Nathanielの伸びがいい。ところが外から伸びてきた凱旋門賞馬Danedreamが馬体を合わせにかかる。ここから2頭の競り合いに入り、最後はクビの上げ下げ。2頭が並んでゴールイン。

 1着Danedream 2分31秒62、2着Nathariel ハナ、3着St. NIcholas Abbey 1馬身1/2、4着Reliable Man アタマ、5着Sea Moon 1/2馬身。

 残念ながらディープブリランテは8着といいところがなかった。それも7着から10馬身も離される惨敗。着差以上に力の差を見せつけられた格好となった。見せ場もほとんどなく最近の日本馬では最も悪い結果となった。おそらく斤量的に有利だということで参加したのだろうが(ディープブリランテは121ポンド、古馬は133ポンド、牝馬は3ポンドマイナス)勝負にならなかった。思えば6年前のハーツクライの健闘が嘘のように思える。適性がどうのこうのといえるかもしれないが、ちょっと負け方が酷過ぎる。もうちょうっと僅差で入線してほしかった。これではまだ国際的に見て弱かった1980年代のシリウスシンボリが出走した時とあまり変わらない。

 ただ勝ったDanedreamにしても日本で行われたジャパンCでは6着といいところがなかったので、西洋から東洋、あるいはその逆の遠征競馬となると実力をフルに発揮ということは難しいのかもしれない。ただディープブリランテはヨーロッパの競馬に向いてないのかもしれない?



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2012.07.01 (Sun)

第147回アイリッシュ・ダービー

 昨日は午後から鬱陶しい天気になって、その後に雨が降っていたが、今日は一日中雨が降っている。したがって昨日とは一転して涼しいが湿気があってややベトベトした日である。もう国内の競馬はいよいよローカル競馬に入っのでこれといって特筆すべき競馬はないから、現地時間6月30日にアイルランドのカラ競馬場で行われた第147回アイリッシュ・ダービーを記事にした。

 今年のヨーロッパ競馬の3歳クラシック戦線は、今のところ英国ダービーまで4戦無敗で勝ち続けているCamelotが話題になっている。英国2000ギニーと英国ダービーのクラシック二冠を制したからである。それもダービーは5馬身差の圧勝だった。そして、今度はアイリッシュ・ダービー(G-Ⅰ・3歳、12f、5頭)に出走してきたのである。出走頭数はたったの5頭。人気もCamelotが断然の1番人気。

 レースは4番手待機のCamelotが長い直線の手前で3番手に上がり、前の馬を捉えると最後方に位置していた2番人気のBorn to Seaが追いすがってきた。しかし、追撃を問題なく降り切りCamelotが勝った。英国ダービーの時のような圧勝劇でなく物足りなかったが、これで5戦5勝となり今後も大いに注目されることとなった。次走はキング・ジョージに行くのかな?

 1着Camelot 2分43秒96、2着Born to Sea 2馬身、3着Light Heavy 9馬身、4着Akeed Mofeed 7馬身1/2、5着Astrology 33馬身。

 血統は父Montjeu、母Tarfah(母の父Kingmambo)と日本人にはなじみの血統。調教師はエイダイ・オブライエンである。



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