2014.07.13 (Sun)
映画『アイ・アム・サム』を観る
『アイ・アム・サム』2001年制作、アメリカ映画
監督 ジェシー・ネルソン
出演 ショーン・ペン
ミシェル・ファイファー
ダコタ・ファニング
ダイアン・ウィースト
ロレッタ・デヴァイン
リチャード・シフ
【あらすじ】知的障害のため7歳の知能しかない父親サム・ドーソンは、スターバックスで働きながら1人娘ルーシーを育てている。ホームレスの妻はルーシーを生むとすぐに姿を消してしまったのである。サムは娘にビートルズの曲名からルーシー・ダイアモンドと名付ける。どうにかこうにか父娘は理解のある人々に囲まれ幸せに暮らしている。だが、ルーシーが成長し7歳になる頃にはルーシーはサムの知能を超えようとしていた。それで、ある日、家庭訪問に来たソーシャルワーカーは、サムの養育能力は欠けていると判断しルーシーを保護する。どうしてもルーシーを取り戻したいサムは法廷で闘う決意をし敏腕弁護士リタのもとを訪れることにする。しかし、サムがリタを雇うお金もなく断られてしまう。しかし、リタは自分が社会奉仕の仕事もできることを見せつけるために弁護を引き受けることにした。でもサムにとってはどうみても不利な裁判である。サムの友人たちは知的障害者ばかり。裁判でごく普通の証言が出来ず、隣人アニーも外出恐怖症を乗り越えて証言台に立つが、相手の検察官にやり込められてしまう。やがてルーシーは条件付きで親権は認められたものの里親のランディと暮らすこととなる。だがサムはその家の近所に引っ越してくる。それを知ったルーシーは毎日のように夜中に家を飛び出してサムのところへ会いに行く。
知的障害者の父親が健常児の娘を育てていくという父子家庭の愛情を描いた秀作である。サム・ドーソンはホームレスの女との間に娘をもうける。そもそもそれが物語の始まりである。サムは知的障害者であるがビートルズの大ファンでビートルズのことなら何でも知っていた。そして生まれた女の子にルーシーとつけたほどだ。そのサム・ドーソンをショーン・ペンが演じているが、これが好演で本当の知的障害者ではないかと思えるほどである。少年と大人が混じった障害者を演じることの難しさ、またサムを取り巻く共演者が全て好演している。ショーン・ペンはこの役を演じるにあたりロスにある障害者の施設を訪れている。施設には自閉症や知能、学習能力の遅れなど発育系の障害者、てんかんや脳性麻痺など神経系の障害を持つ成人が100人ほど生活している。ここで多くのことを学びとったショーン・ペンが演技に活かしたことは当然としても、この映画では共演者のブラッドとジョーがこの施設のオーディションで受かりサムの友人役で出ている。尚、ネルソン監督は障害者をリサーチする上で「こういった障害を持つ親たちを見ていて一番興味を持ったのは、彼等は一般的な知性と言ういう意味での能力には欠けているけども、何事ももけしてネガティブに受けとらないということでした。どんなに小さなことでもポジティブに受け止めるのです」ということを知る。それが元となり知的障害者への偏見がなくなり映画の演出に効果を齎すのである。つまりこの映画は演出と演技者の好演と脚本の良さが上手く交ざり合い、そしてビートルズが大きな意味を持っている。サムはビートルズのに関する出来事や場所や日付や時間を正確に暗記しているという偏執ぶり等、物語の中の多くのシーンでビートルズが登場している。彼の部屋にはジョン・レノンの大きなポートレートが貼り付けてあるし、娘にまでルーシーとつけたほどだ。しかし、これは大きな意味があるという。ネルソンとジョンソン(脚本担当)が実際にリサーチしていく中で施設にいた人々のすべてが、一番のお気に入りはビートルズと答えたという。彼等はビートルズの曲なら何でも知っていたし、ビートルズに関することならとても詳しかった。その影響力に感銘し、映画の中で多くのビートルズの曲と共に事象や出来ごと、語句が引用されているのだ。ただビートルズの曲は著作権法の問題もあってオリジナルは簡単に使用できず、劇中ではシェリル・クロウ、エイミ-・マン、サラ・マクラクラ等によってカバーされたものが使われている。
それでは最後に映画内で使われたビートルズ・ナンバーを記載しておくとする。
『Lucy in the Sky with the Diamonds』『Two of Us』『Across the Universe』『I’m Looking Through You』『Strawberry Fields Foever』『Golden Slumbers』『You’ve Got to Hide Your Love Away』『Blackbird』『Mother Nature’s Son』
サウンドトラック(音楽のみ) 映画に使われてない曲も入ってます。
監督 ジェシー・ネルソン
出演 ショーン・ペン
ミシェル・ファイファー
ダコタ・ファニング
ダイアン・ウィースト
ロレッタ・デヴァイン
リチャード・シフ
【あらすじ】知的障害のため7歳の知能しかない父親サム・ドーソンは、スターバックスで働きながら1人娘ルーシーを育てている。ホームレスの妻はルーシーを生むとすぐに姿を消してしまったのである。サムは娘にビートルズの曲名からルーシー・ダイアモンドと名付ける。どうにかこうにか父娘は理解のある人々に囲まれ幸せに暮らしている。だが、ルーシーが成長し7歳になる頃にはルーシーはサムの知能を超えようとしていた。それで、ある日、家庭訪問に来たソーシャルワーカーは、サムの養育能力は欠けていると判断しルーシーを保護する。どうしてもルーシーを取り戻したいサムは法廷で闘う決意をし敏腕弁護士リタのもとを訪れることにする。しかし、サムがリタを雇うお金もなく断られてしまう。しかし、リタは自分が社会奉仕の仕事もできることを見せつけるために弁護を引き受けることにした。でもサムにとってはどうみても不利な裁判である。サムの友人たちは知的障害者ばかり。裁判でごく普通の証言が出来ず、隣人アニーも外出恐怖症を乗り越えて証言台に立つが、相手の検察官にやり込められてしまう。やがてルーシーは条件付きで親権は認められたものの里親のランディと暮らすこととなる。だがサムはその家の近所に引っ越してくる。それを知ったルーシーは毎日のように夜中に家を飛び出してサムのところへ会いに行く。
知的障害者の父親が健常児の娘を育てていくという父子家庭の愛情を描いた秀作である。サム・ドーソンはホームレスの女との間に娘をもうける。そもそもそれが物語の始まりである。サムは知的障害者であるがビートルズの大ファンでビートルズのことなら何でも知っていた。そして生まれた女の子にルーシーとつけたほどだ。そのサム・ドーソンをショーン・ペンが演じているが、これが好演で本当の知的障害者ではないかと思えるほどである。少年と大人が混じった障害者を演じることの難しさ、またサムを取り巻く共演者が全て好演している。ショーン・ペンはこの役を演じるにあたりロスにある障害者の施設を訪れている。施設には自閉症や知能、学習能力の遅れなど発育系の障害者、てんかんや脳性麻痺など神経系の障害を持つ成人が100人ほど生活している。ここで多くのことを学びとったショーン・ペンが演技に活かしたことは当然としても、この映画では共演者のブラッドとジョーがこの施設のオーディションで受かりサムの友人役で出ている。尚、ネルソン監督は障害者をリサーチする上で「こういった障害を持つ親たちを見ていて一番興味を持ったのは、彼等は一般的な知性と言ういう意味での能力には欠けているけども、何事ももけしてネガティブに受けとらないということでした。どんなに小さなことでもポジティブに受け止めるのです」ということを知る。それが元となり知的障害者への偏見がなくなり映画の演出に効果を齎すのである。つまりこの映画は演出と演技者の好演と脚本の良さが上手く交ざり合い、そしてビートルズが大きな意味を持っている。サムはビートルズのに関する出来事や場所や日付や時間を正確に暗記しているという偏執ぶり等、物語の中の多くのシーンでビートルズが登場している。彼の部屋にはジョン・レノンの大きなポートレートが貼り付けてあるし、娘にまでルーシーとつけたほどだ。しかし、これは大きな意味があるという。ネルソンとジョンソン(脚本担当)が実際にリサーチしていく中で施設にいた人々のすべてが、一番のお気に入りはビートルズと答えたという。彼等はビートルズの曲なら何でも知っていたし、ビートルズに関することならとても詳しかった。その影響力に感銘し、映画の中で多くのビートルズの曲と共に事象や出来ごと、語句が引用されているのだ。ただビートルズの曲は著作権法の問題もあってオリジナルは簡単に使用できず、劇中ではシェリル・クロウ、エイミ-・マン、サラ・マクラクラ等によってカバーされたものが使われている。
それでは最後に映画内で使われたビートルズ・ナンバーを記載しておくとする。
『Lucy in the Sky with the Diamonds』『Two of Us』『Across the Universe』『I’m Looking Through You』『Strawberry Fields Foever』『Golden Slumbers』『You’ve Got to Hide Your Love Away』『Blackbird』『Mother Nature’s Son』
サウンドトラック(音楽のみ) 映画に使われてない曲も入ってます。
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