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2010.02.01 (Mon)

しるもしらぬも あふさかのせき

 昨日は1日雨であったが、今朝は霧が出ていた。でも雨は降ってなく曇っていた。でも天気予報では夕方から雨というので折り畳み傘を持って出勤したのだが、正午にはしっかりした雨が降っていた。真冬に2日続きの雨はうんざりするなあとぼやいていたら、この雨が何時の間にか雪に変わっていて、大粒の牡丹雪が降りそそいでいる。降り出したのはいいがだんだんと降り方が激しくなり路面が白く雪化粧。駐車場に停まっている車のボンネットも屋根も雪が積もりだしたではないか。流石に湖国である。昨年は異様な暖冬で、これといって目立った積雪などなかったから助かったが、とうとう本格的に雪が降りだした。

 外がすっかり暗くなり帰宅時間になったが、ここからが湖国の厳しさを味わうことになる。職場一帯のアスファルトの路面が溶けた雪でビショビショである。それでいて解けずに残っている雪が路面に付着して歩いていると靴の中まで水分が侵入してくるから堪ったものではない。いや、参った参った!

 これだととても駅までの道のりを歩けるはずがない。仕方なくバスで駅まで行くことにしたのだが、あいにくの大停滞で乗ったバスが動かない。結局、3㌔ほどの距離なのに、バスは30分以上かかってしまった。これなら普段歩いている時よりも時間がかかっている。何てことだ。かといって雪が降り続ける中、グチョグチョの路面を探るように歩くのも辛い。それでバスに乗らなければならなくなったのだが、どうにか駅まで着いて電車に乗る。瀬田川も雪が降っていて、膳所の駅や大津の駅も雪かきをしたかのような痕跡が残っていた。それで逢坂山トンネルに入る。2000m弱のトンネルを抜けて滋賀県から京都府に入る。すると何のことはない。雪の降った形跡がなく、降っているのは雨だった。

 あーあ、滋賀県までは雪が降っていたということか。そういえばこの京都府と滋賀県を隔てる逢坂山は、かつて蝉丸が詠ったように関所のあったところである。平安時代の中期以降は不破の関、鈴鹿の関と並んで3関とされた逢坂の関が設けられていて、これらは都のあった機内(摂津、河内、和泉、大和、山城)を防御するために設けられた関所で、この当時はこれらの関所より東は全て関東と言われていたのである。つまり滋賀県は機内には近いものの関東という扱いでもあったのだ。それだけに逢坂山を越えるだけで気候が一変する様子を見てしまうと、大昔の人の知恵というのは科学だけで計れない奥深さがあるなあと感じたのでもある。

 でも、これからも先、この自然の厳しい近江の国へ通い続けなくてはならないかと思うと・・・・・ゾッとする。やはり大阪へ通っていた頃とは何かにつけて厳しいと痛感するのである。そこで蝉丸の詠った歌を思い出した。

 これやこの行くも帰るも分かれては 知るも知らぬも逢坂の関
 
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