2008.07.21 (Mon)
古い映画を観る・・・・・『巴里の空の下セーヌは流れる』
『巴里の空の下セーヌは流れる』 1951年製作 フランス映画
監督 ジュリアン・デュヴィヴィエ
出演 ブリジット・オーベール
ジャック・クランシー
クリスチアーヌ・レニエ
レイモン・エレマンティエ
マルセル・プランス
ダニエル・イヴェルネル
【あらすじ】パリに友人を頼って南フランスから若い娘ドニーズがやって来た。一方、モンマルトルのアパートの屋根裏では彫刻家のマチアスがモデルを使って奇妙な女の顔を作っていた。彼は変質者であり、3人の女をすでに殺していた。ドニーズはその頃、友人に家に落ち着き街に出て、占い女に運勢を見てもらい、そのすすめで宝くじを買った。ドニーズは故郷のの知り合いマキシミリアンとコンコルド広場で会う約束で、コンコルド広場に出かけ、彼と会ったが彼は飛行機事故で脚を折り障害者になっていることを知り愕然とする。一方、マチアスはナイフを持って4人目の犠牲者を求めて街に出る。工場に潜んだマチアスは通りがかったドニーズを殺し、警官に追われて逃げる。警官は弾丸を撃つが、弾は折からのストライキが終了して帰る途中のエルムノーに命中する・・・・・・・・・・。ほんの1日、24時間の中で交錯する様々なドラマがパリという街で起こるさまを、名匠ジュリアン・デュヴィヴィエが叙情的にとりあげている。
互いに見ず知らずの登場人物がパリの住民をという形で繋がってたり離れていったりする構成は巧で、パリ観光映画としても見れる作品である。パリに着いたばかりの女性がいきなりの通り魔に殺され、しかも死後に宝くじが当選していることが判明するというストーリーは、如何にもジュリアン・デュヴィヴィエ好みの悲劇だが、全体にほのぼのとした暖かみがあり、人間のぬくもりが感じられる。
ジュリアン・デュヴィヴィエの代表作というと『にんじん』『商船テナシチー』『地の果てを行く』『我等の仲間』『望郷』『舞踏会の手帖』といった戦前の作品が主なところであり、日本では異常なほど人気があって、なかでも『望郷』のラストシーンはことさら有名である。それは何故かというと、デュヴィヴィエの作品には日本人好みのヒューマニズムが息づいているからだと感じるが、戦前のフランス映画界の4大巨匠といわれるルネ・クレール、ジャック・フェデー、ジャン・ルノアールをー含めてもジュリアン・デュヴィヴィエの作品は、戦前の日本での評価が高い。クールなフランス映画からすると、デュヴィヴィエ作品には、どこか日本人が共感できる一貫した眼差しというものを持っていたからであろう。
でも戦後に作られた、この『巴里の空の下セーヌは流れる』は、彼の作品の中ではあまり評価されなくて、どちらかというと内容よりも、その主題曲である『パリの空の下』があまりにも有名である。アコーディオンを弾きながらジャン・ブルトニエールが唄う主題歌が一人歩きし、シャンソンとしても唄われるようになった。そのせいかパリというとアコーディオンが似合う街というイメージがある。
Pres de Norte Dame
Parfois couve un drame
Oui mais a Paname
Tout peut s'arranger
Quelques rayons
L'accordeon
D'un marinier
L'espoir fleurit
Au ciel de Paris
Sous le ciel de Paris
Coule un fleuve joyeux
Hom Hum
監督 ジュリアン・デュヴィヴィエ
出演 ブリジット・オーベール
ジャック・クランシー
クリスチアーヌ・レニエ
レイモン・エレマンティエ
マルセル・プランス
ダニエル・イヴェルネル
【あらすじ】パリに友人を頼って南フランスから若い娘ドニーズがやって来た。一方、モンマルトルのアパートの屋根裏では彫刻家のマチアスがモデルを使って奇妙な女の顔を作っていた。彼は変質者であり、3人の女をすでに殺していた。ドニーズはその頃、友人に家に落ち着き街に出て、占い女に運勢を見てもらい、そのすすめで宝くじを買った。ドニーズは故郷のの知り合いマキシミリアンとコンコルド広場で会う約束で、コンコルド広場に出かけ、彼と会ったが彼は飛行機事故で脚を折り障害者になっていることを知り愕然とする。一方、マチアスはナイフを持って4人目の犠牲者を求めて街に出る。工場に潜んだマチアスは通りがかったドニーズを殺し、警官に追われて逃げる。警官は弾丸を撃つが、弾は折からのストライキが終了して帰る途中のエルムノーに命中する・・・・・・・・・・。ほんの1日、24時間の中で交錯する様々なドラマがパリという街で起こるさまを、名匠ジュリアン・デュヴィヴィエが叙情的にとりあげている。
互いに見ず知らずの登場人物がパリの住民をという形で繋がってたり離れていったりする構成は巧で、パリ観光映画としても見れる作品である。パリに着いたばかりの女性がいきなりの通り魔に殺され、しかも死後に宝くじが当選していることが判明するというストーリーは、如何にもジュリアン・デュヴィヴィエ好みの悲劇だが、全体にほのぼのとした暖かみがあり、人間のぬくもりが感じられる。
ジュリアン・デュヴィヴィエの代表作というと『にんじん』『商船テナシチー』『地の果てを行く』『我等の仲間』『望郷』『舞踏会の手帖』といった戦前の作品が主なところであり、日本では異常なほど人気があって、なかでも『望郷』のラストシーンはことさら有名である。それは何故かというと、デュヴィヴィエの作品には日本人好みのヒューマニズムが息づいているからだと感じるが、戦前のフランス映画界の4大巨匠といわれるルネ・クレール、ジャック・フェデー、ジャン・ルノアールをー含めてもジュリアン・デュヴィヴィエの作品は、戦前の日本での評価が高い。クールなフランス映画からすると、デュヴィヴィエ作品には、どこか日本人が共感できる一貫した眼差しというものを持っていたからであろう。
でも戦後に作られた、この『巴里の空の下セーヌは流れる』は、彼の作品の中ではあまり評価されなくて、どちらかというと内容よりも、その主題曲である『パリの空の下』があまりにも有名である。アコーディオンを弾きながらジャン・ブルトニエールが唄う主題歌が一人歩きし、シャンソンとしても唄われるようになった。そのせいかパリというとアコーディオンが似合う街というイメージがある。
Pres de Norte Dame
Parfois couve un drame
Oui mais a Paname
Tout peut s'arranger
Quelques rayons
L'accordeon
D'un marinier
L'espoir fleurit
Au ciel de Paris
Sous le ciel de Paris
Coule un fleuve joyeux
Hom Hum
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