2ntブログ
2007年09月 / 08月≪ 123456789101112131415161718192021222324252627282930≫10月

--.--.-- (--)

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
EDIT  |  --:--  |  スポンサー広告  |  Top↑

2007.09.23 (Sun)

自民党総裁選のことを少々

 今日の午後、新しい自民党総裁が決まろうとしている。安倍晋三前首相の突然の辞任により、急遽、行われることとなった自民党総裁選であるが、福田康夫元官房長官と麻生太郎幹事長の二人が総裁選に出て、今日の午後、新たな首相が決まろうとしている。それで現在のところ福田康夫元官房長官が有利と伝わっている。

 ところで私は、この二人のどちらが新しい総裁になろうともあまり体制に変化は無いと思うので、興味は薄く注目している訳でもないが、ここらで庶民から見た総裁像というのを少し述べてみたい。

 福田康夫がどのような人か存じぬが、この人の父が福田赳夫だということは知っている。昭和40年代の佐藤栄作内閣末期に次期総裁候補といわれた三角大福の4人がいた。三木武夫、田中角栄、大平正芳、福田赳夫の4人の頭文字を取ってそのように呼ばれたのであるが、何れも後に内閣総理大臣に就任している。その中の一人、福田赳夫の長男が福田康夫だということである。それで福田康夫という人がどのような政治哲学を持っているのか大体は想像がつく。一方、対立候補の麻生太郎であるが、この人は父が麻生太賀吉という元衆議院議員で母方の祖父が、かの昭和の名物宰相吉田茂である。

 麻生太賀吉は麻生セメント会長、九州電力会長を歴任した財界人であるが、衆議院議員となり吉田茂の三女と結婚し、吉田茂の側近として活躍した。また吉田茂は終戦直後の名物宰相で、5回にわたり内閣総理大臣に任命され、1967年に死去したおりには戦後唯一の国葬が営まれた人物であった。

 以上のことから察すると、福田康夫、麻生太郎共々、政治家一家の御曹司である。つまり世襲制の中からしか内閣総理大臣が出てこないというのも、問題がありはしないかと私なんかは考えてしまうのである。

 そういえば前首相となってしまった安倍晋三も、父は元外務大臣の安倍晋太郎であるし、母方の祖父は岸信介であり、大叔父は佐藤栄作という政界の重鎮一族から出ている。また絶大の人気を誇った小泉純一郎元首相も、父は元衆議院議員で、防衛庁長官、逓信大臣を歴任した政治家小泉純也で、母方の祖父が小泉又次郎という昇り竜の刺青を彫っていた「いれずみ大臣」(逓信大臣)であった。

 こうやって名を並べてみると、最近の内閣総理大臣は全て、政治家一族から選ばれているのである。子供の頃から帝王学たるものを教わっているかもしれないが、政治というものはまつりごとと言うだけあって、万人に与えられるべきである。それが最近は特別な専門家一族によって事が運ばれ、彼等によって国が預けられていいものかどうか、私はその辺りを危惧するのである。今の国会議員を見渡してもなんと2世、3世議員の多いことか・・・・。プロ野球選手は親が名選手でも、息子はプロ野球に入れるとは限らない。それは実力が全ての世界だからである。ところが政治界というものは、実力以外の要素が大部分を占める。そんな中で親が政治家だったというだけで、当たり前のように国会議員に当選し、何時の間にやら大臣に就任している。これはあまり好ましい状況とは思えず、子供の頃から裕福で、お金の苦労も知らない若者が、20代やそこらで国会議員となり先生と呼ばれる。そして、ふんぞり返って私達の10倍以上もの巨額の給料を得て大邸宅に暮らす。こんな人たちが国の舵を操るのだと考えたら何とも不可解ではないだろうか。

 どちらにしても今日の午後、新しい自民党総裁が決まる。新しい宰相には身を粉にして私利私欲に奔走しないで、真剣に政治生命をかけて山ほどある無理難題に取り組んでもらいたいと思う。私の言いたいことはそれだけである。
                                                        
EDIT  |  09:40  |  時事  |  TB(0)  |  CM(0)  |  Top↑
 | BLOGTOP |