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2009.04.09 (Thu)

映画『アメリカン・グラフィティ』を観る

『アメリカン・グラフィティ』1972年製作、アメリカ映画

 監督 ジョージ・ルーカス

 出演 リチャード・ドレイファス
     ロン・ハワード
     ポール・ル・マット
     チャーリー・マーティン・スミス
     キャンディ・クラーク
     シンディ・ウィリアムズ
     ハリソン・フォード

【あらすじ】1962年の夏。カリフォルニア北部の小さな田舎町。高校を卒業し、それぞれの道へ各自が進もうとする最後の一夜。スティーヴとカートは故郷での最後の夜を楽しむべく、テリーとビッグ・ジョンを誘い街に繰り出す。酒を買うのに四苦八苦したり、カーレースにガールハント、暴走族の仲間に入らされたりと何とも他愛ない大人になる手前の少年達の行動が手に取るようである。・・・・・当事のヒットナンバーに乗せて映画は綴られていき、やがてカーとは東部の大学へ進むために飛行機へ・・・・機内の窓から故郷の街を望む。

 ジョージ・ルーカスにとっては2作目の監督作品となる作品で、今や青春映画の古典的作品に挙げる人は多い。ルーカスは監督デビューとなった『THX1138』の興行が失敗したことから2作めの作品は一般受けする青春映画を撮ることにした。ベースはルーカス自身の体験から、1962年の夏、高校を卒業した若者達が旅立とうという日の前日の夕方から翌日の朝までの出来事を網羅した話で、ストーリーらしきものはなく、題名どうり落書き(graffiti)のように出来事を綴ったような映画である。

 1962年といえばアメリカではケネディ大統領の頃で、この翌年にケネディは暗殺される。いわばアメリカがまだ辛うじて輝きを放っていた頃のことで、これ以降は何かと病めるアメリカばかりが浮き彫りになるだけだが、そんな時代のアメリカの若者達が、この映画を観ていると何故か溌剌としているように見える。1962年といえば私は小学校に入って間がない頃だろうか、あの頃のアメリカなんて知る筈もないが、当時の日本から見ると遥かに進んだ先進国。物資も豊富で、アメリカから入ってくるキャデラック、シボレー、フォード等の車、コカコーラにホットドッグ、映画やテレビドラマ、音楽には強烈な洗礼を受けていた。いわばある意味で憧れの国であったものだ。そんな時代のハイティーンの若者達。この映画が上映されたのは1974年だった。私は日本の若者といえる年齢になっていた。その時に感じたことであるが、やはりアメリカの若者は大人っぽい。17歳でほとんどの者が車に乗っているし、門限もなく朝まで遊びほうけている。日本の少年で同様のことをやっている者と言うのは、所謂、不良という領域の少年達ぐらいだろうと、この映画を初めて観た時の印象なのであった。ドライヴインでハンバーガーを食べながら、何をやろうかなんて語る彼らを観ていると、まだ1974年当時の日本では、あまり見られなかった光景だと思う。

 その後、日本もコンビニエンスストアーが一般的になり、ドライヴインでハンバーガーが食べられるようになり、若者達が車を乗るのが当たり前になり、ようやく映画『アメリカン・グラフィティ』で行なった若者の行動を日本の若者が平然と行なうようになったが、感じることは時代が違えど国が違えど、少年がやりそうな事は様の東西問わず同じであったという現実に、私はこの『アメリカン・グラフィティ』が青春映画のバイブル的な要素を感じ取るのは、その辺りにあるのかなと思った次第である。

 ところで、この映画の監督、出演者に名を連ねるジョージ・ルーカスを始め、ハリソン・フォード(『スター・ウォーズ』『ブレードランナー』『インディ・ジョーンズ』)しかり、リチャード・ドレイファス(『ジョーズ』『未知との遭遇』『スタンド・バイ・ミー』)しかり、ロン・ハワード(監督として『スプラッシュ』『コクーン』『バックドラフト』『アポロ13』『ビューティフル・マインド』)しかりで、皆、その後、映画界で成功者と成り得たのも奇しき因縁なのか、まさにこの映画は彼等にとっても、無名時代の一時代を描いた青春時代のグラフィティといえそうである。


映画『アメリカン・グラフィティ』トレイラー。当時のヒット曲に乗せて・・・・。あの頃、あなたは何をしていましたか・・・・・。

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