2007.12.05 (Wed)
吾が青春時代の映画を観る・・・・・『卒業』
映画『卒業』というと、内山理名、堤真一の出ている日本映画だ。うん、正解である。でも私がここで紹介する『卒業』というのは、1967年に製作されたアメリカ映画のことである。
『卒業』1967年製作、アメリカ
監督 マイク・ニコルズ
出演 ダスティン・ホフマン
キャサリン・ロス
アン・バンクロフト
マーレイ・ハミルトン
リチャード・ドレイファス
【あらすじ】東部の一流大学を卒業したベンジャミンは、帰ってきた自宅での卒業記念パーティで、中年のロビンソン夫人と再会する。ロビンソン夫人はベンジャミンに家まで送ってくれと頼み、自宅まで送り届けようとしたベンジャミンを誘惑しようとする。やがて、2人は何時の間にか深い関係となっていた。だが、ロビンソン夫人の娘エレンがベンジャミンの前に現れ、ベンジャミンの両親の勧めでエレンと付き合っていく間に、次第にエレンに牽かれて行く。しかし、その2人の関係を快く思わなかったロビンソン夫人は、ベンジャミンとの関係を娘に告白してしまう。それを聞いたエレンはベンジャミンの前から姿を消してしまう。それから間もなく、ベンジャミンは、エレンが別の男と付き合っていることを知る。そして、エレンはとうとうその男と結婚するという。それで焦ったベンジャミンは・・・・・・とんでもない行動に出る。
この映画は上映された頃、大変話題になったものである。今でこそ名の知れた俳優タズティン・ホフマンであるが、この映画が事実上のデビュー作であり、実に若々しい。そして、恋人役のキャサリン・ロスも初々しい。また、この映画で最も鍵を握る役柄がミセス・ロビンソンであり、そのミセス・ロビンソンを演じていた女優が、往年の名女優アン・バンクロフトであった。この映画以前では、ヘレン・ケラーの伝記映画『奇跡の人』でサリバン先生を演じていた女優である。この『卒業』では、妖しい魅力を持った年増の女性を演じていて、それも大学を出たばかりの青年を誘惑する役である。
この映画が上映された頃、私はまだ中学生で、大人の世界は、こんなことも許されるのかと思ったものだ。大学を出た青年を誘惑しておいて、情事にふけ、娘とベンジャミンとの間に恋愛感情が芽生えると、今度は邪魔をしようとする。何というおぞましさだと思った。
映画の題材は青春映画というには、やや無理があるが、それでも『卒業』は、あの当時の若者に支持された映画であり、我々の若き頃の青春映画のバイブルのようなものだった。ちょうどサイモン&ガーファンクルの活躍期でもあり、映画の冒頭から彼らの『サウンド・オブ・サイレンス』が流れ、映画の挿入曲として『ミセス・ロビンソン』が映画の要のシーンで演奏されるのだった。
恋人の母親に誘惑され、それにより自分から離れていった彼女が、実は結婚するということを知った時、結婚式の行われる教会まで押しかけて行って、花嫁を略奪するというとんでもない結末になっているが、この映画は、最後のどんでん返しで全てが終わってしまうのでない。実は、ここから多難な人生が始まることを暗示させる結末であり、卒業から新たなる一歩が始まる映画だということを認識するのに十分であった。だからある意味で青春映画であり、青春を卒業するといった意味で、これからの艱難辛苦を連想させる映画なのである。
思案にふけるベンジャミン このシーンには『サウンド・オブ・サイレンス』が流れていた。
結婚式の行われる教会へ急ぐベンジャミン。
そして有名なラストシーンの花嫁略奪。青春の卒業から苦難の道が始まろうとしている。
『卒業』1967年製作、アメリカ
監督 マイク・ニコルズ
出演 ダスティン・ホフマン
キャサリン・ロス
アン・バンクロフト
マーレイ・ハミルトン
リチャード・ドレイファス
【あらすじ】東部の一流大学を卒業したベンジャミンは、帰ってきた自宅での卒業記念パーティで、中年のロビンソン夫人と再会する。ロビンソン夫人はベンジャミンに家まで送ってくれと頼み、自宅まで送り届けようとしたベンジャミンを誘惑しようとする。やがて、2人は何時の間にか深い関係となっていた。だが、ロビンソン夫人の娘エレンがベンジャミンの前に現れ、ベンジャミンの両親の勧めでエレンと付き合っていく間に、次第にエレンに牽かれて行く。しかし、その2人の関係を快く思わなかったロビンソン夫人は、ベンジャミンとの関係を娘に告白してしまう。それを聞いたエレンはベンジャミンの前から姿を消してしまう。それから間もなく、ベンジャミンは、エレンが別の男と付き合っていることを知る。そして、エレンはとうとうその男と結婚するという。それで焦ったベンジャミンは・・・・・・とんでもない行動に出る。
この映画は上映された頃、大変話題になったものである。今でこそ名の知れた俳優タズティン・ホフマンであるが、この映画が事実上のデビュー作であり、実に若々しい。そして、恋人役のキャサリン・ロスも初々しい。また、この映画で最も鍵を握る役柄がミセス・ロビンソンであり、そのミセス・ロビンソンを演じていた女優が、往年の名女優アン・バンクロフトであった。この映画以前では、ヘレン・ケラーの伝記映画『奇跡の人』でサリバン先生を演じていた女優である。この『卒業』では、妖しい魅力を持った年増の女性を演じていて、それも大学を出たばかりの青年を誘惑する役である。
この映画が上映された頃、私はまだ中学生で、大人の世界は、こんなことも許されるのかと思ったものだ。大学を出た青年を誘惑しておいて、情事にふけ、娘とベンジャミンとの間に恋愛感情が芽生えると、今度は邪魔をしようとする。何というおぞましさだと思った。
映画の題材は青春映画というには、やや無理があるが、それでも『卒業』は、あの当時の若者に支持された映画であり、我々の若き頃の青春映画のバイブルのようなものだった。ちょうどサイモン&ガーファンクルの活躍期でもあり、映画の冒頭から彼らの『サウンド・オブ・サイレンス』が流れ、映画の挿入曲として『ミセス・ロビンソン』が映画の要のシーンで演奏されるのだった。
恋人の母親に誘惑され、それにより自分から離れていった彼女が、実は結婚するということを知った時、結婚式の行われる教会まで押しかけて行って、花嫁を略奪するというとんでもない結末になっているが、この映画は、最後のどんでん返しで全てが終わってしまうのでない。実は、ここから多難な人生が始まることを暗示させる結末であり、卒業から新たなる一歩が始まる映画だということを認識するのに十分であった。だからある意味で青春映画であり、青春を卒業するといった意味で、これからの艱難辛苦を連想させる映画なのである。
思案にふけるベンジャミン このシーンには『サウンド・オブ・サイレンス』が流れていた。
結婚式の行われる教会へ急ぐベンジャミン。
そして有名なラストシーンの花嫁略奪。青春の卒業から苦難の道が始まろうとしている。
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