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2007.12.29 (Sat)

プロコフィエフを聴く・・・・・『ロメオとジュリエット』

 プロコフィエフ 『ロメオとジュリエット』のCD
マイケル・ティルソン・トーマス指揮 サンフランシスコ交響楽団
s-P1010130.jpg


 残念ながら昨日は更新できなかった。年末、最後の仕事で、仕事が終了するや仲間と飲んでいたら、帰宅が大幅に遅れてしまった。それで、更新出来なくなってしまったので、今日、更新いたします。

 今日はプロコフィエフのバレエ音楽『ロメオとジュリエット』を聴いた。このシェークスピアの有名な物語は、数々の作曲家が音楽で表現しているが、プロコフィエフの『ロメオとジュリエット』はバレエの曲である。そもそも1935年にセルゲイ・プロコフィエフがバレエ用に52曲からなる曲を作曲した。ところが、その後、彼自身による組曲が編成された。したがって、現在はコンサートで演奏されるのは組曲の方である。

 ところで私が、何故、膨大なクラシックの曲の中から、ブログの題材にプロコフィエフの『ロメオとジュリエット』をわざわざ選んだかというと、最近、このバレエ曲の中からある1曲だけがクローズアップされて、巷でよく聴かれるからなのである。たとえば、少し前になるが、ソフトバンク・モバイルのCMでその曲が流れていたし、電車待ちをしていた時、クラシック音楽など皆目、知らなさそうな女子高校生の携帯の待ち受け曲が鳴った。よく聴くと、やはりその曲であった。なんで、プロコフィエフの『ロメオとジュリエット』の中の、その一曲だけがこんなに知れわたっているのかと、色々探ってみたら、原因が判明したのである。

 あるCD売り場でのことである。私は用も無く、CD売り場で掘り出し物を物色するのは、よくあることであるが、その時、近くで女子学生風の2人組みが、クラシックの曲を懸命に探していた。ところが、どの曲を買ったらいいのか判らず、店員に尋ねていた。だが、この店はポップスがメインなので、あまりクラシック音楽に通じている人がいなかった。それで、すぐ隣にいた私が気になって、何を探しているのか思わず聞いてしまった。すると女性の片方が探している曲のメロディーを口で奏でたのである。それはまさに、プロコフィエフの『ロメオとジュリエット』の中の第1幕第2場第13曲『騎士たちの踊り』であった。でも一般的には、組曲『ロメオとジュリエット』の『モンタギュー家とキャビュレット家』の方が知れわたっている。このプロコフィエフの『ロメオとジュリエット』は、全曲で軽く1時間を超える大曲であるが、『モンタギュー家とキャビュレット家』は、5分程度の曲である。

 彼女達は私に礼を言ったが、私は何でそんな曲を知っているのかと尋ねてみたら・・・・どうやらテレビのドラマの影響であることがわかった。『のだめカンタービレ』という漫画が原作のドラマの中で、テーマ曲として頻繁に流れていたというのである。確かにドラマチックな曲ではあるが、この頃は、CMやドラマでクラシックの曲の一部がよく使われていことがある。でもほとんどの人は、知らないのだろうなあと思いながら私は聴いているが・・・・。そういえば、日本で行なわれたサッカーのワールド・カップでヴェルディのオペラ『アイーダ』の中の凱旋行進曲を日本の応援歌としてサポーターが使っていたし、去年のトリノ冬季オリンピックで、荒川静香選手が演技中に使った曲がプッチーニのオペラ『トゥーランドット』の中の『誰も寝てはならぬ』だったが、それ以来、あの曲を買い求める人が急激に増えたという。でも、『誰も寝てはならぬ』はインスルメンタルではなく、歌がついている。

 ・・・・Ma il mio mistero e chiuso in me.il nomme mio nessun sapra !・・・・・どうせなら、このアリアだけでなく、全曲のオペラを聴いて欲しいと思う。でも長くて眠ってしまうだろうけど・・・・・・。しかし、プロコフィエフの『ロメオとジュリエット』にしても全曲は長い。部分の曲が取り上げられて、その曲だけが有名になることは多いが、やはりその曲も全曲の中の構成された一部であるということを考えてもらいたい。モーツァルトの『トルコ行進曲』も好きな人は多いが、この曲もピアノ・ソナタの一つの楽章であるし、ビリー・ジョエルのヒット曲『This Night』のサビのところは、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ『悲愴』の第2楽章だということを知っている人はどれだけいるのか・・・。

 つまりクラシック音楽の長い曲の部分を抜き出して、歌詞さえ当てはめれば、幾らでもポップスの曲は作れるということを考えてもらいたいのだ。ここでその例を並べても意味が無いので、差し控えるが、クラシック音楽の曲はとてつもなく長いということ。だからその一部分だけがクローズアップされるのだろうが、CDの70分ぐらいある曲の中で、僅かに4分や5分のその一曲だけを聴いて、あとは知らないという人が多いのだろうなあと・・・・・・私は何かやるせない気になったのである。

 ピアノが奏でるプロコフィエフの『ロメオとジュリエット』から『モンタギュー家とキャビュレット家』

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