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2008.03.30 (Sun)

第38回高松宮記念

 小雨の降る中、スプリンターのGⅠ競争、第38回高松宮記念(GⅠ・4歳以上、芝1200m、18頭)が今日、中京競馬場で行われた。人気は昨年の覇者スズカフェニックス、最近、重賞2連勝のローレルゲレイロ、差し脚鋭いスーパーホーネット、1200mのレースを連勝しているファイングレインが上位を占めた。

 いよいよスタートである。ゲートが開いたが、その瞬間、何と最内の本命馬スズカフェニックスが前のめりに躓いた。あわや落馬寸前である。1200mのレースで、このアクシデントは大きい。さて、先行争いである。大外の桃色帽2頭、ローレルゲレイロとエムオーウイナーが押して押して先頭を争う。そこへ芦毛のフサイチリシャールも行く。向こう正面あたりでようやくローレルゲレイロが先頭に立つが、エムオーウイナーとフサイチリシャールも食い下がる。そしてマルカフェニックス、キンシャサノキセキ、ナカヤマパラダイス、インコースにブラックバースピン、ファイングレイン、その後ろにペールギュント、スーパーホーネット、プレミアムボックス、プリサイスマシーン、キョウワロアリング、リミットレスビッド、さらにはタマモホットプレイ、その内にようやくスズカフェニックス、後方にはマイネルシーガルとトーセンザオー。3コーナーでスズカフェニックスが馬群に入って行く。4コーナーを回る。ローレルゲレイロ、フサイチリシャール、エムオーウイナーと並んで直線に入る。ここでフサイチリシャールが先頭に立つ。ローレルゲレイロが2番手。スズカフェニックスは、まだ中団の馬群の中。ここでフサイチリシャールが完全に先頭。でもローレルゲレイロも粘っている。その後ろからキンシャサノキセキが迫る勢い。残り100mでキンシャサノキセキが先頭に立つ。さらにそれを追ってファイングレインが伸びて来る。またローレルゲレイロも巻き返す。ここからファイングレインとキンシャサノキセキの争いになる。その時、馬群を割ってスズカフェニックスが一気に襲ってきた。でも前の2頭には届かない。最後はファイングレインが僅かにキンシャサノキセキをかわしていた。

 1着ファイングレイン 1分07秒1、2着キンシャサノキセキ クビ、3着スズカフェニックス 1馬身1/4、4着ローレルゲレイロ 1/2、5着スーパーホーネット クビ。

 ファイングレインは5歳の牡馬。父はフジキセキ。奇しくも深夜行われたドバイ・シーマ・クラシックを勝ったサンクラシーク(Sun Classique)と同じフジキセキ産駒である。これで24時間以内に海外と国内のGⅠレースを、フジキセキの子供が勝つこととなった。また2着に入ったキンシャサノキセキもオーストリア産のフジキセキ産駒である。今日は本当にフジキセキに縁のある日だ。

 なお、中山で行なわれたマーチS(GⅢ・4歳以上、ダート1800m、16頭)は、結果だけ記しておくとする。

 1着ナナヨーヒマワリ 1分51秒6、2着マコトパルビエロ クビ、3着フィフティーワナー 3馬身、4着レオエンペラー クビ、5着アドマイヤスバル 1馬身。
EDIT  |  16:57  |  競馬(国内レース)  |  TB(0)  |  CM(0)  |  Top↑

2008.03.30 (Sun)

ドバイ・ワールド・カップ・デー

 世界屈指の高額賞金を誇る競馬の祭典ドバイ・ミーティング(ドバイ・ワールド・カップ・デー)が、29日アラブ首長国連邦のドバイ(ナド・アルシバ競馬場)で行われた。国際GⅠ4レースを含む全7レース中、日本馬が3レースに出走したので、その結果を記す事にする。

     ●UAEダービー(GⅡ・3歳、ダート1800m、10頭)

 1着Honour Devil 1分48秒6、2着Royal Vintage 4馬身1/4、3着Cocoa Beach 3馬身3/4、4着Light Green 1/4、5着Strike the Deal 1馬身1/4、8着イイデケンシン。

     ●ドバイ・デューティー・フリー(GⅠ・北半球産馬4歳以上、南半球産馬3歳以上、芝1777m、16頭)

 1着Jay Peg 1分46秒2、2着Darjina 1/2、3着Archipenko ハナ、4着ウオッカ 1馬身1/4、5着Finsceal Beo 1/2、9着アドマイヤオーラ。

 勝ったのは南アフリカ産馬のJay Pegで、逃げ切りだった。ウオッカは好位置につけたが、直線で伸びきれなかった。アドマイヤオーラは後手をふんで後方からの競馬となり、直線で詰めたものの9着に終わった。Jay Pegは17戦9勝、昨年のケープ・ダービー、ケープ・ギニーと南アフリカのGⅠを勝っている。


     ●ドバイ・ワールド・カップ(GⅠ・北半球産馬4歳以上、南半球産馬3歳以上、ダート2000m、12頭)

 1着Curlin 2分00秒15、2着Asiantic Boy 7馬身3/4、3着Well Armed 1/4、4着A P Arrow 3/4、5着Great Hunter 1馬身、12着ヴァーミリアン。

 日本のダート王ヴァーミリアンは、前半は中団につけていたが、各馬が仕掛けに入ると後方に置かれ、とうとうシンガリまで下がってしまい、あとは離れる一方の大敗であった。土の質が合わないとか、輸送に問題はなかったかというのもあるが、ダートにおいては、日本の馬はまだまだ勝負にならないという気がする。

 勝ったカーリン(Curlin)は、昨年のアメリカ3冠レースのプリークネスSで、ケンタッキー・ダービー馬ストリートセンス(Street Sense)を破り、ブリダーズ・カップ・クラシックにも勝っているアメリカの超一流馬。ここでは格が違った。最初から好位置につけ、直線で後続を引き離す圧勝劇を演じた。まさに独壇場。これで10戦7勝、2着1回、3着2回という安定感。


 なお日本馬の参加はなかったが、シーマ・クラシック(GⅠ・4歳以上、芝2400m、16頭)を制したSun Classiqueについて少々。この馬はオーストラリア産の5歳牝馬で15戦9勝。南アフリカのGⅠを3勝している競争馬で、父は日本のフジキセキである。最近は日本の馬も種牡馬として良い馬を輩出するようになったものだ。その昔、名馬の墓場といわれた日本の馬産界。時代は確実に変化しているようだ。
                                                            
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