2ntブログ
2008年06月 / 05月≪ 123456789101112131415161718192021222324252627282930≫07月

--.--.-- (--)

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
EDIT  |  --:--  |  スポンサー広告  |  Top↑

2008.06.05 (Thu)

アメリカ歴代3冠馬について述べるⅡ

 サイテーションが3冠馬となった1948年から長い間、3冠馬は出現しなかった。その間、名馬は何頭もいたが不思議と3冠馬の栄誉に輝かなかった。そんな時、突然変異のようにバケモノのような馬が登場したのである。それがセクレタリアト(Secretatiat)である。

 セクレタリアトは1970年産まれの栗毛の巨漢馬だった。デビュー戦こそ4着であったが、その後は2着降着を含め2歳時の成績が9戦7勝。何と2歳馬ながらアメリカの年度代表馬に選ばれたのである。こうしてケンタッキー・ダービーに駒を進めてきたセクレタリアトは1分59秒4のトラックレコードで勝ち、プリークネスSも勝ち、いよいよベルモントSに出走。当初は3冠レースに縁の無いボールドルーラーの仔だからとか、ボールドルーラー産駒には12furlongの距離は長すぎるともいわれたものであるが、スタートから積極的に先行し、ハイラップで突っ走る。セクレタリアトに絡んできたのはシャムであった。でもセクレタリアトはますます快調、向こう正面あたりからシャムが失速し、後はセクレタリアトの独壇場となってしまう。最後の直線には入っても後続馬との差は拡がるばかり、鞍上のロン・ターコットは振り返るが後続馬の影さえ見えない。セクレタリアトが悠々ゴールに飛び込んだとき、2着争いが31馬身後方で演じられていた。勝ち時計2分24秒0は驚異的なタイムであり、その後、35年経過した現在でもそのタイムは破られていない。まさしく超怪物といわれたセクレタリアト。マンノウォーの再来、ビッグレッドともいわれ、まさしく20世紀に名を残すスーパーホースである。通算21戦16勝2着3回3着1回。時々、不可解な敗戦をするのがセクレタリアトらしいところかもしれないが、アメリカ史上最強という人も多い。


 セクレタリアトが3冠馬になってから4年後の1977年には、無敗で3冠を達成したシアトルスルーが出現した。シアトルスルーは黒鹿毛の立派な馬で、スタートから積極的に出て行き、そのままゴールまでスピードを持続させるというタイプの競争馬だった。こうしてデビューから無敗で3冠馬となったのはシアトルスルーが初めてであり、3冠達成も実にあっけなかった。でもその後のレースで西海岸に転戦し、ハリウッドパーク競馬場のスワップスSでとうとう敗れた。シアトルスルーは翌年も現役で、1歳下の3冠馬アファームドと2度対戦して2戦2勝している。通算成績は17戦14勝2着2回。


 シアトルスルーが3冠を達成した翌年の1978年には、アファームドが3冠馬となっている。でも3冠レースとも2着はアリダーで、プリークネスSではクビの差、ベルモントSではアタマの差でアリダーを退けている。特にベルモントSは、アリダーとの意地と意地を張ったぶつかり合いで、希に見る好レースとなった。通算成績29戦22勝2着5回3着1回。


 今のところアファームドが最後のアメリカ3冠馬である。でもその後、ケンタッキー・ダービーとプリークネスSを連勝しながらベルモントSに敗れて3冠のタイトルを逸した競争馬が何頭かいて、最近11年間では、シルヴァーチャーム、リアルクワイエット、カリスマティック、ウォーエンブレム、ファニーサイド、スマーティージョーンズの6頭がベルモントSに敗れて3冠馬になれなかった。この結果を見ると1マイル1/2という距離はアメリカの競馬においては、例外的に長い距離なのである。だから今回、3冠を狙うビッグブラウンの最大の敵は、その距離なのかもしれないという気がする。
 
EDIT  |  21:08  |  競馬(雑感)  |  TB(0)  |  CM(0)  |  Top↑
 | BLOGTOP |