2008.05.05 (Mon)
第195回1000ギニー・ステークス
またまた競馬の話で恐縮であるが、昨日の4日(現地時間)、イギリスのニューマーケット競馬場で行なわれた3歳クラシック・レースの1000ギニーSで、ナタゴラ(Natagora)という馬が勝った。ただ1000ギニーが行なわれて、その結果の報告だけなら記事にするまでもなかったのであるが、勝った馬がナタゴラということで急遽、記事にさせてもらうことにした。
競馬がさっぱり判らない人にはどうでもいいことであろうが、少しばかり競馬が判る人なら、これは日本競馬史上初の出来事だと理解できるだろう。つまり1000ギニーを勝ったナタゴラはフランス生まれの牝馬だか、父は日本産馬のディヴァインライトなのである。
ところで1000ギニーというレースなのであるが、このレースはイギリスの3歳5大クラシック・レース(1000ギニー、オークス、2000ギニー、ダービー、セントレジャー)の中で、牝馬だけが出走できるレースとしてはオークスと並んで最大のものである。この1000ギニーを模範にしたのが日本の桜花賞と考えてもらえばいい。だから距離もニューマーケットの1マイルで行なわれ、ここにイギリスやアイルランド、フランスあたりの有力3歳牝馬が挙って集結するのである。
それで、今年の第195回英国1000ギニーS(GⅠ・3歳牝馬、芝8F、15頭)は、昨年からフランスで活躍している牝馬ナタゴラが出走してきた。これまで7戦5勝2着2回という成績で、ここでもインファリブルに続いて2番人気で大いに期待されていた。レースは日本時間の深夜に行なわれ、今朝、私は結果を知っていたのだか、あいにく祝日にもかかわらず出勤だったので、記事の掲載が遅れたという次第である。
結局、レースはスタートから先頭に立ったナタゴラがまんまと逃げ切ってしまったのである。
1着 Natagora 1分38秒99、2着 Spacious 1/2、3着 Saoirse Abu 1/2、4着 Infallible クビ、5着 Nahoodh アタマ。
これでナタゴラは8戦6勝2着2回ということになる。なお騎乗していたのは日本でもお馴染みのルメール騎手である。
ナタゴラは芦毛の3歳牝馬で2005年にフランスで生産された。父は日本のディヴァインライトで母がReinamixa(その父Linamix)という血統である。ナタゴラは父が名のない日本の馬だったので、セリでたった450万円で買われたという安馬である。そんな名のない安馬が競馬の母国イギリスでGⅠの大レースを勝ってしまったのだから驚いてしまう。それも父親は日本の名もないディヴァインライトだから本当にびっくりする。
それでそのディウァインライトという馬なのであるが、日本でもよほどの競馬通しか記憶にないと思う。1995年に社台ファームで産まれた牡馬で、父がサンデーサイレンス、母がメルドスポート(その父ノーザンテースト)という血統である。異父姉がカッティングエッジというから良血の部類であろう。ディヴァインライトは1998年1月にデビューし、新馬、特別と2連勝。1998年の皐月賞にも出走している。この時は5着(勝ち馬セイウンスカイ)で着順表示板にも載ってるのだ。それで日本ダービーにも出走し勝ち馬のスペシャルウィークから離されての7着であった。その後は、成績が芳しくなく、低空飛行状態であったが、2000年の阪急杯で2着になり、次走はGⅠの高松宮記念であった。インコースからゴールまで50mという地点で先頭に立ったが、最後にキングヘイローに差されて2着。結局、このレースが最大の見せ場であった。
通算成績は26戦4勝。重賞勝ちはなし。よくぞ種牡馬になれたなあとも思うが、父がサンデーサイレンスだけに使い道はあると思われたのだろうか・・・・・。でもサンデーサイレンスの直仔が溢れかえっている日本の馬産界。名もないディヴァインライトに種付けしようとする肌馬(繁殖牝馬)もなし。それならサンデーサイレンスの血が珍しいフランスへ、2003年に種牡馬として送られたという。
でもフランスでも人気がなく、初年度の種付け数はたったの8頭。その8頭の中にReinamixaという肌馬がいたのである。その馬から産まれたのがナタゴラである。そして、ナタゴラがイギリスの1000ギニーを勝った。日本産馬の仔が英国のクラシック・レースの一つを勝った。これはまさに快挙である。その昔、日本は名馬の墓場であるとイギリスの競馬ライターに皮肉られた。だから今度は、日本から種牡馬を輸出して優秀な仔を出せば文句はないだろう・・・・・・・。最近はフジキセキといい、日本産馬の産駒が海外で活躍するようになった。21世紀になって、日本の競馬界もようやく国際的になってきたということだろうか・・・・・・・・。
1000ギニーの映像。
2000年の高松宮記念。ディヴァインライトが勝利目前、キングヘイローに差しきられて2着。
競馬がさっぱり判らない人にはどうでもいいことであろうが、少しばかり競馬が判る人なら、これは日本競馬史上初の出来事だと理解できるだろう。つまり1000ギニーを勝ったナタゴラはフランス生まれの牝馬だか、父は日本産馬のディヴァインライトなのである。
ところで1000ギニーというレースなのであるが、このレースはイギリスの3歳5大クラシック・レース(1000ギニー、オークス、2000ギニー、ダービー、セントレジャー)の中で、牝馬だけが出走できるレースとしてはオークスと並んで最大のものである。この1000ギニーを模範にしたのが日本の桜花賞と考えてもらえばいい。だから距離もニューマーケットの1マイルで行なわれ、ここにイギリスやアイルランド、フランスあたりの有力3歳牝馬が挙って集結するのである。
それで、今年の第195回英国1000ギニーS(GⅠ・3歳牝馬、芝8F、15頭)は、昨年からフランスで活躍している牝馬ナタゴラが出走してきた。これまで7戦5勝2着2回という成績で、ここでもインファリブルに続いて2番人気で大いに期待されていた。レースは日本時間の深夜に行なわれ、今朝、私は結果を知っていたのだか、あいにく祝日にもかかわらず出勤だったので、記事の掲載が遅れたという次第である。
結局、レースはスタートから先頭に立ったナタゴラがまんまと逃げ切ってしまったのである。
1着 Natagora 1分38秒99、2着 Spacious 1/2、3着 Saoirse Abu 1/2、4着 Infallible クビ、5着 Nahoodh アタマ。
これでナタゴラは8戦6勝2着2回ということになる。なお騎乗していたのは日本でもお馴染みのルメール騎手である。
ナタゴラは芦毛の3歳牝馬で2005年にフランスで生産された。父は日本のディヴァインライトで母がReinamixa(その父Linamix)という血統である。ナタゴラは父が名のない日本の馬だったので、セリでたった450万円で買われたという安馬である。そんな名のない安馬が競馬の母国イギリスでGⅠの大レースを勝ってしまったのだから驚いてしまう。それも父親は日本の名もないディヴァインライトだから本当にびっくりする。
それでそのディウァインライトという馬なのであるが、日本でもよほどの競馬通しか記憶にないと思う。1995年に社台ファームで産まれた牡馬で、父がサンデーサイレンス、母がメルドスポート(その父ノーザンテースト)という血統である。異父姉がカッティングエッジというから良血の部類であろう。ディヴァインライトは1998年1月にデビューし、新馬、特別と2連勝。1998年の皐月賞にも出走している。この時は5着(勝ち馬セイウンスカイ)で着順表示板にも載ってるのだ。それで日本ダービーにも出走し勝ち馬のスペシャルウィークから離されての7着であった。その後は、成績が芳しくなく、低空飛行状態であったが、2000年の阪急杯で2着になり、次走はGⅠの高松宮記念であった。インコースからゴールまで50mという地点で先頭に立ったが、最後にキングヘイローに差されて2着。結局、このレースが最大の見せ場であった。
通算成績は26戦4勝。重賞勝ちはなし。よくぞ種牡馬になれたなあとも思うが、父がサンデーサイレンスだけに使い道はあると思われたのだろうか・・・・・。でもサンデーサイレンスの直仔が溢れかえっている日本の馬産界。名もないディヴァインライトに種付けしようとする肌馬(繁殖牝馬)もなし。それならサンデーサイレンスの血が珍しいフランスへ、2003年に種牡馬として送られたという。
でもフランスでも人気がなく、初年度の種付け数はたったの8頭。その8頭の中にReinamixaという肌馬がいたのである。その馬から産まれたのがナタゴラである。そして、ナタゴラがイギリスの1000ギニーを勝った。日本産馬の仔が英国のクラシック・レースの一つを勝った。これはまさに快挙である。その昔、日本は名馬の墓場であるとイギリスの競馬ライターに皮肉られた。だから今度は、日本から種牡馬を輸出して優秀な仔を出せば文句はないだろう・・・・・・・。最近はフジキセキといい、日本産馬の産駒が海外で活躍するようになった。21世紀になって、日本の競馬界もようやく国際的になってきたということだろうか・・・・・・・・。
1000ギニーの映像。
2000年の高松宮記念。ディヴァインライトが勝利目前、キングヘイローに差しきられて2着。
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