2008.05.09 (Fri)
古い映画を観る・・・・・『カサブランカ』
『カサブランカ』1942年製作 アメリカ映画
監督 マイケル・カーティス
出演 ハンフリー・ボガート
イングリッド・バーグマン
ポール・ヘンリード
クロード・レインズ
コンラート・ファイト
ピーター・ローレ
【あらすじ】第二次世界大戦下の1941年12月。フランス領モロッコのカサブランカ。ここでは自由を求めてヨーロッパからアメリカへ渡ろうとする人で溢れかえっていた。そんなカサブランカでナイトクラブを経営するリックがいた。或る日、リックの店へナチスの手を逃れてここまでやって来た抵抗運動のリーダー、ラズロが現れる。だが、ラズロの妻はリックが、かつてパリで恋に落ちたイルザだった。その頃、フランスはドイツとその傀儡政権ヴィシー政権に分割統治され、フランス植民地のモロッコもドイツ軍の勢力下にあった。そのためドイツからその身を追われていたラズロは、現地司令官に出国禁止を言い渡されてしまう。ラズロの身を案じたイルザは、リックに・・・・・・・・・・。
ハンフリー・ボガートとイングリッド・バーグマンが共演した映画史上に残るラブ・ロマンス。けして二枚目ではないのに、気障が似合うボギーことハンフリー・ボガートと世紀の美女イングリッド・バーグマンが共演したハリウッド全盛期の恋愛映画というと月並みな形容であろうか・・・・・・。とにかくハンフリー・ボガートが気障な台詞を言いまくる。・・・・君の瞳に乾杯・・・・・・なんて言ったら、日本では間違いなく女性に嫌われる。でもそれがハンフリー・ボガートが言うと不自然ではないから不思議である。それに絶世の美女バーグマンの前では、そういった台詞もよく似合う。しかし、これがこの両名以外の俳優が演じたとしたら、この台詞がこれほど巧くはまっただろうか・・・・・。まさしくハンフリー・ボガートとイングリッド・バーグマンが共演したから、このような台詞を思いつかせたのではないかと私は考えるのだが。でも、この映画の撮影時というのは、混乱しまくっていて、撮影が始まっているのに脚本が出来上がってなくて、バーグマンはボガートとヘンリードのどちらを愛せばいいのかと監督に聞きながら演じたという。結局、どちらと結ばれることになるか、なかなか結論が出ず二通りのラストシーンを撮影して、良い方を採用しようということになったのである。それで先に撮影された方が使用されたという。
またこの映画は編集でも揉めてしまい、全てがこんな調子だからイングリッド・バーグマンは映画の出来に対して自信が持てなかったという。でも短期間で低予算で製作され、撮影時はドタバタして完成もおぼつかなかった映画なのに、出来栄えが素晴らしく、アカデミー賞作品賞に輝く。
またアメリカ映画協会が選ぶアメリカ映画歴代ベスト100の中の第2位に長い間選出されていた(1位は『市民ケーン』)。結局、最初から脚本もなく、行き当たりばったりで製作されていった映画なのに、結果オーライで、恋愛映画の古典とされ、気障な台詞も後年の映画に使われたりして、何かにつけ傑作傑作といわれる。しかし、製作中のゴタゴタを考えれば、気障な台詞や音楽も製作の流れで強引に使われたに過ぎず、巧くストーリーにはまっていると考えるのは論外というものであろう。
だからこの映画の挿入歌『時の過ぎ行くまま(As Time Goes By)』が良いとか、反ナチスを訴えている映画だとか、政治風刺が効いているとか蘊蓄をたれても意味が無い。とにかく後から何でも製作時に付け加えられた映画なのである。つまり映画というものは、最初から一流の脚本家が書いて、巨匠監督が演出して、人気俳優や名優が演じてもけして上出来の映画が作れるというものでもない。この『カサブランカ』は偶然の産物なのである。ぶっつけで映画を撮り始めて、どうにか完成までこぎつけたら、最高のラブ・ストーリーだといわれたという。結局、怪我の功名だったのだというと、監督や脚本家、出演者に失礼だろうか・・・・・・。
映画の中でドゥーリー・ウィルソンが『時の過ぎ行くまま(As Time Goes By)』歌う。
監督 マイケル・カーティス
出演 ハンフリー・ボガート
イングリッド・バーグマン
ポール・ヘンリード
クロード・レインズ
コンラート・ファイト
ピーター・ローレ
【あらすじ】第二次世界大戦下の1941年12月。フランス領モロッコのカサブランカ。ここでは自由を求めてヨーロッパからアメリカへ渡ろうとする人で溢れかえっていた。そんなカサブランカでナイトクラブを経営するリックがいた。或る日、リックの店へナチスの手を逃れてここまでやって来た抵抗運動のリーダー、ラズロが現れる。だが、ラズロの妻はリックが、かつてパリで恋に落ちたイルザだった。その頃、フランスはドイツとその傀儡政権ヴィシー政権に分割統治され、フランス植民地のモロッコもドイツ軍の勢力下にあった。そのためドイツからその身を追われていたラズロは、現地司令官に出国禁止を言い渡されてしまう。ラズロの身を案じたイルザは、リックに・・・・・・・・・・。
ハンフリー・ボガートとイングリッド・バーグマンが共演した映画史上に残るラブ・ロマンス。けして二枚目ではないのに、気障が似合うボギーことハンフリー・ボガートと世紀の美女イングリッド・バーグマンが共演したハリウッド全盛期の恋愛映画というと月並みな形容であろうか・・・・・・。とにかくハンフリー・ボガートが気障な台詞を言いまくる。・・・・君の瞳に乾杯・・・・・・なんて言ったら、日本では間違いなく女性に嫌われる。でもそれがハンフリー・ボガートが言うと不自然ではないから不思議である。それに絶世の美女バーグマンの前では、そういった台詞もよく似合う。しかし、これがこの両名以外の俳優が演じたとしたら、この台詞がこれほど巧くはまっただろうか・・・・・。まさしくハンフリー・ボガートとイングリッド・バーグマンが共演したから、このような台詞を思いつかせたのではないかと私は考えるのだが。でも、この映画の撮影時というのは、混乱しまくっていて、撮影が始まっているのに脚本が出来上がってなくて、バーグマンはボガートとヘンリードのどちらを愛せばいいのかと監督に聞きながら演じたという。結局、どちらと結ばれることになるか、なかなか結論が出ず二通りのラストシーンを撮影して、良い方を採用しようということになったのである。それで先に撮影された方が使用されたという。
またこの映画は編集でも揉めてしまい、全てがこんな調子だからイングリッド・バーグマンは映画の出来に対して自信が持てなかったという。でも短期間で低予算で製作され、撮影時はドタバタして完成もおぼつかなかった映画なのに、出来栄えが素晴らしく、アカデミー賞作品賞に輝く。
またアメリカ映画協会が選ぶアメリカ映画歴代ベスト100の中の第2位に長い間選出されていた(1位は『市民ケーン』)。結局、最初から脚本もなく、行き当たりばったりで製作されていった映画なのに、結果オーライで、恋愛映画の古典とされ、気障な台詞も後年の映画に使われたりして、何かにつけ傑作傑作といわれる。しかし、製作中のゴタゴタを考えれば、気障な台詞や音楽も製作の流れで強引に使われたに過ぎず、巧くストーリーにはまっていると考えるのは論外というものであろう。
だからこの映画の挿入歌『時の過ぎ行くまま(As Time Goes By)』が良いとか、反ナチスを訴えている映画だとか、政治風刺が効いているとか蘊蓄をたれても意味が無い。とにかく後から何でも製作時に付け加えられた映画なのである。つまり映画というものは、最初から一流の脚本家が書いて、巨匠監督が演出して、人気俳優や名優が演じてもけして上出来の映画が作れるというものでもない。この『カサブランカ』は偶然の産物なのである。ぶっつけで映画を撮り始めて、どうにか完成までこぎつけたら、最高のラブ・ストーリーだといわれたという。結局、怪我の功名だったのだというと、監督や脚本家、出演者に失礼だろうか・・・・・・。
映画の中でドゥーリー・ウィルソンが『時の過ぎ行くまま(As Time Goes By)』歌う。
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