2007.10.27 (Sat)
キャベツ焼きを食べる
今日は野暮用で大阪の難波まで行ったついでに、キャベツ焼きなるものを食べた。
この数年、大阪の商店街の片隅などで、このキャベツ焼きなるものが売られている。これも所謂、大阪の粉物の食べ物で、お好み焼きのルーツとなる一銭洋食焼きに似ている。そういえば、私が子供の頃、よく食べたお好み焼きというのは、溶いたメリケン粉を薄く鉄板に拡げ、粉鰹をパラパラと振りかけ、その生地の上に千切りキャベツをどっさり乗せる。そして、天カス、紅生姜、ネギ、イカ等をトッピングする。ある程度、焼けてくると、別に焼いていた豚肉の上にひっくり返して被せる。さらに両面を焼いてから、最後に卵を鉄板にしき、その上にお好み焼きを被せて、焼き上がると出来上がりである。
このようにお好み焼きの焼き方を記述すると、おかしいのではないかと指摘を受けそうである。関西のお好み焼きは全て混ぜこぜではないのかと?
確かにそういった焼き方が主流ではあるが、広島風の焼き方の店も私の子供の頃には、存在したということなのである。それが大阪のチェーン店(おそらく『ぼてぢゅう』だと思う)が、全国に系列の店舗を広めて行ったせいで、関西のお好み焼き=混ぜこぜというようにイメージがこびりついてしまったのではないかと、私なんか考えるのだが。それに、一言付け加えるならば、大阪のお好み焼きは、チェーン店で食べるよりも、場末でおばさんが焼いている小さな店の方が、私なんかずっと美味しいと思うのだが。だから道頓堀の○○や、難波の××で食べるお好み焼きは、格別美味しいものではない。あんな観光客が多い店では食べない方がいいと思う。そこそこの美味しさ程度で、また食べたくなるというほどのものでもないし、観光ガイドを見て行列をしてまで食べようという人の気持ちが判らない。それよりも裏通りにある名も無い店を回って、美味しい所を見つけるほうが得策である。
ところでお好み焼きのルーツは一銭洋食焼きと書いたが、それが昭和10年ごろに、何故かお好み焼きと呼ばれるようになったという。誰が名付けたか定かではないが、洋食焼きの中に何でも入れてもいいというところから始まったらしい。戦後になって、大阪の西成区玉出にあった『ぼてぢゅう』が現在の大阪風お好み焼きの原型を広めていったということである。混ぜこぜで焼いて、ソースとマヨネーズとからしで味付けをする。それが大阪のお好み焼きということになったのかもしれない。しかし、一銭洋食焼きというお好み焼きのルーツなる焼き方は広島で発展し、独自のスタイルとなって現在に至るようだ。
そこでキャベツ焼きなのだが、この味は私にとっては懐かしい。昔、食べたお好み焼きを何処か彷彿とさせる素朴な食べ物なのである。薄く拡げた生地にキャベツと天カス、紅生姜、青ネギ(入れない場合も或る)を乗せ、最後に卵とドッキング。二つ折りにしてソースをかけて出来上がりである。マヨネーズもからしも無く、ソースだけの素朴な味なのだが、何か食べていてこれが癖になる。一枚110円なのであるが、それを2枚買って食べた。それほど空腹ではないが、何か食べたい時にはちょうどいい。うどんも食べる時はあるが、こちらの方が安上がりである。しかし、店にとって大した儲けはなさそうだなあ・・・・。
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